1. 節分に豆まきをする理由

節分とは毎年2月3日のことをいい、豆まきをしたり恵方巻を食べたりする風習が昔からある。では、なぜ節分に豆まきをするのだろうか。もともと節分とは、季節を分けることを意味し、立春や立夏、立秋、立冬といった季節の変わり目の前日のことだ。その4つの季節の中でもとくに立春は春の訪れを象徴する大切な日とされており、この立春の前日を現代では立春と呼ぶようになったのだ。
■豆まきの理由
もともと立春は新年の始まりとされており、その立春の前日を節分としていた。いまでいうと、立春が1月1日の元旦で、節分は12月31日の大晦日をさすのだ。そのため、一年の締めくくりをする大晦日にあたる節分には、厄や災難をお祓いする行事が行われるため豆まきが始まったといわれているのだ。
2. なぜ大豆をまく?

では、豆まきになぜ大豆が使われるのか解説しよう。日本では、昔から穀物には邪気を払う力があると考えられていた。大豆は米や麦などと同じように大切な穀物のひとつとして扱われていたのだ。そのため、大豆には魔除けや生命力が込められていると考えられ、お祓いなどの際に大豆はよく使われていた。そのため、暴れる鬼に向かって大豆を投げることで、鬼退治ができるといわれている。ほかにも魔物である鬼の目という意味で魔目と呼び、それが豆になったという説もある。
■落花生を使う地域も
節分に使う豆は大豆だけではない。地域によっては落花生を使う地域もあるのだ。とくに全国的に見ると、雪国の地域ではよく節分に落花生が使われる。その理由として挙げられるのは、雪の中にまいた豆を拾うのに落花生のほうが楽だという理由があるようだ。ほかにも鹿児島県や宮崎県などは落花生の産地であるため、落花生が使われているという。そのため、全国的に見ると、地域や豆の産地によって節分に使う豆は大豆や落花生などに分かれているのがわかる。さらに山形県では、地元の銘菓であるでん六豆を使う人も多くいるそうだ。
3. 豆まきのやり方

■鬼は外!福は内の意味
節分の豆まきに欠かせない掛け声が「鬼は外!福は内!」だ。昔から節分になると、さまざまな場所でこの掛け声が飛び交う。地域によって多少の掛け声の違いはあるが、鬼を外に追い出し、福を呼び込もうという意味合いが込められた掛け声になっている。
■正しい豆まきのやり方
まず、各家庭で豆まきをする際は、家の玄関や窓を開けて外に向かって「鬼は外!」といいながら豆をまく。この際に、続けて外に向かって「福は内」と豆を投げ続けてしまう人がいるが、正しくは、豆で追い払った鬼が家の中に戻ってこないように、玄関や窓を閉めてから「福は内!」と部屋の中に豆をまくのだ。豆まきのやり方は地域によって違いがあるが、鬼を外に払い、福を内に呼び込もうという意味を知って豆まきをしてみよう。
■最後に豆を食べよう
豆まきが終わったら最後に豆を食べる風習がある。その際の食べる豆の数は自分の年齢よりもひとつ多い豆を食べるのがよいとされている。その理由は、年取り豆といい、新しい年の厄払いになるので年齢よりもひとつ多く食べるといわれているのだ。この食べる豆の数にも地域によって違いがあるので、自分の地域のやり方に合った豆の食べ方をしてみよう。
結論
節分の豆まきには、ちゃんとした理由がある。さらに正しいやり方や豆まきの理由を知れば、間違わずに行うことができるだろう。ほかにも地域によって豆まきに使われる豆の種類ややり方に違いがあるが、節分には厄払いや新しい年への願いが込められている。節分にはぜひ、家族揃って豆まきをしてみてはいかがだろうか。
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