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緑茶の飲みすぎは禁物?カフェインやカテキンの過剰摂取に注意しよう

緑茶の飲みすぎは禁物?カフェインやカテキンの過剰摂取に注意しよう

投稿者:食生活アドバイザー 吉田昌弘

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2022年3月28日

食後やおやつの時間、ホッとひと息つきたいときに緑茶を飲む人は多いだろう。しかし、緑茶を飲みすぎると眠れなくなる、胃痛がするなどの症状が現れる場合がある。そこで今回は、緑茶が身体に与える影響や症状、その原因や対処法などを紹介したい。緑茶は身体に悪い影響を与えるだけではないので、症状や対処法を知って上手に飲もう。

  

1. 緑茶の基本をおさらい

緑茶の飲みすぎ
緑茶とは、煎茶・玉露・抹茶・ほうじ茶などをまとめたお茶の総称のこと。お茶は発酵度合いに応じて緑茶・ウーロン茶・紅茶などに分類でき、緑茶はまったく発酵させずに製造した不発酵茶のことである。また、普段飲んでいる緑茶は「煎茶」であり、これは露地栽培で育てた茶葉を蒸して揉みながら乾燥させたものである。バランスの取れた味わいと、透明感のある色味が特徴である。
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2. 緑茶はどれくらいで飲みすぎなの?

緑茶の飲みすぎ
緑茶は一般的に安全な飲み物とされており、スーパーやコンビニエンスストアなどでも販売されている。そんな日本人にとって非常にポピュラーな緑茶だが、どれくらいで「飲みすぎ」の範囲になってしまうのだろうか。ここでは、緑茶の安全性と1日の上限の目安について確認しておこう。

緑茶の摂取に関する安全性

国立健康・栄養研究所は「緑茶、紅茶、ウーロン茶を飲料として適量摂取する場合、おそらく安全であるが、多量の摂取は危険性が示唆されている。」としている。また、その危険性については「多量の摂取はカフェインの有害事象が出やすくなるので、危険性が示唆されている」と指摘している(※1)。一般の人でも、緑茶の飲みすぎには注意が必要だ。

カフェインの1日の上限量

日本ではカフェインの1日の上限量(1日摂取許容量/ADI)は明確には決められていない。しかし、厚生労働省などはカフェインの過剰摂取に関する注意喚起を行っており、その中でカナダ保険省では健康な人の場合で1日400mgまでとしていることを紹介している。緑茶の100mlあたりのカフェイン含有量は20mg程度であるため、多くても1日2Lまでにするのが望ましいといえる(※2)。
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3. 緑茶の飲みすぎによるリスク

緑茶の飲みすぎ
緑茶にはカフェインのほかにも、カテキン(タンニン)やシュウ酸などが含まれており飲み過ぎによって健康に悪影響が出てしまう可能性がある。また、水分の摂り過ぎが体調不良の原因になる可能性もある。ここでは、そんな緑茶の飲みすぎによる健康上のリスクについて詳しく解説する。

その1.カフェインの摂り過ぎによるリスク

カフェインはコーヒー豆や緑茶などに含まれる苦味成分の一種。そのカフェインを過剰摂取すると、中枢神経系が刺激されて、めまい・興奮・不安・不眠症・下痢・吐き気などの健康被害を引き起こすリスクがある。また、一度に大量に摂取すると洞性頻脈・不整脈・睡眠障害などが起こる可能性もあるという。緑茶だけでなく、カフェイン含有飲料・食品との同時摂取にも注意しよう(※1、2)。

その2.カテキンの摂り過ぎによるリスク

カテキン(タンニン)は緑茶や紅茶に含まれている苦味成分の一種。カテキン(タンニン)には一定の健康効果も認められているが、鉄吸収を阻害する働きがあることも知られている。そのため、特に鉄欠乏性貧血の患者の食事療法では、食事中・食事前後にタンニンを控えるよういわれることがあるようだ(※1、3)。※食事療法に関しては必ず担当医や管理栄養士などに確認すること。

その3.シュウ酸の摂り過ぎによるリスク

シュウ酸は、いわゆるアクの成分のこと。このシュウ酸は尿路結石の一種である「シュウ酸カルシウム結石」のリスクを高めると知られている。尿路結石を発症すると、結石の大きさや場所などにもよるが、疝痛と呼ばれる激しい痛み、冷や汗、吐き気などを伴うことがあるという。煎茶100gあたりのシュウ酸含有量は1000mgなので、緑茶などの飲みすぎには注意が必要となる(※4、5)。

その4.水分の摂り過ぎによるリスク

緑茶などの水分を摂り過ぎると、体内のナトリウム濃度が低下してしまう「低ナトリウム血症」などのリスクがある。体内のナトリウム濃度が低くなると、例えば、疲労感、頭痛、嘔吐、食欲不振、神経症状などが起こる可能性もある(※6)。日本では水分摂取量に関する明確な基準量は決められていないが(※7)、熱中症などを予防するには「早めにこまめに飲むのがよい」とされている。

4. 緑茶の飲みすぎによる悪影響を防ぐには?

緑茶の飲みすぎ
緑茶のカフェインが気になるなら、市販の「カフェインレス緑茶」を試すのもひとつの方法だ。例えば、宇治の露製茶株式会社「伊右衛門 カフェインレスインスタント緑茶」であれば、1杯あたりのカフェイン量を0.001gにできる。興味があるならカフェインレス緑茶を探してみるのもよいだろう。

結論

食品・飲料全般に言えることだが、食べすぎ・飲みすぎは健康に悪影響を与える可能性がある。特に緑茶はカフェインやカテキン、シュウ酸などを含んでいるため、適量であれば問題ないが、飲みすぎると健康に悪影響が出てしまうかもしれない。緑茶の飲み過ぎに注意しながら、美味しく楽しもう。
(参考文献)
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  • 公開日:

    2021年3月20日

  • 更新日:

    2022年3月28日

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