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春雨の原料とは?緑豆、ジャガイモ、サツマイモなどからできている?

春雨の原料とは?緑豆、ジャガイモ、サツマイモなどからできている?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年11月25日

鍋料理やサラダなどに使われることが多い「春雨」。当たり前のように食べられているが、原料に緑豆、ジャガイモ、サツマイモなどが使われていることを知らない人は少なくないはずだ。また、春雨は東アジアを中心に広く食べられているが、実は地域によって原料に違いが見られる。そこで今回は春雨の原料について詳しく解説する。また、似ているビーフンやフォーとの違いも紹介する。

  

1. 春雨とは?

春雨の原料
春雨とは、緑豆・ジャガイモ・サツマイモなどから取れたデンプンを麺状に加工した中国発祥の乾燥食品のこと。中華料理においては炒め物・スープ・揚げ物などに使われることが多く、日本では鍋料理や中華サラダなどに使われている。余談だが、春雨を使った料理では「麻婆春雨」が有名だが、実は中国発祥の料理ではなく、1980年代に永谷園が考案した日本発祥の創作中華料理である。

2. 春雨の原料は地域によって異なる

春雨の原料
前述のように、春雨は豆類や芋類から取れたデンプンを加工した食材である。しかし、中国・日本・韓国など、地域によって使われる主な原料は異なる。そこでそれぞれの地域の春雨の特徴を確認しておこう。

その1.中国は「緑豆」を使うことが多い

中国では、春雨の原料に緑豆を使うことが多いという。緑豆春雨の特徴は、乾麺の状態だと細くて白っぽい見た目をしていること。また、茹でた状態だとやや「コリコリ」としており、「もちもち、プリプリ」とした食感はあまり感じない。熱を加えてもあまり伸びないため、スープや煮物などに使われることが多い。なお、中国産であっても緑豆以外のデンプンから作られている春雨も存在する。

その2.日本は「芋類」を使うことが多い

日本では、特に奈良県が春雨の主産地として知られてる。また、国産春雨は主にジャガイモやサツマイモといった芋類のデンプンを原料にしていることが多い。乾麺の状態では中国春雨より太く、透明感がある。また、茹でると柔らかくて「もちもち、プリプリ」とした食感になる。なお、水分をよく吸うため、スープや煮込み料理、鍋料理よりは、サラダや炒め物などのほうが向いている。

その3.韓国は「サツマイモ」を使うことが多い

韓国では、主にサツマイモが原料の春雨が作られている。乾麺の状態だとややグレー感があり、日本の春雨よりも太い。また、茹でると半透明の色味になる。日本の春雨と同じで「もちもち」とした食感が特徴的で、時間が経ってもモッチリとした食感が残りやすい。韓国料理では主にチャプチェに使われることが多くなっている。

3. 市販の春雨の主なの原料

春雨の原料
一般的なスーパーやドラッグストアなどには、国産春雨だけでなく緑豆春雨が売られていることも多い。そこでここでは主な市販の春雨の原材料についてまとめておく。なお、お店などで原材料を確認したいときは、商品のパッケージ(食品表示ラベル)などを見るようにしよう。

市販の緑豆を使った春雨の一覧

・ユウキ食品「緑豆両切春雨」
・ケンミン食品「緑豆はるさめ18cm 1kg」
・神戸物産「緑豆はるさめ」
・森井食品「緑豆はるさめ」
・ジェフダ「茹でずに使える緑豆春雨」※馬鈴薯デンプンを含む

市販の芋類を使った春雨の一覧

・ケンミン食品「国産業務用はるさめ1kg」
・信州産業「業務用信州はるさめ」
・サナス(旧、日本澱粉)「はるさめ100g」
・下田商事「クリックはるさめ64g」

4. ビーフンやフォーなどとの違いとは?

春雨の原料
春雨と似ている乾燥麺には、ビーフンやフォー、マロニーなどがある。これらにはどのような原料が使われているのだろうか。ここでは特に原料などに注目してそれぞれの食品との違いを説明する。

ビーフンとの違い?

ビーフンとは、うるち米(米粉)を原料とする乾燥麺(ライスヌードル)の一種である。中国南部にある福建省周辺が発祥地とされており、焼きビーフンなどが有名となっている。なお、日本では極細麺が多いが、東南アジアなどではきし麺のような平たい太麺も食べられているという。

フォーとの違い

フォーもビーフンと同じ、米粉を原料とする乾燥麺(ライスヌードル)の一種である。ベトナム発祥の食材であり、牛骨や鶏がらで取ったスープで食べるのが一般的となっている。なお、ベトナムでは極細麺のビーフンも食べられているが、そちらは「ブン」と呼ばれている。

マロニーとの違い

マロニーとは、大阪府吹田市に本社を置くマロニーの主力商品である。マロニーの主原料はジャガイモデンプンとコーンスターチ(とうもろこし)であり、春雨とはやや原料が異なる。また、独自製法により春雨よりも煮崩れしにくく、味付きもよいとされている(※1)。
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5. 春雨に関するよくある質問

春雨の原料
ここまで春雨の原料を中心に解説してきた。しかし、中には春雨の製造方法や戻し方などが知りたい人もいるだろう。そこで最後に春雨に関するよくある質問・疑問に回答する。

Q1.春雨ってどうやって作られているの?

春雨には大きく3つの工程がある。まず、緑豆などから取れたデンプンにお湯を加えて生地を作るという工程。次に、専用の金型に入れて細くした生地を茹でる(形成する)という工程。最後に、冷凍保存や天日干しなどによって乾燥させるという工程だ。こうして完全に乾燥させた春雨を袋詰めして出荷している(※2)。なお、水分保有率が低いため、非常に保存性に優れているという。

Q2.春雨はどうやって戻したらいいの?

市販品によっては水で戻さずに使える春雨もあるが、一般的には春雨は水で戻してから使うことが多い。春雨の戻し方には「茹でる方法」「お湯をかける方法」「電子レンジで加熱する方法」などいくつかやり方がある。例えば、お湯をかける方法なら、ボウルに入れた春雨に熱湯をかけて2~3分置けば完了する。なお、パッケージに戻し方が書いてあるなら、それに従うほうがおすすめだ。

結論

春雨の原料はデンプンであるが、そのデンプンは緑豆・ジャガイモ・サツマイモなどさまざまとなっている。また、地域によって異なり、中国では緑豆を使うことが多く、日本ではジャガイモやサツマイモを使うことが多くなっている。同じデンプンであっても食感や色味などは異なる。それぞれの特徴を知って、上手に料理に取り入れるようにしよう。
【参考文献】
※1:マロニー株式会社「マロニーQ&A」
※2:奈良新聞連載「はるさめ」
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  • 公開日:

    2020年8月22日

  • 更新日:

    2021年11月25日

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