1. もしかしてかびてる!?干し芋のかびを見分ける方法

冬期のギフトとしてもメジャーな干し芋は、家族が顔をそろえる年末年始にもよく食されている。しかしいかにもナチュラルな干し芋は、表面に浮き出る白い粉の存在が気になるところである。
白い粉の正体は
干し芋の表面によく見られる白い粉は、さつまいものでんぷん質が糖分へと変化したものである。大半の干し芋に見られるこの糖分の白い粉は、問題なく食べることができる。むしろ、白い粉が多いことは甘みがのっている証拠なのである。白い粉が干し芋全体を覆うようになったら早めに食べたほうがよいだろう。それ以上放置するとかびる可能性が高くなるためである。
かびとの見分け方は?
暖房が効いた部屋に干し芋を放置しておけば当然かびる確率も高くなる。干し芋に発生するかびは、黒や緑、青や赤色をしている。また、白い部分もパウダー状でさらさらとしている場合は糖分であるが、胞子上になっているものはかびである可能性が高い。薄い干し芋であれば、光にかざして黒っぽい陰りになっていればそれがかびである。白色でもかびであれば、干し芋の内部にまで繁殖しているので日に透かすと影となっている。また、かびが発生した干し芋は鼻にツンとくるようなにおいがあったり、酸っぱい香りがする場合もある。干し芋以外の異臭がする場合は、食べることは控えるのが無難である。
2. 干し芋のかびを食べたらどうなる?かびを取る方法はある?

干し芋のかびか糖分か区別がつかずに食べてしまった場合はどうしたらよいのだろうか。また、かびてしまった干し芋は廃棄するしかないのだろうか。干し芋のかびについて詳細を見てみよう。
かびの部分だけ除去すれば大丈夫?
かびが干し芋の一部分だけにある場合は、そこを除去すれば食べることは可能であろうか。かびは菌であるから、見える部分を切り取っても目に見えない部分にまで繁殖している可能性が否定できない。洗ったりあぶったりしても、内部にまで浸食したかびの完全除去は難しい。
かびた干し芋を食べてしまった場合は?
かびている干し芋を食べてしまった場合も、通常は毒性はそれほど高くないといわれている。とはいえ、子どもや高齢者など抵抗力が強くない人が食べると嘔吐や下痢を催すこともあるので要注意である。また、かびた干し芋は独特の甘みがないことも多く、苦みを感じることもある。
3. 干し芋をかびさせない保存方法は?

干し芋をかびさせずに美味しく食べるためにはどんな保存方法がよいのであろうか。干し芋の保存方法について見てみよう。
基本は冷暗所
炬燵のある暖かい部屋で食べることが多い干し芋であるが、保存は冷暗所が基本である。一般的に10℃以下の環境が理想的な保管場所である。袋詰めされた干し芋であれば、10℃以下の保管で2ヶ月ほどが賞味期限とされている。しかし自家製のものはこの限りではない。いずれにしても、早めの消費が好ましい。
冷蔵庫と冷凍庫を活用
干し芋を短期間に食べきる場合には冷蔵庫での保存が望ましい。食べる場合には、火であぶるなどして温めて食べるのがよいだろう。量が多い場合やすぐに食べる予定がない場合には、冷凍保存が理に適っている。干し芋を1枚ずつラップにくるみ、冷凍用の袋に入れればよいだろう。冷凍保存であれば半年ほどは保存が可能である。解凍する場合は冷蔵庫に移す。12時間ほどかかるが、電子レンジなどで急に温めると結露によってかびやすくなるので注意が必要である。
結論
干し芋に付着した白い粉は、通常は糖分であり食べるのに問題はない。ただし、黒や緑色の点々はかびである可能性が高い。白い場合も、かびであることもあるので陽に透かしたりにおいを嗅いだりして注意しよう。かびの毒性は高くないといわれているものの、絶対に無害とはいい切れない。冷蔵庫などで正しく保存し、最後まで美味しく干し芋を食べきるようにしよう。
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