1. ふわふわパンで挟んだカステラサンド
カステラサンドとはふわふわの食パンにカステラを挟んだものである。そして、食パンとカステラの間にはホイップクリームがたっぷりと塗られているのだ。その食感は、まるでパンにショートケーキが挟まれているかのようである。
ふわふわのパンにホイップクリームが挟まれているといえば、長野県のご当地パンである「牛乳パン」を思い浮かべる人もいるだろう。こちらも、ふわふわのパンに牛乳が練り込まれたクリームが挟まっているのが特徴であり、誕生から60年以上経ったいまでも愛されている長野県のソウルフードだ。
この牛乳パンの間にカステラを挟んだものがカステラサンドである。当時の長野県では、この牛乳パンのとなりにカステラサンドが並んでいるのが定番であったのだ。そして、カステラサンドは牛乳パンに比べて量が少なく価格も高いという、やや高価なパンであった。
現在では製パンメーカー各社から、ホイップクリームだけでなくバタークリームやイチゴジャムが塗られたカステラサンドなど、さまざまな商品が販売され親しまれているのである。
2. ボリューム満点!カステラサンドの作り方
市販の食パンにカステラとクリームを挟んだ即席カステラサンドも美味しいが、カステラサンドには、ふわふわとした食感のミルクパンを使うと、より美味しさを引き立ててくれる。
そこで、ここでは生地からパンを作りクリームとカステラを挟んで作る方法を紹介する。
そこで、ここでは生地からパンを作りクリームとカステラを挟んで作る方法を紹介する。
はじめに、ボウルに牛乳、バター、砂糖、塩を入れ、電子レンジでバターが溶けるまで加熱し、人肌の温度になったらドライイーストを加えて混ぜておく。これを、ボウルに入れた強力粉に混ぜ、粉っぽさがなくなってきたら手でこね、1つにまとめる。
台に出してバターがなじむまで叩いたり伸ばしたりしてこねていき、べた付かず表面が滑らかになったら、丸めてラップを掛け一次発酵させる。次に、生地を4つに丸め、油を塗った型に並べ入れ二次発酵させ、予熱したオーブンで焼き上げれば、ふわふわミルクパンの完成である。
あとはパンを好みの厚さにカットして、ホイップクリームを塗り、カステラを挟めば完成だ。
3. カステラサンドはほかにもある?
昭和初期に流行した「シベリア」という菓子を知っているだろうか。これは羊羹、もしくは餡子をカステラでサンドした菓子である。しかも、ただ羊羹をカステラで挟むのではなく、トレーにカステラを敷いて溶けた状態の羊羹を流し込みカステラを被せるため、カステラと羊羹がくっついているのが大きな特徴なのだ。
昭和初期には、どこのパン屋でも作っていたといわれるシベリアであるが、このように大変な手間が掛かり、食生活の変化など時代とともにシベリアを作るパン屋は減っている。
ちなみに、シベリアという名前の由来については諸説ある。シベリアの永久凍土をイメージした、シベリア鉄道に見立てた、シベリア出兵にちなんだ、菓子職人が日露戦争に従軍していた際に考案したなどさまざまだ。もちろん、ロシアのシベリア発祥などではない。
ほかにリョーユーパンというメーカーが作っているカステラサンドもある。こちらはピンクと黄緑のウエハースでカステラを挟んでおり、間にはバタークリームが塗ってあるという商品だ。ひな祭りのようなかわいい色合いの商品である。
結論
カステラサンドはふわふわのパンにカステラを挟んだ商品である。パンとカステラの間にはクリームやジャムが塗られており、パンにショートケーキを挟んだような味わいだ。このほかにも、羊羹をカステラでサンドしたシベリアや、ウエハースでカステラをサンドしたカステラサンドがある。自作する場合は、パン生地に牛乳を入れミルクパンにすると、ふわふわの本格的なカステラサンドを作ることができる。
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