1. 唐辛子オイルとは

イタリアンやピザ専門店で「辛いオイルをください」というと出てくる唐辛子が入ったオリーブオイル。これが唐辛子オイルだ。イタリア語ではオーリオピッカンテ=辛いオイルと呼ばれていることもあるそうだ。チリオイルとも呼べるかもしれない。
唐辛子オイルのメリット
辛いもの好きには、欠かすことのできない唐辛子オイル。タバスコなどと違い、酸味がないので、ベースの味を崩すことがないところが利点だ。ハーブなどを入れて味に変化をつけることもできる。
唐辛子の美味しさ
唐辛子の辛味は、カプサイシンによるもの。ピリッと締まった辛さ、熱が特徴だ。そもそもこの成分は唐辛子が身を守るためにできたものと考えられている。にも関わらず、人間はおよそ紀元前6000年前から唐辛子を料理に取り入れている。
唐辛子の辛い部分は、タネと考えている人が多いようだが、実はこれは間違い。唐辛子の辛い部分は、実の中心にある胎座と呼ばれるところに存在しているのだ。胎座はワタとも呼ばれる部分で、これを取り除くと辛さが和らぐといわれている。唐辛子には、非常に多くの種類が存在するので、国によっても定番の唐辛子には違いがある。乾燥させることで、風味が濃縮する。
2. 唐辛子オイルの作り方

唐辛子オイルは市販品も存在するが、自宅で作ることもできる。まずは唐辛子選びから紹介しよう。
唐辛子選び
旬の季節であれば生の唐辛子を使用して作ることもできる。ただ、この場合は水分を含んでいるので、日持ちの面で少々心配が残る。乾燥タイプを選ぶと安心だ。また乾燥唐辛子は、安いものよりも国産を選ぶのが正解。長い間、オイルに漬けることも考えて、安心して食べられるものをセレクトしたい。丸のままでも小口切りでも、どちらでも構わない。
オイル選び
オリーブオイルを使うのが基本。エキストラヴァージンである必要はないが、わざわざ買い求めなくてもいいだろう。また、パスタやピザなどのイタリア料理以外にも使いたい!という人は、太白ごま油やサラダ油、グレープシードオイルなど、クセの少ないものを使うといい。
作り方
唐辛子は丸のままであれば、爪楊枝で穴を開けておく。こうすることで辛味の成分が広がりやすい。また保存する瓶は必ず、煮沸消毒をしておくこと。小さめのフライパンに唐辛子を入れて、火をつけて唐辛子をから炒りする。このとき、焦がさないように注意。全体がぱりっと乾いた状態になったら、オイルをひたひたに注ぎ、弱火で5分ほど加熱する。煮沸消毒した瓶に唐辛子ごと入れ、オイルをさらに足して、完成。数日経つとより辛味が増すが、半日くらいでも使うことは可能。ニンニクチップスやローズマリーなどのハーブ、ペッパーなどをプラスしてオリジナルの唐辛子オイルを作るのもいいだろう。
3. 唐辛子オイルの使い道

唐辛子オイルは、あとがけで辛味アップに使うのが定番である。小さな子どもがいる家庭や辛いのが苦手な人がいる場合の料理は、どうしても辛味なしで作らなくてはならない。こういったときにも便利だ。パスタやピザなどはもちろん、炒め物やチーズトースト、スープなどに加えるのもおすすめ。
味のベースに
ペペロンチーノや鶏のトマト煮、アヒージョなどには、味のベースとして使うのもおすすめ。唐辛子オイルでニンニクを炒めるところから始めれば、唐辛子の辛味をオイルに移すひと手間を省くことができる。このオイルで洋風きんぴらごぼう、洋風肉じゃがなどを作るのもおすすめ。辛味の効いたマリネ液にも最適だ。
結論
唐辛子オイルは、辛味アップのほかに、料理のベースオイルとしても活躍してくれる。自宅で簡単に作ることができるので、ぜひ一度チャレンジしてみてほしい。少なめの量で作れば、あっという間に使い切れるはず。オリーブオイルより、クセのないオイルを選べば、幅広い料理に使えるところも嬉しい。
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