1. 栄養たっぷりのブロッコリースプラウトとは?

スプラウトは新芽と訳されることが多い。つまり、ブロッコリースプラウトとはブロッコリーの新芽を意味する。野菜といえばブロッコリーのように蕾部分であったり、根や茎、葉を食べることが多いため、新芽を食べるのは意外に感じるかもしれない。もともとは食べられることのなかったブロッコリースプラウトだが、品種改良によって栄養素が多く含まれるようになり健康食材として注目を集めている。
ブロッコリーと比較すると?
ブロッコリー自体にも栄養素が多く含まれており、ブロッコリースプラウトと比べても含まれる栄養素の種類に大きな違いはない。しかし、β‐カロテンやカルシウムなど一部の栄養素を比較すると、ブロッコリースプラウトのほうが多く含まれている。たとえば、ブロッコリー100g当たりに含まれるβ‐カロテン当量が900μgであるのに対し、ブロッコリースプラウト100g当たりには1400μgも含まれている(※)。
スルフォラファンは要注目
ブロッコリースプラウトに含まれる栄養成分で見逃せないのがスルフォラファンだ。メジャーな栄養素ではないのだが、解毒作用や抗酸化作用をもつ栄養成分として知られている。ブロッコリースプラウトにはスルフォラファンがとくに多く含まれており、ブロッコリーと比較するとその量は7倍に匹敵する。
2. ブロッコリースプラウトの自宅での育て方は?

ブロッコリースプラウトは狭い場所でも栽培でき、食べられるようになるまでにかかる時間も短いため手軽に始められる。野菜栽培をしたことがない人にもおすすめだ。
ブロッコリースプラウトを種から育てる
ブロッコリースプラウトの種や栽培キットは園芸用品店やホームセンターで購入することができる。初めて育てるなら栽培キットを使ったほうが安心して育てられる。野菜といえば土に植えるイメージがあるが、ブロッコリースプラウトは水耕栽培で育てる。そのためキットに入っている容器に種を並べ、種が浸かるくらいに水を入れれば完了だ。ただし、水を入れすぎてしまうと発芽しなかったりカビの原因になったりするため、水の量には注意しよう。また、ブロッコリースプラウトを育てる場所だが、日光が当たらず20℃前後を維持できる場所を選ぶようにしよう。もし、日が当たってしまう場合はアルミホイルなどで日を遮るとよい。水やりは霧吹きで種を湿らす程度で十分だが、できれば水換えもあわせて行おう。7日ほどすると食べられる状態になるので、根元から引き抜いて収穫しよう。
ブロッコリースプラウトは再生できる?
新芽を食べる野菜の中には根があれば再生するものもある。たとえば豆苗は根を水に浸けておけば再び芽が伸びて繰り返し食べられる。ブロッコリースプラウトも新芽であるため同じように再生できそうだが、残念ながら再生しない。成長するかどうかは成長点があるかどうかで決まるのだが、ブロッコリースプラウトの成長点は双葉付近にあり、食べるときに切り落としてしまっている。そのため、ブロッコリースプラウトを育てたいときは種からにしよう。
3. ブロッコリースプラウトのおすすめの食べ方は?

ブロッコリースプラウトは比較的新しい野菜だ。そのため、購入したもののどうやって食べたらよいか迷ってしまうこともある。ここではおすすめの食べ方を紹介する。
生で食べるのがおすすめ!
ブロッコリースプラウトには多くの栄養素が含まれているが、なかには熱によって壊れてしまう栄養素もある。そのため、ブロッコリースプラウトに含まれる栄養素をできるだけそのまま摂取したいなら生で食べるのがおすすめだ。ブロッコリースプラウトはクセがなくシャキシャキとした食感を楽しめるため、生でも美味しく食べられる。
定番はサラダ
ブロッコリースプラウトといえばサラダで食べることが多い。ブロッコリースプラウトの新芽は緑色だが、軸の部分は白いのでサラダに入れるとよく映える。そのため、サラダの仕上げにトッピングするのがおすすめだ。サラダでなくても和え物やナムルに入れても構わない。ところどころに見える新芽が料理のアクセントになる。
サンドイッチの具材にもおすすめ
マンネリ化しがちなサンドイッチに入れるのも目先が変わって面白い。いつもの具材にブロッコリースプラウトを入れるだけで食感も変わり、栄養素を多く摂ることもできるため一石二鳥だ。ツナやささみなどの食材とも相性がよいので、ヘルシーかつたんぱく質たっぷりのサンドイッチを作ってみるのもおすすめだ。
結論
栄養素がたっぷりと含まれているブロッコリースプラウトは健康食材として注目を浴びている。なかでも抗酸化作用のあるスルフォラファンという栄養成分はブロッコリーの7倍の量が含まれているといわれている。栄養素をそのまま摂りたいなら生で食べるのがおすすめだ。サラダやサンドイッチの具材にして食べよう。ブロッコリースプラウトは家で簡単に栽培できるので、子どもと一緒に育てるのも面白いだろう。
(参考文献)
※ 文部科学省「食品標準栄養成分表2015年版(七訂)」
※ 文部科学省「食品標準栄養成分表2015年版(七訂)」
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