1. かぼちゃオイルとは?
かぼちゃオイルとは、パンプキンシードオイルとも呼ばれ、かぼちゃの種から作られる食用油のこと。かぼちゃオイルに使用されるかぼちゃは、ペポかぼちゃと呼ばれる品種だ。ペポかぼちゃは、おもちゃかぼちゃなどとも呼ばれ、ハロウィンでおなじみのかぼちゃでもある。主にオーストリアで栽培されている。
そのペポかぼちゃの種から繊維質を取り除いてローストし、圧搾して抽出されたものがかぼちゃオイルになる。ペポかぼちゃは、日本かぼちゃや西洋かぼちゃと違い、実ではなく、種のほうを食べることが多い品種でもある。
昔からヨーロッパでは、ペポかぼちゃの種は、民間療法として、尿もれや頻尿など、泌尿器系の疾患の治療に用いられてきたようだ。ドイツでは、ペポかぼちゃの種が前立腺肥大などの治療薬として医学的に認められているようだ。最近の研究では、ペポかぼちゃの種に含まれるリグナンと呼ばれる女性ホルモンの働きを正常に保つ成分も注目されている。
2. かぼちゃオイルの魅力
かぼちゃオイルの最大の魅力は、その美味しさにあるだろう。もちろん、ただ美味しいだけでなく、身体にとって数々のうれしい働きをしてくれる。そしてこのことこそが、かぼちゃオイルの人気の理由ともいえる。
身体によいといわれているオイルは、クセが強く、美味しいといえるレベルに届かないものも少なくない。そのため、少量をドレッシングに加えたり、ほかの食材と混ぜ合わせたりして、なるべくクセが気にならないように工夫して食べている人も多いようだ。
しかし、かぼちゃオイルは、ナッツのような香ばしさとほのかな甘みがあり、そのまま食べても、とても美味しい。かぼちゃオイルの主な産地であるオーストリアでは、アイスクリームにかけて食べるのが定番の食べ方となっているようだ。かぼちゃオイルのほどよい甘みと香ばしさは、醤油との相性がよく、和食にも使用できる。
3. かぼちゃオイルの栄養
かぼちゃオイルの栄養については、やはり気になるところだろう。かぼちゃオイルは、以下のような栄養素が豊富に含まれている。
ビタミンE
かぼちゃオイルの栄養素の中で、とくに注目すべきものだ。ビタミンEは、アンチエイジングビタミンと呼ばれるくらい、優れた抗酸化力をもっている。その抗酸化力により、血管や皮膚をはじめ、身体の各細胞の酸化を抑えることができる。
βカロテン
ビタミンE同様に、優れた抗酸化力をもつビタミンAに体内で変換される。粘膜や皮膚の健康維持に効果的に働く。
亜鉛
必須ミネラルの中では、不足しやすいミネラルでもある。味覚を正常に保つ役割のほか、男性機能の向上にも深く関与しているミネラルでもある。
脂肪酸
オメガ9系のオレイン酸やオメガ3系のαリノレン酸、オメガ6系のリノール酸が、理想的なバランスで含まれている。このほか、抗酸化力を有するロズマリン酸や、脂肪酸や糖の代謝を促すククルビチンなどの成分も含まれている。ただし、熱に弱いオメガ3系のαリノレン酸を含んでいるので、加熱調理は不向きだ。
結論
かぼちゃオイルの人気の理由でもある、魅力の数々を紹介した。ご理解いただけただろうか?とても美味しいオイルなので、健康のために続けやすいという点も見逃せない。これを機に食生活にとり入れてみてはいかがだろう。
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