せりの天ぷらがクセになる！美味しい揚げ方と栄養素を知っておこう

まずはせりの天ぷらの基本の作り方や美味しくするコツを紹介しよう。

せりは生でも食べられる野菜のため、170～180℃の温度で両面をさっと揚げるのがポイントである。せりは根も食べられるので、せりの特徴である苦みや風味が好きな人は、よく洗って一緒に揚げるのもおすすめだ。

基本的なせりの天ぷらの作り方を紹介しよう。まずは葉と根をキレイに洗い、ひと口大に切ったらキッチンペーパーで水分をしっかり拭き取る。天ぷら粉に水を加え溶いたら、せりを加えてさっくり混ぜよう。油で両面揚げたら完成だ。天ぷら粉に加える水を炭酸水にしたり、天ぷら粉を小麦粉でなく米粉にしたりすると、よりさくっと揚がるだろう。粉を溶く水や炭酸水は、冷たいほうがよりさくっと揚がるのでおすすめだ。衣を薄めにつけるのもポイント。

せりはせり単品の天ぷらも人気だが、ほかの食材と組み合わせたかき揚げも人気である。ここでは、せりを使ったかき揚げについて紹介しよう。

食感や風味をアップさせるのに手軽な食材は、干しエビやごぼうである。そのほか身近な食材で紹介すると、ちくわやにんじん、玉ねぎなどがよいだろう。

次にかき揚げの作り方を紹介する。まずせりや使う食材をよく洗い、3cmくらいに切ろう。天ぷら粉に水を入れ溶いたら、食材を入れてさっとからめる。170～180℃に熱した油に、衣をつけた食材を食べやすい大きさに成形しながら入れよう。できるだけ平らに成形するほうが、揚げムラがなくなるのでおすすめだ。衣の周りが揚がってきたら、箸でかき揚げに数ヶ所穴を開けるともっとカラッと揚がるだろう。両面を揚げたら完成である。せりの天ぷらも美味しいが、かき揚げになるとより風味が豊かになって、美味しいだろう。

次に、せりの天ぷらのいろいろな作り方やアレンジレシピを紹介する。

冒頭でも紹介したように、せりは生でも食べられる食材である。そのため、揚げるのに時間がかからないのが特徴。厚みもさほどないので、かき揚げでなくせりの天ぷらにする程度なら少ない油でも揚げられるのだ。フライパンに5mmほどの高さまで油を入れれば十分だ。天ぷら粉や小麦粉で作った衣を薄めにつけるのがポイントである。

せりの天ぷらは、塩で食べるのもよいが、昆布や抹茶、カレー粉を混ぜた塩で食べるのも評判がよい。そのほかには、せりの天ぷらを天つゆにくぐらせて天丼にするのもよいだろう。えびや白身魚のすり身に刻んだせりを加え、卵黄や塩こしょうをかけ丸めたら、片栗粉をまぶして揚げるえびしんじょもおすすめだ。

最後にせりの天ぷらの栄養やカロリーについて紹介しよう。

まずせりには、胃を丈夫にしたり、熱を下げたり毒を分解する作用があるといわれている。栄養としては、カロテンや葉酸、カリウム、鉄分、ビタミンCが豊富に含まれており、抗酸化作用が期待できるケルセチンも含有。あまり揚げすぎると、せりの栄養が失われるので注意しよう（※1）。

天ぷらは一般に、衣が多いほど油をたくさん吸うため、カロリーが高くなる。カロリーを抑えたい場合は、できるだけ衣を薄くしよう。生のせりのカロリーは、可食部100gあたり17kcalである。天ぷらの吸油率は12～25％、小麦粉を大さじ1（9g）使ったとすると、50kcal前後くらいになるだろう。

せりの天ぷらの苦みや風味は、酒のつまみにはもちろん、おかずとしても人気である。天ぷらにもかき揚げにもできるせりは、ほかの食材とも相性がよいので、組み合わせやすい。せりの栄養を存分に摂れるように、揚げすぎには注意しよう。

（参考文献）

文部科学省　第2章　日本食品標準成分表　PDF（日本語版）1-0206 野菜類（正誤表8反映1012）