1. えびの基本

一口にえびといっても、さまざまな種類が存在している。種類によってその大きさや味わいも異なってくるだろう。ここでは、えびの種類や選び方など、えびの基礎知識を紹介する。
種類
- クルマエビ
えびの中でも代表的な種類がクルマエビだ。クルマエビは、最近では養殖が多くなったが昔は東京湾でも天然のクルマエビが獲れた。クルマエビは味がいいといわれる高級品で、熱を通すとキレイな真っ赤な色に変化する。
- ブラックタイガー
スーパーなどでよく見かけるのがブラックタイガーだ。生のブラックタイガーは灰黒色をしているが、加熱することで赤褐色になる。比較的値段も手頃だ。
- 甘エビ
刺身や寿司でもおなじみのえびが甘エビだ。柔らかい肉質と甘さが特徴で、主に生食で食べられる。ロシアや北欧から輸入されることが多い。
- 桜エビ
体長5cmほどととても小さなえびだが、水揚げすると桜色に変化するのが特徴だ。乾燥した桜エビも多く出回っているが、最近では生で販売されていることもある。
- ボタンエビ
寿司でおなじみの高級えびがボタンエビだ。プリっとした食感と濃厚でねっとりとした甘い味わいが特徴だ。しかし、寿司店などでボタンエビとして扱われているえびの多くは、トヤマエビであることが多く、胸から頭にかけて白い斑点がある。それに対して、本物のボタンエビは、本州の太平洋側にしか生息しておらず、鮮やかなオレンジ色に赤い斑点があるのが特徴だ。
選び方
えびにもそれぞれ旬があるが、最近では養殖ものが多いので、1年を通して手に入ることが多い。そんな中でも国内で獲れるえびであるクルマエビは、死ぬと鮮度が落ちるので、生きたものを選ぶのがおすすめだ。さらに甘エビや桜エビは色が鮮やかなものを選ぶのがいいだろう。また、ボタンエビは赤い斑点がはっきりしているものが新鮮な証拠だ。
2. 【えびのゆで方の前に】下処理方法

えびを美味しくゆでるのなら、ゆでる前に下処理を行うのがおすすめだ。ゆでる前に行いたい下処理方法を見てみよう。
殻と背ワタを取る
えびはゆでる前に殻と背ワタを取る必要がある。殻や背ワタがあると食感が悪くなり、味わいも苦くなるのだ。
まず、背ワタを取るため、えびをかがめるように持つ。頭から2つ目の節に爪楊枝を刺して、ゆっくりと背ワタを引き抜く。この時、深く刺してしまうと身が切れるので注意しよう。背ワタが取れたら殻をむく。
まず、背ワタを取るため、えびをかがめるように持つ。頭から2つ目の節に爪楊枝を刺して、ゆっくりと背ワタを引き抜く。この時、深く刺してしまうと身が切れるので注意しよう。背ワタが取れたら殻をむく。
塩をかける
殻と背ワタを取ったら、塩をえび全体にかける。あとで洗い流すので、たっぷり塩をかけよう。
えび同士でこすり、ぬめりを取り除く
塩をかけたえび同士をしっかりとこすり合わせて、ぬめりを取り除く。だいたい塩が溶け切ったらぬめりが取れた証拠だ。
片栗粉と酒で汚れを落とす
さらに、片栗粉と酒を加える。えびの汚れを落とすように、指の腹でなでてなじませる。この時、えびの身が傷つかないように注意しよう。
流水で洗い流す
最後にえびを流水で洗い流す。この時、ボウルやバットに水を入れて、水が透明になるまで洗い流すようにしよう。
3. えびのゆで方

しっかりと下処理をしたえびをいよいよゆでる際も、おさえておきたいポイントがある。これをすれば、えびが美味しくゆであがるだろう。
塩と酒を加えた水を沸騰させる
えびをゆでる際は、鍋に水のほかに塩と酒を入れ、沸騰させてからゆでよう。
えびを2〜3分ゆでる
えびはゆで時間が長すぎても身が固くなってしまう。だいたい沸騰した鍋にえびを入れて1~3分ほどゆでるのがおすすめだ。
ザルにあげ、粗熱が取れるまで待つ
ゆで上がったえびは、ザルにあげて、粗熱が取れるまでそのまま置いておこう。
4. 【えびのゆで方以外に】えびの保存方法

えびがたくさんある時は、保存方法にも悩むだろう。そんな時に役立つ、えびの保存方法を日ごと別に紹介しよう。
今日
えびを今日か明日食べる場合は、生のまま冷蔵庫に入れておくことが可能だ。しかしその際も、腐敗しないように頭や背ワタを取り除き、下処理を行ってから冷蔵庫に入れておくのがおすすめだ。むきえびの場合は、ラップなどに包み、保存袋に入れておこう。
3〜5日
えびは鮮度が大切だ。しかし3~5日ほどなら、オイルや酢などに漬けた状態で冷蔵保存が可能だ。数日後にえびを焼きたい場合などはハーブやにんにく、塩、唐辛子などとともにオイルに漬けておくのもいいだろう。下味も付くので焼くだけで美味しいえびが楽しめる。さらに生のえびだけではなく、ゆでたえびを漬け込むのも可能だ。
2週間〜1ヶ月
えびを2週間〜1ヶ月ほど長期保存したい場合は、冷凍するのがおすすめだ。下処理をしたえびは殻付きのままでも冷凍可能だ。また、えびを塩水とともに冷凍する方法もある。これはグレージングという冷凍方法で、殻付きの生えびをふたつきの容器に入れて塩水とともに冷凍庫に入れるのだ。氷の中にえびを封じ込めるので、鮮度が保てるだろう。
結論
えびは正しい下処理とゆで方をすることで、より美味しく味わえる。いつものえびもそのひと手間を加えることで、臭みが減り、プリプリ感がより引き立つことだろう。また、下処理したえびは保存もしやすいので、これを機にえびを正しく保存してみてもらいたい。
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