1. 西アフリカ料理とは

西アフリカとは、アフリカ西部に位置する国々を指す言葉である。ニジェール、マリ、セネガル、コートジボワール、ガーナ、ナイジェリアなど、16ヶ国を指している。現在はモーリタニアを除いた15ヶ国が西アフリカ諸国経済共同体として、経済的に結びつきをもっている。
アフリカのいま
アフリカは全部で50以上の国で構成されているが、西アフリカは、日本では比較的耳にしたことのある地域が多い。ただ、アフリカと聞いて思いつくものを挙げると砂漠やサバンナなどが代表的で、食事にまつわるものはなかなか出てこない。実際にアフリカ料理を食べたことがあるという人は、オリひと読者にも少ないのでは?そういった意味ではアフリカは、日本人にとってはまだまだ未開の地ともいえるのだ。
また貧困地域が多いと考えられてきたアフリカだが、実はいま、その経済が非常に注目を集めている。技術発展に伴い、インフラが整備され、急速な発展を遂げているのだ。
西アフリカ料理とは
アフリカは非常に多様な文化が根付く地域でもある。そのため、アフリカ料理と一口にいっても非常にさまざまなものがある。西アフリカ、東アフリカなどと地域で分けたところで、実際には国や地域、民族によってさまざまな食事が食べられているのだ。
ただ、いくつかの大きな特徴があることも事実だ。西アフリカ料理では、日本ではまだなじみのない穀物フォニオ、テフなどが食べられている。これらの穀物は非常に栄養豊富であることで知られており、いま世界中のフードアディクトたちが熱い視線を送っている存在でもある。モリンガやタマリンドなど、スーパーフードを多用するところも特徴だ。
2. 西アフリカ料理と健康

西アフリカ料理が注目を集めるきっかけになったのが、ホールフーズマーケットが発表した2020年食トレンドランキング。このなかに、西アフリカ料理が選出されたのだ。ホールフーズマーケットといえば、アメリカのオーガニックスーパーマーケットのパイオニアとして知られる存在。そのホールフーズマーケットが西アフリカ料理を選んだことで、健康によりよい食事なのでは!?と期待が寄せられることとなった。
現代人が求める食材の数々
西アフリカ料理が健康にいいとされるゆえんは、さまざまなスーパーフードの原産地であることが大きな要因のひとつ。たとえば、奇跡の木と呼ばれるモリンガやインドカレーなどにも使われるタマリンドは、西アフリカではポピュラーな食べ物だ。さらに西アフリカには、古代から長く愛されてきた穀物が多く存在する。ソルガムやフォニオ、テフなどはそれらの代表格だ。古代穀物は、食物繊維や鉄分が多く含まれるなど、高い栄養価でありながら、グルテンフリー。環境が厳しいところにも育つとあって、迫りくる食糧問題への解決策としても注目を浴びているのだ。
3. 西アフリカ料理ってどんなもの?

フォニオ
西アフリカ料理が健康にいいとされる大きな要因でもある古代穀物。中でもフォニオは非常に注目度が高い。干ばつなど、厳しい環境でも育つ穀物で、なんと5000年以上前から食べられてきたともいわれている。あの古代エジプトの墓から出土しているというのだ。タンパク質が豊富なことでも知られ、アミノ酸、鉄分、亜鉛などの含有率も多い。トマトやスパイスなどと炊いて、ピラフのようにして食べたり、主食として食べることもあるようだ。癖のない味なので日本人にも食べやすいはず。
テフ
エチオピアでは非常にポピュラーな穀物、テフ。粉状のものをクレープのように薄く焼いて食べるのが定番だ。カルシウムが多いことでも知られている。おかゆのようにして食べることもあるという。
全体的な味
西アフリカ料理は、トマトやスパイス、ナッツ、レモングラスなどを使ったものが多い。スパイシーだが、辛過ぎることはなく、意外にも食べやすい。日本でも比較的知られているのが、ガーナのジョロフライスという炊き込みごはん。米に玉ねぎやスパイス、トマトなどを入れて炊き上げたもので、スパイシーな味わいが食欲をそそる。
結論
西アフリカ料理が次のトレンドであることは、事実といえそうだ。特筆すべきは、栄養価が非常に豊富なスーパーフードと古代穀物。さらに迫りくる食糧危機解決の糸口になるのでは?と注目を集めていることがわかった。まだまだ日本では西アフリカ料理やそれにまつわる食材を手にすることができるとは言い難い。ただ、通販などでは手に入るものもあるので、一度購入してみるのもいいかもしれない。
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