1. いわしを揚げる前にするべきこととは?

いわしは、煮たり焼いたりさまざまな料理法が応用できる食材である。そのなかでも、フライは地味な印象があるいわしがぱっと華やかになるようなボリューム感があり、若い世代にも人気がある。自宅でいわしのフライを作る場合には、下処理にひと手間加えることをおすすめする。その内容を見てみよう。
いわしを開くときには
いわしは、鮮度が落ちると独特のにおいを放つようになる。そのため、購入後はすぐに開いて処理するのがベターである。頭やはらわたを除いたいわしを一度海水程度の塩水につけて洗い、開いていくときれいに処理できる。処理中に出てきた水分は、ふき取ることを心がけよう。
臭みをとるためのちょっとした工夫とは
開いたいわしは、そのまま調理しないで塩をふってしばらく冷蔵庫で落ち着かせるとよいだろう。こうして出てきた水分は、きれいにキッチンペーパーで除去しよう。余分な水分と臭みは、これで除くことができるのである。
さらなる臭み対策として
水分をしっかりふき取ったいわしの身に、しょうが汁や酒など塗布しておくとさらなる臭み対策となる。下処理は少々面倒でも、丁寧にしておくと調理後の味わいや香りがぐっとよくなるので、手抜きをしないで行おう。
2. いざ、いわしをフライにしてみよう

それでは、いよいよいわしをフライにする段階である。下処理を終えたいわしに衣をつけて揚げる工程では、どんな工夫が必要だろうか。
通常のフライの要領で
下処理したいわしは、通常のフライの要領で工程を進めれば問題ない。すなわち、小麦粉をつけ、卵をまぶし、パン粉をつけていく。揚げていく時の油の温度は、180℃がベストとされている。調理時間は4分ほどで、全体に火が入る。
衣に工夫をする方法
サクサクの衣がついたいわしのフライは、揚げたても冷めても美味しく食べることができる。しかし、さらに味わいを深くするために衣に工夫を施す方法がある。たとえば、パン粉の中にパルメザンチーズを少しばかり混ぜてみる。こうすると、揚げたて香ばしさが増す。また、乾燥バジルを加えると、なんとなく地中海風の趣になる。市販のパン粉を使用すればサクサクに揚がるけれど、固くなってしまったフランスパンを使用する方法もある。おろし金で固くなったパンを削ると、粒子の細かいパン粉ができあがる。これもまた、別の食感で楽しむことができる。レモンをキュッと絞ったり、タルタルソースをつけたりして、その味わい方もさまざまである。
大葉やスライスチーズとともに揚げる
いわしのフライを、さらにボリューミーにする方法もある。いわしに大葉やスライスチーズを添わせて揚げる方法である。いわしの身に大葉とチーズをロール状に巻いて揚げてもよいだろう。また、チーズを入れずに大葉だけで揚げた場合には、梅肉をつけて食べるといわしの梅煮に通じる酸味がよくきいたフライになる。
3. いわしのフライのカロリーや栄養は?

それでは、いわしのフライのカロリーはどのくらいあるのであろうか。揚げ物であるから、カロリーはそれなりになる。いわしのフライ100gあたりのカロリーは、400kcal弱になるから決して低くはない。しかし、青魚の一種であるいわしには、摂取するに値する豊富な栄養が含まれている。最近はサプリにもなっているEPA(不飽和脂肪酸)やDHAを直接摂取できるのである。いずれも、健康や美容に有益な栄養成分である。また、夏に脂が乗って美味しくなるいわしは、真夏のエネルギー源としても活躍してくれる。フライにすれば、小骨が苦手な子どもたちも喜んで食べてくれるだろう。ビールのつまみもなり、なおかつ栄養も摂取できるのだから大人も進んで食べたいおかずといえる。
結論
いわしのフライを自宅で作るためには、下処理が美味しさを決めることになる。魚を開くのが苦手という人も、習うより慣れろで数をこなしてみてほしい。シンプルなフライももちろん、衣に工夫をしたりほかの食材も加えたりして、さまざまなテイストでいわしのフライを楽しもう。
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