1. なぜ厚揚げの油抜きは必要なのか?

厚揚げは厚めに切った豆腐を油で揚げた大豆製品の一種である。そんな厚揚げの油抜きはなぜ行うのだろうか。厚揚げの油抜きをするメリットを含め、まずは厚揚げの油抜きを行う理由を確認しよう。
理由1.余分な油を取り除くため
厚揚げは油で揚げて作られているため、そのままだと油っぽく感じることが多い。また、油が酸化したことで独特なにおいを感じることもある。油抜きを行うと、厚揚げの表面に付着しているこのような余分な油を取り除くことができる。油っぽさが和らぎ、より美味しく食べることができる。
理由2.調味料をしみ込ませやすくするため
厚揚げを使う料理の中でも、特におでんなどの場合は油抜きを行うことが多い。この理由は厚揚げに余分な油が付着したままだと、だしや調味料の味が厚揚げに染み込みにくいからだ。また、油抜きをしておかないと、煮汁が油っぽくなってしまうこともある。厚揚げをより美味しく食べるためにも、油抜きは必要になるのだ。
2. 厚揚げの油抜きの方法3選

厚揚げの油抜きには、「お湯をかける方法」「茹でる方法」「電子レンジで加熱する方法」などがある。これら下ごしらえの種類で厚揚げの仕上がりや調理時間が変わるので、作りたい料理に合わせて油抜きの方法を選ぶようにしよう。
方法1.熱湯をかけて油抜き
厚揚げの油抜きの中では最もメジャーなやり方の一つである。あまり味を染み込ませないでもよい焼き料理や簡単な煮物などに使う場合におすすめだ。以下のような手順で行うようにしよう。
- 厚揚げをザルに乗せる
- 熱湯を厚揚げに回しかける
- 厚揚げを裏返して、同様に熱湯を回しかける
- キッチンペーパーで厚揚げの油分と水分をふき取る
方法2.熱湯で茹でて油抜き
こちらも厚揚げの油抜きの中では定番である。熱湯をかける方法と異なり、おでんや煮物など厚揚げに味を染み込ませたいときに使うのがおすすめだ。以下のような手順で行うとよい。
- お湯を沸かした鍋に厚揚げを入れる
- 1~2分ほど茹でてから取り出す
- キッチンペーパーで厚揚げの油分と水分をふき取る
方法3.電子レンジで加熱して油抜き
より簡単に厚揚げの油抜きを済ませたいなら、電子レンジを使うのがおすすめだ。一度に大量の厚揚げを使う場合は茹でるほうが効率的だが、少量の厚揚げなら電子レンジで油抜きするほうが便利だ。
- 厚揚げをサッと水にくぐらせる
- キッチンペーパーで厚揚げをしっかりと包む
- 厚揚げを耐熱皿に乗せたら、ラップをふんわりかける
- 30秒~2分ほど電子レンジで加熱する
※加熱時間は厚揚げの量によって調整する - 加熱した厚揚げを電子レンジから取り出す
- 新しいキッチンペーパーで油分や水分をふき取る
3. 油抜きが不要な厚揚げも売られている

最近では良質な油を使用するメーカーも多いため、油抜きをせずに厚揚げを調理することも可能だ。特に厚揚げを焼いて食べる場合は、油抜きしなくても美味しく食べることができる。しかし、厚揚げの油っぽさや油のにおいが気になる場合は、どのような食べ方でも油抜きを行うほうがよい。なお、商品によってはあらかじめ余分な油が取り除かれて「油抜き不要」と明記されているものもある。
4. 油抜きが不要な市販の厚揚げを紹介!

厚揚げはさまざまな食品メーカーから販売されている。その中から、ここでは実際に油抜きが不要とされている市販の厚揚げをいくつか紹介する。
その1.ケーエスフーズ「べに花 絹あげ」
「べに花 絹あげ」は、豆腐や油揚げ類の製造・販売を行っているケーエスフーズの厚揚げである。新鮮なべに花油で軽めに揚げていることが特徴で、厚揚げの油感やにおいを感じにくいことが特徴となっている。そのため、調理の際に油抜きをしなくても美味しく食べることができる。
その2.横山食品「もっちり絹厚揚げ」
「もっちり絹厚揚げ」は、大豆加工食品の開発・製造・販売を行っている横山食品の厚揚げである。こちらは菜種油を100%使用していることが特徴で、厚揚げの油感やにおいが感じにくい。油抜きをしなくても、そのままおでんや煮物などに使うことができる。
結論
厚揚げの油抜きには、余分な油を落とし、油っぽさや油のにおいを軽減する効果がある。また、おでんや煮物などに使う場合は、調味料がしみ込みやすくなるというメリットがある。商品や料理によっては油抜きが不要なケースも多いが、油抜きの役割や効果などをふまえて使うようにしよう。
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