あわせて読みたい
1. 毛ガニの解凍方法

通信販売などでカニを取り寄せた場合、大体は冷凍された状態のままカニが届く。食べる数時間前に解凍することになるが、解凍は美味しさを引き出すための大事なポイントなので食べ方と同様に気をつけておきたい。
まず、基本的にはカニの解凍は「時間をかけてゆっくり」と行うことがポイントだ。急激な解凍はドリップが増えて旨み成分が失われやすくなる食べ方になるので注意しよう。
甲羅を下にする
毛ガニの甲羅を上にして解凍をすると、旨み成分が失われやすくなる。甲羅が付いているカニは必ず甲羅側を下にして解凍するのが鉄則だ。
解凍すると水が出る?
販売されている冷凍毛ガニは、家庭用とは冷凍の手法が異なり、冷凍焼けを防ぐために薄い氷の膜が張られている。そのため、解凍すると氷の膜が溶出し、水分が出てくる。冷蔵庫で解凍する際には汚れを防ぐためにキッチンペーパーに包んでからビニール袋などに入れて保管をしよう。
解凍までの理想な期間は1日
ドリップが出ると栄養も旨みも逃げてしまう。急激に解凍をすると身がスカスカになってしまうので、美味しく保ちたいのであれば冷蔵庫でゆっくりと時間をかけて解凍をしよう。昼なら前日の昼、夜なら夜と食べる時間に合わせて1日前からの準備が望ましい。
また、より早く解凍したいときの方法として「氷水解凍」というものもある。カニ本体と周囲の温度の差が少ないのでドリップを抑えられる方法だ。水は空気よりも熱伝導が高く、冷蔵庫内よりも早く解凍できる。カニの食べ方をなるべく早く試したいときは、毛ガニを厚手のビニール袋に入れて氷水に浸ける氷水解凍を試してみよう。
2. 毛ガニの茹で方・捌き方の手順

毛ガニは日常的に家で食べるものではないので、食べ方に戸惑うことも多いだろう。食べ方のコツをつかめば誰にでもできるので、ポイントをおさえて家でも美味しく毛ガニを食べよう。
1.足を外す
毛ガニには足が8本付いている。毛ガニを甲羅を下にして置き、柔らかい部分にキッチンバサミを入れて切り離そう。
2.ふんどしを外す
毛ガニのお腹にあたる箇所には三角形の前かけと呼ばれる部分がある。ここに親指を入れて取り外しができる。また、氷で張り付いている場合はハサミを使ってもよいが、あまりに固い場合は解凍が不十分ということなので時間を置いてから試そう。
3.甲羅を外す
ふんどしを外してできた穴から、親指を入れて甲羅を外す。外す際にミソが漏れてしまうことがあるのでできるだけ甲羅を下にして作業をするのが望ましい。出てきたミソは甲羅に移しておこう。
4.エラを外す
蟹の場合、魚のエラに値する部分をガニと呼ぶ。食べられないうえに、作業の邪魔にもなるので取り外しておこう。
5.足と身体の身を取り出す
毛ガニの足に入った身を取る場合は、まずは関節から切り離して殻に切り込みを入れ、身を取り出していく。キッチンバサミを使うのが便利だが、柄の長いスプーンがあるとさらによい。身体から身を取り出すのは難しい作業だが、まずは包丁で胴を2つに分けて、それぞれハサミを縦に入れながら身を取り出していく。カニミソに身を絡めながら食べるのが、美味しい食べ方だ。ぜひ試してみてほしい。
3. 毛ガニで作る【カニ鍋】の作り方

毛ガニは身をそのまま食べるだけではなく、いろいろな方法で楽しむことができる。ここではその代表的な食べ方の1つとして、カニ鍋を作るときのポイントを紹介したい。
毛ガニは生のまままるごとでもOK
毛ガニは茹でたものを使うのが一般的だが、より美味しい食べ方は生のカニを使うこと。生のまま鍋料理に入れると、より濃い出汁が出て濃厚な旨みのカニ鍋になる。大根や人参のような野菜と一緒に、味噌バターなどで味を付けるのがおすすめだ。毛ガニがまるごと入ったカニ鍋は見ためのインパクトも大。
毛ガニは一度取り出す
カニ鍋は昆布出汁でとるのが主流。昆布とカニで出汁を取ってから一度取り出して、ほかの具材を煮込んだあとにもう一度カニを戻そう。加熱時間が短いほうがカニの身が縮まずふっくらとしたまま味わえる。
カニ鍋を作るときは茹でガニを使うことのほうが多いかもしれない。旨み成分を逃さないようになるべく短時間の加熱で済ませるのが美味しい食べ方だ。
結論
毛ガニはカニの種類のなかでもカニミソが多く旨みが強い。冷凍ガニを購入したときは、せっかくの旨みを逃さないようにドリップを抑えながら上手に解凍しよう。正月や祝いの席など、なかなか普段は食べることの少ないカニ。正しい捌き方と美味しいカニ鍋の作り方を知って贅沢な時間を過ごしてほしい。
この記事もCheck!