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ご飯(白米)の糖質は何グラム?糖質の基本と糖質制限のやり方を紹介!

ご飯(白米)の糖質は何グラム?糖質の基本と糖質制限のやり方を紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2020年12月18日

主食の代表であるご飯(白米)。炭水化物(糖質)が多くて、人が活動するために必要なエネルギー源となっている。しかし、糖質の摂りすぎや制限のしすぎは、健康上の問題につながる可能性があるという。そこで今回は糖質の基本から、ご飯の糖質量をコントロールする方法まで詳しく紹介する。

  

1. 糖質とは?

糖質とはショ糖・デンプン・オリゴ糖など、体内で消化吸収できる炭水化物のことである。炭水化物には大きく消化吸収できる「糖質」と消化吸収できない「食物繊維」の二つがある。要するに糖質とは、食材に含まれる炭水化物から食物繊維を除いたもの(糖質=炭水化物-食物繊維)を指す(※1)。一般的に「糖質=炭水化物」と考えられがちだが、これは誤りなので間違わないようにしよう。

糖類との違いは?

糖質と混同しやすい単語に糖類がある。糖質には単糖類・二糖類・少糖類・多糖類・糖アルコールなどの種類があるのだが、糖類とはこのうち単糖類と二糖類の二つを指す。単糖類にはブドウ糖・果糖・ガラクトースがあり、二糖類にはショ糖・麦芽糖・乳糖などがある。これらをまとめて糖類と呼んでおり、これらは体内でエネルギー源となるだけでなく、食後血糖値の上昇にも関係している。

成人男性の1日の糖質量は?

1日の糖質量は年齢・体型・活動量などにより異なるが、消費者庁の「栄養素等表示基準値」によれば320gの炭水化物を摂るのが望ましい(※2)。なお、これはあくまで炭水化物の摂取量である。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年)」によれば、成人男性(18~64歳)の1日あたりの食物繊維量は21gであるため(※3)、糖質だけにすると1日あたり300g程度が目安となる。

2. ご飯の糖質量は?

一般的にご飯(白米)は糖質が多いといわれている。そこで実際にご飯に糖質がどれくらい含まれているのかを、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」を参考にしながら確認していこう(※4)。なお、糖質量は収録されていないため、糖質量は「炭水化物-食物繊維」で算出している。

ご飯100gあたりの糖質量

ご飯(精白米/うるち米)の糖質量は、炊く前(水稲穀粒)か、炊いた後(水稲めし)かで変わる。そこで、それぞれの100gあたりの糖質量を以下にまとめておく。
  • 炊く前(水稲穀粒):糖質77.1g(炭水化物77.6g-食物繊維0.5g)
  • 炊いた後(水稲めし):糖質35.6g(炭水化物37.1g-食物繊維1.5g)
このようにご飯を炊いた後の糖質量は、ご飯を炊く前の糖質量の半分程度になっている。この理由はご飯を炊くことで水分量が増えるためで、100gあたりの炭水化物量が減ることが関係している。

ご飯1杯分の糖質量

炊いた後のご飯100gあたりの糖質量は35.6gであるが、実際に食べる量は異なる。そこで、小盛り(80~90g)、中盛り(140g~150g)、大盛り(200~250g)のそれぞれの糖質量をまとめておく。
  • 小盛り(80~90g):糖質28.5~32.0g
  • 中盛り(140g~150g):糖質49.8~53.4g
  • 大盛り(200~250g):糖質71.2~89.0g
このように糖質量は、食べるご飯の総量によって変化する。なお、ご飯の糖質量を計算したい場合には、「糖質35.6g×食べるご飯の量÷100」を行うようにしよう。

3. 糖質を摂りすぎる危険性とは?

一般的に、糖質は摂りすぎると健康上の問題が生じるといわれている。具体的には肥満や生活習慣病などのリスクがあるという(※1)。それぞれについて詳しく確認しておこう。

その1.肥満に繋がるリスクがある

糖質を摂りすぎると、余分な糖質は内臓脂肪や皮下脂肪として蓄積されてしまう。この理由は、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンが関係している。インスリンによって血糖値が低下するのは、筋肉や肝臓などへ糖質を取り込むというもの。また、インスリンは、取り込んだ糖質の量が多いほど分泌量が増える。このことから、糖質を摂りすぎると肥満に繋がりやすくなるのだ。

その2.糖尿病に繋がるリスクがある

血液内の糖質量が増えれば、インスリンの働きにより血糖値は正常値まで戻る。しかし、血糖値の急上昇などを続けていると、やがてインスリンの効きが悪くなってしまう。その結果、いつまでも血糖値が高い状態になってしまう。これがいわゆる生活習慣病の一種である「糖尿病」という病気である。

4. 糖質を制限することの危険性とは?

糖質の摂りすぎも問題ではあるが、一方で過度な糖質制限も健康上のトラブルを引き起こすリスクがある。具体的には疲れやすさや集中力の低下などである(※1)。以下でそれぞれについて確認しておこう。

その1.疲れを感じやすくなる

糖質を過度に制限すると、疲れを感じやすくなる。糖質は身体を動かすエネルギー源であるため、糖質を過度に制限すると身体を動かすエネルギーが足りなくなってしまうのだ。その結果、身体は疲労を感じやすくなる。また、人間の身体には糖質が足りない場合に体内のタンパク質をエネルギーに作り変える機能もあるが、これは筋肉を分解することに繋がり、余計に疲労感を得やすくなってしまう。

その2.集中力が低下する

糖質(ブドウ糖)は体のエネルギー源だけでなく、脳のエネルギー源にもなる。糖質が足りなくなると脳がエネルギー不足になり、集中力が低下してぼーっとしやすくなってしまう。さらに過度なエネルギー不足が起こると、意識障害などの重大なトラブルにつながる可能性もあるという(※5)。

5. ご飯の糖質を制限する方法

過度な糖質制限は健康上の問題を引き起こすリスクがあるためおすすめできないが、糖質過多になっている場合は糖質制限をするほうがよい。そこで上手にご飯の糖質をコントロールする方法を紹介する。

方法1.玄米を選ぶ

ご飯の種類を玄米に変えてみるのがよい。白米で炊いたご飯の糖質量は100gあたり35.6gと紹介したが、玄米で炊いたご飯の糖質量は34.2gとなっている(※4)。そのため、わずかではあるが玄米のほうが糖質量を抑えることができる。また、玄米はかたいため、噛む回数が増える。噛む回数が増えれば満腹中枢が刺激されるため、ご飯の総量を減らすことができる。これは糖質制限にも役立つ。

方法2.お粥にする

ご飯の食べ方はお粥に変えてみるのがよい。お粥には全粥・七分粥・五分粥・三分粥などのいくつか種類があるが、水分をあまり加えない全粥(米と水の割合が1:5)でも100gあたりの糖質量は15.6gとなっている(※1)。また、水分量を増やせば、さらに糖質量を減らすことが可能だ。ご飯の調理方法で糖質制限をするなら、普通に炊くのではなくお粥にしてみるとよいだろう。

結論

主食であるご飯(白米)には糖質が多く含まれている。この糖質は人間にとって非常に重要な栄養素であるものの、摂りすぎてしまうと健康上の問題につながる可能性がある。ただし、極端な糖質制限も問題を引き起こす恐れがある。ご飯などの炭水化物を食べ過ぎたり、極端に制限したりせず、バランスを考えて上手に食べるようにしよう。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2020年11月23日

  • 更新日:

    2020年12月18日

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