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【管理栄養士監修】せりの栄養と栄養を逃がさないコツ|栄養図鑑

【管理栄養士監修】せりの栄養と栄養を逃がさないコツ|栄養図鑑

投稿者:ライター 諸田結(もろたゆい)

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2020年12月19日

春の七草、七草粥の食材として知られる「せり」。旬である春以外に食べる機会はあまりないが、天ぷらやおひたしにするととても美味しい野菜の1つだ。しかし、せりの詳しい栄養について知らない人は多いだろう。今回はせりの葉や根の栄養価や、栄養を逃さず摂取するコツを見ていこう。

  

1. せりの栄養価や効果

せりはとても栄養価が高く、ビタミンCやβカロテンが豊富に含まれている。ビタミンCは抗酸化作用が強く、免疫力を高める働きがあるとされている。また、活性酸素の発生や働きを弱めてくれる。βカロテンも免疫力を高め、肌や粘膜を正常に保つ効果があるのだ。ほかにも血液や骨を作るのに大切なビタミンやミネラルも豊富に含まれている。腸の働きを整えてくれる食物繊維も豊富なので、よく食べられている。葉や茎のカロリーは、100gあたり17kcalとかなり低いのも魅力的。ちなみにビタミンCは100gあたり20mg、βカロテンは1900μg、ミネラルの一種であるカリウムは410mg含まれている。

2. せりの根の栄養価

せりは葉や茎を食べることが多いが、じつは根っこも美味しく食べられる。茹でておひたしにしたり、天ぷらなどにすると美味しい。ほとんど葉や茎と同じ栄養素だが、少し違う部分もある。たとえば野菜の栄養素は部位によって異なり、一般的には葉よりも根のほうがミネラルやビタミンは少ない。葉や茎は太陽にあたって光合成をするため、ビタミンやβカロテンが豊富に含まれているのだ。根は葉や茎と違ったシャキシャキとした食感が楽しめ、もちろん栄養もたくさんあるので根が付いているせりはまるごと食べるのがおすすめ。ただし、根っこには泥がたくさん付いている可能性が高いので、しっかりと洗ってから食べるようにしよう。

3. せりの栄養を生かすのは加熱調理

せりは茹でると栄養が減ってしまうが、ファイトケミカルと呼ばれる抗酸化成分が増えるといわれている。ちなみに、茹でた場合のカロリーは100gあたり18kcal。カリウムは190mgと、生の410mgと比べてかなり低くなってしまう。ビタミンも生の20mgと比べると、茹でた状態では10mgと半分になってしまう。ビタミンは熱に弱いため、茹でると湯に溶け出してしまうのだ。ビタミンを余すことなく摂取したい場合は、茹でた汁ごと食べられるスープや鍋がおすすめ。スープなどなら、湯に溶け出したビタミンまで摂取できる。また、加熱して食べたいときは加熱時間をできるだけ短くするのがポイント。長く加熱すれば加熱するほどビタミンなどの栄養素が減ってしまうので注意しよう。

4. せりの栄養をまるごと食べる方法

せりの栄養をまるごと摂取したいなら、調理法を工夫すればよい。ここでは、栄養をできるだけ逃さず摂取するおすすめの食べ方を見ていこう。

せり鍋

鍋はせりを加熱して食べるためビタミンなどが流れ出てしまう可能性があるが、シメで雑炊などを作ればまるごと栄養を摂取できる。鍋では根っこも美味しく食べられるので、せりをまるごと食べたい人にもおすすめ。

天ぷら

天ぷらは加熱時間が短いため、栄養が減りにくい。衣を薄めに付け、高温の油でサッと揚げればせりの栄養を余すことなく摂取できるだろう。天ぷらは葉や茎はもちろん、根っこも美味しく食べられる。根っこは少し硬いため、長めに揚げるとよいだろう。

結論

せりにはビタミンやミネラル、βカロテンなどさまざまな栄養が含まれている。葉や茎だけでなく根っこにも豊富な栄養が含まれているので、ぜひ根っこまでまるごと食べてみよう。せりといえば七草粥が思い浮かぶと思うが、鍋や天ぷらなど食べ方もいろいろある。工夫次第で栄養をまるごと美味しく食べられるので、好みの食べ方を探しながら試してみてはいかがだろうか。
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  • 更新日:

    2020年12月19日

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