1. りんご「陸奥」とはどんな品種?

巷ではさまざまな品種のりんごが出まわっているが、陸奥とはどんなりんごなのだろう。まずは、産地や旬、味の特性など陸奥の基本情報を詳しく見ていこう。
陸奥とは
桃紅色が美しい陸奥は、青森県のりんご試験場で育成され、1949年に品種登録されたりんごだ。陸奥は、ゴールデンデリシャスに印度の花粉を人工的に受粉して誕生した中性種である。だいたい10月中旬頃~下旬にかけて収穫し、店頭には10月下旬頃から出まわりはじめる。
陸奥の特性
陸奥のサイズは1個400~500gと大玉で、ときには1kgを越すものまである。肉質は粗く、硬めで、ほどよい酸味と芳香のよさが特徴の高級品種だ。産地は青森だが、イギリスでもとても有名な品種で品評会では「キングオブアップル」の称号まで与えられている。
2. りんご「陸奥」と「サン陸奥」の違い

陸奥にはサン陸奥という品種も存在している、違いや色の違いについて紹介しよう。
陸奥とサン陸奥の違い
陸奥とサン陸奥の違いは、有袋栽培か無袋栽培かというところにある。サン陸奥は袋をかけず自然の光をたっぷりとあてて育てているため、色も本来の黄色や黄緑色になるのが特徴だ。それに対して、栽培時に袋をかけて赤く色を付ける陸奥は、収穫の1ヶ月前に袋を外して日光にあてることで美しい紅桃色になるのが特徴である。
外観は有袋栽培で育てた赤い陸奥のほうが美しいが、味は無袋で育てたサン陸奥のほうが美味しいといわれている。
外観は有袋栽培で育てた赤い陸奥のほうが美しいが、味は無袋で育てたサン陸奥のほうが美味しいといわれている。
文字絵りんごの作り方
贈答用としても人気の大玉で色の美しい陸奥は、有袋で色を付ける特性を活かした「文字絵りんご」としても需要が高い。文字絵りんごとは、袋の代わりに七福神のような縁起のよい柄や文字のシールを貼り、果皮に模様を付けたりんごだ。クリスマスや誕生日など、季節や行事に合わせた柄の文字絵りんごは、通販でも多く出まわっている。
3. りんご「陸奥」のおすすめの食べ方

ほどよい酸味と甘みを楽しめる陸奥の美味しい食べ方を紹介しよう。
シンプルにそのままで
適度な酸味があって香りがよく、サクッとした食感を楽しめる陸奥は、食味に優れているのでまずはそのままで食べてほしい。皮のまわりにりんごの栄養がたっぷりと含まれているので皮付きのまま食べるのがおすすめだ。
ジュースにもぴったり
芳香がよく果汁の多い陸奥は、ジュースにも最適なりんごである。ミキサーを使ったり、すりおろしたりしてジュースにすれば、りんごの栄養をまるごと摂ることができる。茶色くなってしまうのが気になるときは、レモン汁を使って色止めするといいだろう。
4. りんご「陸奥」の選び方や保存方法

陸奥は上手に保存すれば、長く楽しむことができるりんごだ。美味しい陸奥の選び方や保存方法を伝授しよう。
陸奥の選び方
全体にほどよく色付いていれば、色の濃さはそれほど気にしなくてもよいだろう。手に取ったときにずっしりと重いものは、果汁がたっぷりと詰まっている証拠だ。贈答用に、見た目の美しさで選ぶなら紅桃色の陸奥がおすすめだ。一方、味のよさで選ぶなら太陽の光をたっぷりと浴びたサン陸奥のほうが甘みが強い傾向にあるようである。家庭用や贈答用など、用途に応じて選ぶのもよいだろう。
上手な保存方法
陸奥に限らず、りんごは保存の効く果物だ。真冬であれば新聞紙で包んで箱に入れたまま、暖房の効いてない部屋に置いておけば1ヶ月ほど保存ができる。冷蔵庫で保存する場合は、新聞紙で包んだりんごをポリ袋に入れ野菜室で保管するとよい。冷蔵庫なら2~3ヶ月は保存することができるだろう。
5. りんご「陸奥」の値段や通販

大玉で形がよく、美しい紅桃色の陸奥は進物用としてはもちろん、家庭用として味わうのもおすすめのりんごだ。りんごの産地である青森県の農家が栽培した本場の陸奥は、通販で購入することも可能である。
値段は、個数にすると7~10個、重さにして3kg、3,000円台で販売されているケースが多いようだ。サン陸奥だと、若干価格が下がり、家庭用なら3kg、2,000円台で購入することができる。最高品質のものやあらかじめ贈答用に栽培されたりんごの値段は店によって違うが、だいたい4,000~5,000円台で販売している店が多いようである。
結論
青森県で誕生した陸奥は、贈答用にも人気のりんごだ。見た目も美しく、食味もよいので、海外でも高い評価を得ている。あまりメジャーな品種ではないが、店頭で見つけたときにはぜひその美味しさを味わってみてほしい。通販を利用して、本場青森県産の陸奥を取り寄せてみるのもいいだろう。
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