1. 千葉の特産品1:落花生

千葉県の特産品として知られる落花生。千葉県で落花生栽培の試作が始まったのは、1876年。昭和時代に入り、品種改良が重ねられ、干ばつに強く、多く収穫できる品種を生み出し、だんだんと生産性が向上していった。戦後、栄養豊富であることから、価値があがり、売りあげが向上。生産も増え、一時は26,000haを超える作付面積を誇っていた。いまは約1/5にあたる5,000ha程度の作付面積だ。
国産は希少!?
国内で流通する落花生のほとんどは、外国産。国産はなんと10%程度。そのうちの80%ほどが千葉県で栽培されたものだ。とくに八街市が有名である。主に栽培されている品種は、千葉半立、ナカテユタカ、郷の香、おおまさり、Qなっつの5品種。おおまさりは普通の品種の倍程度の大きさで、非常に甘くて柔らか。千葉で生まれた品種で近年、非常に人気が高まっている。
生落花生
農作物は表面が美しいものが美味しいと判断されがちだが、落花生はそうとも限らない。さやが綺麗なものは、収穫の時期が早く、まだ若すぎる可能性がある。ちなみに我々がよく目にする落花生は、乾燥させたものがほとんどだが、旬の時期だけ生の状態で販売されていることがある。茹でて食べるものだが、乾燥物とはまるで異なる味わい。ホクホクとしていて甘く、食通にもフリークが多い。9〜10月頃にしか手に入れることができないので、目にしたらぜひ購入してみるとよい。
2. 千葉の特産品2:なし

千葉県はなしの栽培面積、収穫量、産出額、3冠でナンバー1。生産のスタートは江戸時代にもさかのぼるといわれている。温暖な気候の中、太陽の光をたっぷりと浴びて育つ千葉のなしは、8月と9月が旬。みずみずしいなしは、猛暑の身体を癒してくれる。
偶然の賜物
なしの品種二十世紀は、千葉県の松戸市が誕生地。13歳の松戸覚之助がゴミ捨て場に生えていたなしの苗を発見。植えてみると10年目に実がなり、あまりにも美味しかったため、品種として認定されることになったという。いまでは鳥取県で盛んに栽培されている。
千葉のなし
千葉で栽培されている品種のなかでもっとも人気があるのは、幸水であろう。果肉がぎゅっとつまっており、甘みが強め。長期保存には向かないので、買ったらすぐ食べるのがおすすめだ。片親に幸水をもつ豊水は、幸水よりも大きく、甘い。ほどよい酸味とのバランスもよく極上品。そのほか新高は、肉質がやや粗いところが特徴で、香り高い。日持ちするところも嬉しい。あきづきは、新しい品種。みずみずしく、果肉も柔らか。新高と豊水、そして幸水が親とあって、味も見た目も品質もサラブレットだ。
3. 千葉の特産品3:かぶ

かぶの収穫量も実は全国ナンバー1。和洋中、どんな料理にも使える淡白な味わいのかぶは、家庭料理に欠かせない。とくに葉っぱつきのものは栄養素が豊富で、率先して取り入れたいものだ。千葉県で栽培されているかぶはおもに、小さめの小かぶと呼ばれるもの。ちなみに関西地方では、聖護院かぶなど、大きめのものが主流である。
栽培技術
千葉県でも有数のかぶ産地・柏市は、かぶの生産には非常に力を入れてきた。品種改良はもちろん、土壌や栽培方法に工夫をすることで、現在ではほぼ1年を通して出荷が行われている。
結論
海に面した千葉県ではあるものの、意外にも特産品は海産物だけではなく、農作物も多いことがわかった。落花生、なし、かぶ以外にもねぎやにら、びわなどの栽培も盛んだ。近郊の人は、道の駅などを訪れて直売品を買い求めるのがおすすめだ。
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