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【管理栄養士監修】甘栗に多く含まれる栄養素と栄養成分の働き

【管理栄養士監修】甘栗に多く含まれる栄養素と栄養成分の働き

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)

2021年5月 6日

甘栗は、じっくり加熱されることで引き出された甘みやホクホクの食感が魅力だ。ただ美味しいだけでなく、身体にもよい栄養素が含まれていることをご存知だろうか?本記事では、甘栗に多く含まれる3つの栄養素について紹介していく。

  
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1. 甘栗に多く含まれる栄養素:食物繊維

甘栗100g当たりには8.5gの食物繊維が含まれている。食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維の2種類あるが、甘栗はとくに不溶性食物繊維の割合が高く、8.5gのうち7.5gと多くを占める(※1)。
では、甘栗に多い不溶性食物繊維とはどのような栄養素なのだろうか。

甘栗特有の食感は不溶性食物繊維によるもの

甘栗は、ホクホクの食感とともにボソボソとした繊維質が感じられる。この食感こそが不溶性食物繊維の特徴だ。穀類や野菜、豆、きのこなど幅広い食品に含まれ、不溶性のため口に入れても溶けない。

不溶性食物繊維の基本的な働きとは?

食物繊維は便秘を防ぐ栄養素であることで知られている。不溶性食物繊維は、水に溶けない性質に加え水分を吸収しやすく膨らむという特徴をもつ。そのため、不溶性食物繊維を摂取することにより、腸管が刺激され、また便の容量も大きくなり排便が促されるのだ。
さらに、脂質や糖、ナトリウムなど過剰摂取を避けたい栄養素も吸着し、体外への排出を促すといわれている。この働きは、肥満や高脂血症、高血圧、糖尿病などの予防や改善に役立つ(※2)。

2. 甘栗に多く含まれる栄養素:葉酸

甘栗にはビタミン類も含まれるが、とくにビタミンB群の一種である葉酸が多い。甘栗100g当たりに含まれる葉酸は100μgとなっている(※1)。

葉酸はほうれん草などの野菜に多い栄養素

甘栗に多く含まれる葉酸は、水溶性ビタミンの一つでほうれん草やブロッコリーなど緑色の野菜に含まれることが名前の由来といわれている。主に赤血球の形成や、細胞の増殖に必要なDNAの合成に関わる栄養素である。欠乏すると悪性の貧血などのリスクがあり、「日本人の食事摂取基準」(2015年版)では18歳以上の推奨量が一日240μgと定められている(※3)。

妊婦は葉酸の積極的な摂取が望ましい

葉酸は細胞の増殖に関わるため、とくに胎児を育てる妊婦に必要な栄養素である。胎児の細胞増殖が盛んな妊娠初期に葉酸が不足すると、先天異常の一つである神経管閉鎖障害を胎児が発症するリスクが高まるのだ(※3)。
そのため、妊娠初期や妊活中の女性は240μgを食品から、さらに400μgをサプリメントなどから摂取すること、つまり一日当たり640μgの摂取が推奨されている。妊娠中期~後期、授乳中の女性に関しては、通常の2倍の480μgが一日の推奨量となっている(※3)。妊産婦のおやつにも甘栗はおすすめといえそうだ。

3. 甘栗に多く含まれる栄養素:カリウム

ミネラル類では、カリウムが甘栗に多い栄養素である。甘栗100g当たりのカリウムの含有量は、560mgとなっている(※1)。

カリウムの働きとは?

カリウムの主な働きは、細胞内液の浸透圧の調整や体液のpHバランスの調整などで、神経の興奮性や筋肉の収縮にも関わる。また、食品から多く摂取しやすいミネラルであるナトリウムを排出する作用があるため、塩分の摂り過ぎを調整してくれる栄養素でもある。
カリウムが不足した場合、脱力感や食欲不振などの不調を始め、不整脈や筋無力症などを招くリスクが高まるため、不足しないように気を付けたい栄養素だ(※4)。

腎機能が低下している場合は、甘栗の食べ過ぎはNG

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で定められたカリウムの一日当たりの摂取目標量は、18歳以上の男性が3000mg以上、女性が2600mgである。カリウムの過剰摂取により健康に害が及ぼされることは一般的には稀であり、健康な人に関しては摂取量にとくに制限はない(※4)。ただし、腎臓に問題がある場合は摂取が制限される。
腎機能が低下すると、摂取したカリウムが体内に蓄積されやすくなる。その結果、血中のカリウム濃度が上がり、不整脈や心拍停止などにつながるおそれがあるのだ。甘栗はカリウムが多い食品であることを踏まえ、腎機能が低下している人は食べ過ぎないよう注意が必要なのである。

結論

甘栗にはさまざまな栄養素が含まれているが、本記事で紹介したように食物繊維、葉酸、カリウムなど、一般的に積極的な摂取が推奨されるものが多く含まれる点はぜひ知っておきたい。小腹が空いたときなどは、甘栗をおやつにしてみてはいかがだろう。
(参考文献)
※1 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」種実類/(くり類)/中国ぐり/甘ぐり
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html

※2 厚生労働省(e-ヘルスネット)「食物繊維」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html

※3 厚生労働省(e-ヘルスネット)「葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-002.html

※4 厚生労働省(e-ヘルスネット)「カリウム」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
  • 更新日:

    2021年5月 6日

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