1. 箸のマナー・初級編

実は箸のマナーは、とても多く存在する。正確には数えられないが、優に30は超えているだろう。すべてを覚えたいものではあるが、実際はなかなか難しいもの。そこで今回は、これは知っておきたい!いや、大人なら知っておくべき!という箸のマナーをオリひとが独自に厳選してお届けしていく。
箸渡し
初級編1つ目は、箸渡し。箸同士で食べ物を渡すことをいう。NGの理由は、日本では火葬後に亡くなった方の骨を骨壷に収めるとき、同じ動作をするから。葬儀の際は、あの世とこの世をつなぐ橋になるようにという意味合いから、同音の箸が用いられるようになったといわれている。
寄せ箸
寄せ箸とは、箸で器を引きずる動作のことをいう。確かにこれは無礼感がある。動作の品のなさはもちろん、料理への感謝が伝わらないこともNGとされるゆえんであろう。器はきちんと手を使って、引き寄せたり、運んだりしたいものである。
渡し箸
これは、やってしまいがちな箸のマナー違反。器の上に箸を渡す動作のことをいう。これは食事の終わり、すなわち「ごちそうさまでした」を意味する動作なのだ。食事の途中で、この動作をすると美味しくなかったという印象を与える可能性があるため、注意が必要だ。食事の途中で箸を置く場合は、箸置きがあれば箸置きに。箸袋をさっと折りたたんで、箸置きにするのもいいだろう。それもない場合は、箸の先だけを器にかけ、斜めになるように置くといい。
2. 箸のマナー・中級編

迷い箸
別名「惑い箸」とも呼ばれる迷い箸は、どの料理に手をつけようか迷い、料理の上で箸をウロウロさせてしまうことをいう。これは、気がつかないうちにやってしまっているという人もいるかもしれない。口をつけた箸が料理の上で行き来するのは、確かに衛生的にもいまやNGかも。
仏箸
仏箸とは、ごはんに箸を突き刺すことをいう。別名「立て箸」とも呼ばれている。これは仏式の葬儀で、死者に捧げるごはんに用いる動作であり、縁起が悪いとされている。このマナー違反は、子どもの頃、親に怒られたことがあるという人も多いかもしれない。
刺し箸
刺し箸とは、食べ物を箸で刺して食べることをいう。同じ読みで「指し箸」もある。こちらは、箸で人や物を指し示すことをいう。
3. 箸のマナー・上級編

涙箸
涙箸とは、箸の先から水滴や汁気を落としながら食べることをいう。涙のようにポタポタ汁が垂れることからこの名がついたのだろう。この行為はマナー違反だとは理解していても、名前を知らなかったという人も多いのでは?
拝み箸
漫画やアニメで描かれるような両手で箸を挟むようにして持ち、「いただきます」と拝むようにすることをいう。箸先が人に向いてしまう可能性があるという観点からいうと、あまり行儀がいいとはいえない。「いただきます」のあとに箸を持つのがスマートである。
ねぶり箸
関西の方言で「舐める」を指す「ねぶる」。箸についた食べ物を口で舐めて取ることをいう。口の中に箸で食べ物を押し込むことを「込み箸」、箸をくわえることを「くわえ箸」。両者もマナー違反だ。
結論
箸のマナーは、相手に不快感を与える動作であるという点で共通している。その点から「嫌い箸」という名で呼ばれることもあるそうだ。楽しく食事をするためにも、ぜひ上記に挙げたものから覚えていきたい。マスターできたら、さらに自分で箸のマナー、箸のタブーを調べてみるのもおすすめだ。
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