1. 市販の無添加味噌を選ぶポイント

最近、スーパーなどでも添加物を使用していない無添加味噌をよく見かける。味噌はもともと大豆に麹を混ぜて発酵、熟成をしたもので、使う麹の種類によって味噌の種類も異なってくる。さらに無添加味噌は、添加物を使用していないので大豆、米麹または麦麹、塩の3つのみで作られていることが多い。逆に味噌に使われている添加物とは調味料や保存料などだ。無添加味噌を購入する際は、原材料の表示をチェックしてみるのがおすすめだ。
■無添加味噌を見分けるポイント
無添加味噌は、麹菌が発酵し長期熟成をしているので、ガスが抜けるように呼吸口と呼ばれる小さな穴がふたの部分に空いている。通常の味噌の場合は1~2週間という短い期間の醸造で作られているため、この呼吸口がない。さらに無添加味噌は、パッケージに長期熟成は要冷蔵と書かれているものが多いので、味噌を選ぶ際はぜひチェックしてみてもらいたい。
2. 無添加味噌は完成までにどのくらいかかる?

無添加の味噌を自分で手作りしようと思うと、気になるのが完成までの期間だ。味噌は仕込みから完成までおよそ10ヶ月はかかる。そのため、無添加の味噌を手作りする場合は、根気よく完成を待つことが大切だ。さらに味噌作りは1月下旬~2月にかけて仕込みを行い、10~11月に食べごろを迎えるのがちょうどよいといわれている。それは、気温によって味噌の発酵や熟成の進み方が異なるため、寒い時期に味噌を仕込み始めて、気温の変化とともにゆっくり発酵や熟成を進めていくのが美味しい味噌を作るポイントでもあるのだ。
3. 無添加味噌を作ってみよう

■無添加味噌作りに必要な道具と材料
味噌作りにはさまざまな道具が必要だ。まずは味噌を熟成させるための味噌かめやホーローポットだ。乾燥大豆1kgを味噌にするのならだいたい5.4Lの味噌かめか6Lのホーローポットがあるといいだろう。さらに鍋やボウル、ざる、大豆を煮る鍋、フードプロセッサー、ラップ、重石、新聞紙と紐だ。材料は大豆と米麹、塩を用意しよう。
■無添加味噌の作り方
大豆を一晩水に浸して戻しておく。大豆がしっかり吸水することで、大豆の炊きあがりがよくなるからだ。大豆がしっかり吸水したら水気をきり、鍋に大豆と新しい水を入れて茹でていく。この際、圧力鍋を使うと時短で大豆を煮ることができる。大豆がやわらかくなるまで茹でたら、温かいうちに大豆を潰していく。潰す方法はマッシャーやフードプロセッサーを使うといいだろう。ボウルで米麹と塩を軽く混ぜておき、そこに潰した大豆を加えて全体をよく混ぜる。だいたい耳たぶくらいの柔らかさになれば完成だ。これを団子状に丸め、消毒した容器に空気が入らないように押し込みながら詰めていき、最後は手の平などを使って表面を平らに整える。味噌が空気に触れないようラップをし、内ぶたをして重石をのせ、ビニール袋か新聞紙をかぶせて紐でしばり、冷暗所で熟成させる。
4. 手作り無添加味噌の食べごろ合図

手作りの無添加味噌は10ヶ月~1年の熟成期間がかかるが、夏頃にふたを開けてみて色が明るめの山吹色であれば、さっぱりとした味わいの味噌として食べることができる。熟成や発酵がうまく進んでいるとだんだん味噌の香りがしてくるのだ。10ヶ月ほど熟成させると赤褐色のような色になり、味噌らしい風味やコクをしっかり感じることができる。手作り味噌は熟成期間による味の変化を楽しんでみるのもおすすめだ。
結論
無添加の味噌はスーパーなどでも販売しているが、自宅で手作りすることもできる。無添加味噌は余計な添加物などが使用されていないので、しっかりとした味や香りが楽しめるのも魅力だ。無添加味噌を手作りする場合は、熟成期間が1年近くかかるが熟成度合による味の変化を楽しむことができるのも魅力だ。ぜひワンランク上の無添加味噌の味わいを体験してみてもらいたい。
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