1. 日本生まれのはっさく!産地や旬の時期は?

栽培方法や流通技術の発達により、旬を問わずに野菜や果物を食べられるようになったが、やはり旬の時期に食べるものは格段に美味しく感じる。ここでは、はっさくの旬の時期について紹介する。さらにはっさくの有名産地も併せて紹介するので、購入するときは産地もチェックしてみよう。
名前に惑わされないで!
はっさくは漢字で「八朔」と書く。朔は朔日の略称で、1日(ついたち)を表す言葉だ。八はそのまま8月を連想させるため、八朔という漢字から8月1日を想像し、夏が旬の果物だと考えてしまう。しかし、八朔の名前の由来は旧暦の8月1日に食べられるようになったから、というもので実は旬とは関係ない。はっさくは1月から出回り、3月にはピークを迎える。このことから分かる通り、はっさくの旬の時期は夏とは真逆の冬だ。1~3月は美味しいはっさくが店頭に並ぶため、旬のはっさくを食べたいなら冬まで待とう。
はっさくの産地は?
はっさくは日本生まれの果物だ。瀬戸内海に浮かぶ広島県因島で見つかったため、いまでも暖かい地域を中心に栽培されている。原産地である広島県もはっさくの収穫量は多いが、いまは広島県を抑え和歌山県が収穫量1位となっている。そのほか愛媛県や徳島県、佐賀県など四国や九州で栽培されている。
2. はっさくと似たいよかんや甘夏の旬はいつ?

はっさくの旬を知ったら、ほかの柑橘類の旬も知りたくなる。しかし、柑橘類の種類は多くすべてを紹介するのは難しい。ここでは、はっさくと見た目が似ているいよかんや甘夏の旬について紹介する。
いよかんやデコポンの旬は同じ
見た目が似ているはっさくといよかんだが、実は旬の時期も同じだ。また、見た目は少し異なるが、デコポンもはっさくと旬はほぼ同じだ。1~3月、長ければ4月頃まで楽しめるため、柑橘類が好きな人にとっては嬉しい時期だ。はっさくといよかん、デコポンを贅沢に一度に購入して食べ比べしてみるのも面白い。
甘夏は旬が長い
甘夏の旬は2~6月だ。つまり、冬の終わり頃から春の半ばまでが丸々旬ということになる。はっさくといよかんの旬が1~3月であることを考えると、非常に旬が長いといえる。ハウス栽培などで年間通して栽培される柑橘類もあるが、季節を超えて楽しめるのは甘夏ならではだ。
柑橘類の多くは冬~春が旬
ここまで紹介した通り、ほとんどの柑橘類は1~4月頃に旬を迎える。ハウス栽培をしているものは1年を通して食べることができる。いろいろな柑橘類が一度に食べられるのは冬~春にかけてなので、冬になったらぜひ旬の柑橘類を楽しもう。
3. 旬の近いはっさくといよかん・甘夏の違いは?

はっさくやいよかん、甘夏は旬が近いため、同じ時期にスーパーに並ぶ。それぞれ見た目が似ているため、なかには何が違うのか分からないという人もいるだろう。しかし、旬は近いがそれぞれの産地や味わいには違いがある。ここでは改めて違いを解説する。
違い1.産地
はっさくといよかん、甘夏はいずれも暖かい地域で作られている。そのため、旬の時期も近いのだが、主要産地は少しずつ異なる。はっさくの主要産地は和歌山県だが、いよかんは愛媛県、甘夏は鹿児島県が主要産地となっている。
違い2.皮の硬さ
いよかんは皮が比較的柔らかいため、手でむくことができる。一方、はっさくと甘夏は皮が厚く硬いため手でむくことができない。そのため、はっさくと甘夏をむくときは包丁で切れ目を入れてからむかなくてはならない。ちなみに、外側の皮の硬さは異なるが、内側の皮(果実を包んでいる皮)はいずれも厚く硬いためむいて食べるのが一般的だ。
違い3.味のバランス
違いがはっきりと分かるのが味わいだ。はっさくは甘酸っぱさのなかにアクセントとして苦みが効いている。最初は苦みが気になるかもしれないが、食べているうちにやみつきになる。いよかんは柑橘類らしい甘酸っぱさを楽しめる。果汁がたっぷりなので甘酸っぱさも合わさってジューシーな味わいが堪能できる。甘夏は夏みかんの枝変わり種であるため、酸味が強めだ。しかし、夏みかんより酸味が和らいでいるので食べやすくなっている。単体では分かりにくいかもしれないが、食べ比べるとその違いがはっきりと分かるはずだ。
結論
はっさくは名前から夏が旬の果物と勘違いしてしまいそうだが、1~3月が旬の果物だ。はっさくと見た目が似ているいよかんや甘夏も同じ時期に旬を迎えるため混同しやすいが、皮の硬さや味の違いを比べるとまったく違うことが分かる。冬~春にかけてほかの柑橘類も旬を迎えるため、はっさく以外の柑橘類も一緒に楽しもう。
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