米粉に代用できる食材とは？米粉を使ってできることを紹介

そもそも米粉とは、米を砕いたもので、米を原材料としている粉すべてを指す。加熱後粉にする製法と、そのまま粉にする製法で分かれており、基本的にはうるち米か、もち米から作られる。スーパーなどでよく見かける上新粉は米をそのまま砕いた製法で、米粉の中の一種だ。
上新粉の特徴としては、熱湯を加え練ることで、歯ごたえのある食感になることだ。食感としては餅などに近い。米粉には、製菓用米粉と、製パン用米粉の2種類があり、上新粉で製菓用米粉の代用をしようとすると、米粉のほうが細かく粉砕されているので、仕上がりが少し変わってしまう可能性がある。
また、製パン用の米粉にはグルテンが含まれていることが多いので、上新粉で代用をすると膨らまないなどの失敗につながる可能性もあるのだ。上新粉でも米粉の代用ができる、と書いてあるレシピ以外で使うことは基本的には避けよう。

米粉は和菓子や衣、とろみを付けるために使われることが多い。衣付けやとろみを付ける場面で、家に米粉がない場合も多々あるだろう。そのときに米粉の代用になるのが薄力粉や片栗粉、コーンスターチだ。まず薄力粉はお菓子作りや衣付けに向いていて、米粉の代用として使われることが多い。粘弾性が弱いので、米粉の代用にはなるが、米粉を使ったときと同じ食感になることはないので注意しよう。片栗粉はご存じの通り水と混ぜ、とろみを付ける際によく使われる。こちらも米粉を使ってとろみを付ける際の代用に向いている。しかし、原材料がでんぷんなので、米粉よりもとろみが強くでてしまうので注意しよう。最後にコーンスターチは名前の通りとうもろこしが原材料で、カスタードクリームや、西洋料理などによく使われている。コーンスターチの粉はとても細かいので滑らかな食感に仕上がる。米粉の代用とすることもできるが、米粉特有のもっちりとした食感は失われがちなので注意が必要だ。

米粉を代用するときは、作りたい料理によって代用する粉を使い分けることができる。たとえばパンなら強力粉で代用することができるが、米粉特有のもちもち感が損なわれるので覚えておこう。お菓子なら薄力粉を米粉の代用とすることができる。薄力粉は米粉に比べて粘弾性が弱いため、スポンジケーキやシフォンケーキなどに使用するとふんわり軽い仕上がりになる。上新粉や白玉粉、もち粉は、本来米粉の一種だが、それぞれの粉に特徴があり、米粉の代用とすることもできる。たとえば、上新粉は粘りがあまりなく、歯ごたえがあり、歯切れがよいのが特徴だ。白玉粉は、まろやかな食感が特徴で、消化もよい。冷やしても固まらないので団子などの材料になることが多い。もち粉は、水に溶くと粘性の高い生地になる。大福などによく使われているのが特徴だ。だが、粉によって仕上がりに差が出てしまうため、米粉の代用とするときは留意しながら使おう。

おからパウダーは、米粉の代用ができるだけではなく、食物繊維が豊富に含まれているので、便秘の改善にもつながる（※）。また、食物繊維は食後の血糖値の上昇をゆるやかにしてくれるのでダイエットにも向いているといえる。さらに低糖質であり、混ぜるだけで摂取することができるので手軽にダイエットに取り入れることができ、とても便利だ。しかし、油を吸収しやすいため、米粉とは吸油率がかなり変わってくるので注意しながら使っていくことが必要だ。だが米粉の代用として使うにはメリットもあるので積極的に使っていきたい。

今回は、米粉の特徴やアレンジ方法、代用品などについてまとめた。聞きなじみのある上新粉や白玉粉が、実は米粉の中の一種類だということを知らなかった人も多いのではないだろうか。米粉の中の種類ではあるが、製法が異なるため、食感などもかなり変わるので用途別に使い分けるとひと味違った料理を作ることができるだろう。

（参考文献）
※　国立がん研究センター　便秘：[国立がん研究センター　がん情報サービス　一般の方へ]
https://ganjoho.jp/public/support/condition/constipation/index.html