このサイトは、画面を 
縦にしてご覧ください。
亜鉛の多い食品や欠乏症状とは?とりすぎは育毛に逆効果!

亜鉛の多い食品や欠乏症状とは?とりすぎは育毛に逆効果!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2021年10月24日

今回紹介するのは、亜鉛の特徴や欠乏の原因、効果的な摂取方法だ。亜鉛と聞いてどういった特徴をもつ栄養成分か理解している人はいるだろうか。身体にいい影響を与える栄養だろうと思っている人もいるだろう。しかし摂取しすぎると、身体によくない影響を及ぼすようだ。これから、亜鉛の特徴について学んでいこう。

  

1. 亜鉛とはどんな栄養素?

亜鉛を多く含む食品
亜鉛とは成人の体内に2gほど含まれている必須ミネラルだ。成人の場合はほとんどが骨中と筋肉に含まれるが、皮膚・肝臓・膵臓・前立腺など、多くの臓器に存在しており、さまざまな酵素の構成要素である(※1)。ちなみに英語表記は「zinc plating」だ。

亜鉛の働き

亜鉛は数百もの酵素たんぱく質の構成要素であり、さまざまな生体内の反応に関与する。たとえばDNAの合成やたんぱく質の再合成に必要だ。さらに胎児・乳児の発育と生命維持に重要な役割を果たしている。ほかにも骨の成長や肝臓・腎臓・すい臓・精子・睾丸など、新しい細胞を作る組織と器官では必須のミネラルだ。(※1)

亜鉛の摂取量の目安

次に、年齢や性別ごとに亜鉛の1日の摂取推奨量(単位:mg)を紹介する。(※1)

【男性】

15~17歳:10
18~29歳:10
30~49歳:10
50~69歳:10
70歳以上:9

【女性】

15~17歳:8
18~29歳:8
30~49歳:8
50~69歳:8
70歳以上:7

2. 亜鉛は不足しやすい!亜鉛欠乏の原因や症状

亜鉛を多く含む食品上面図
亜鉛は不足しやすいといわれているが、亜鉛欠乏の原因や症状とはどのようなものだろうか。

亜鉛不足になる理由

亜鉛は汗や尿、便と一緒に排泄されてしまう。とくに汗に多く含まれるため、体外へ流出する亜鉛の量は発汗量に比例して増加する。夏場にジムに行く人や日常的に発汗量が多い人は、注意が必要だ(※2)。また、お酒の飲みすぎや極端なダイエット、偏った食事も亜鉛不足になりやすい。さらに、亜鉛の吸収を妨げる添加物を含む、加工食品やレトルト食品にも注意したい(※3)。

亜鉛欠乏の症状

亜鉛が欠乏すると薄毛や抜け毛、白髪のような、さまざまな髪トラブルが生じやすい(※4)。また皮膚炎・口内炎・貧血・元気がない・キズが治りにくい・食欲がない・味が分からないといった症状が出ることがある。さらに子どもの場合、体重の増加と身長の伸びが悪くなることもある(※5)。

3. 亜鉛の効果的な摂取方法

新鮮な生牡蠣料理
次に亜鉛の効果的な摂取方法を紹介しよう。

亜鉛が多い食材

亜鉛を多く含むおすすめの食べ物を、100gあたりの含有量とともにピックアップして紹介しよう。単位はすべてmgだ。また30~49歳の男性の摂取の推奨量に対して、どのくらいの割合なのかを()内で紹介する。

【亜鉛を多く含む食べ物(※1)】

  • かき 養殖 生:14.5(145%の量)
  • かたくちいわし 田作り:7.9(79%の量)
  • ぶた 肝臓(レバー) 生:6.9(69%の量)
  • うし(交雑牛肉)もも 赤肉 生:4.8(48%の量)
  • あまのり 焼きのり:3.6(36%の量)
  • きな粉 全粒大豆 黄大豆:4.1(41%の量)
  • かぼちゃの種 いり 味付け:7.7(77%の量)
  • ごま いり:5.9(59%の量)
焼きのりやごまなど、手軽に摂取できる食品にも多く含まれているのが嬉しい。

亜鉛の吸収を助ける栄養素

せっかく亜鉛を摂取するなら、吸収を助ける栄養素と摂りたいものだ。たとえば動物性たんぱく質と一緒に摂取すると、亜鉛の吸収率がよくなる。またビタミンCやクエン酸は、ミネラルを包み込んで吸収しやすい形に変えてくれるので、一緒に摂るとよいだろう(※6)。

4. 亜鉛はとりすぎないように注意しよう

亜鉛で最高の食品
亜鉛を過剰摂取しすぎると、身体にどういった影響が生じるのだろうか。

亜鉛過剰摂取のデメリット

亜鉛は適切な量を摂取するのがベストだが、過剰摂取してしまうと、神経症状や銅欠乏症、免疫障害を起こす可能性がある。保健機能食品(栄養機能食品)の対象成分であるが、乳幼児や小児は、カプセル剤や錠剤の形状で補給したり補完したりする必要性がないと注意喚起が出されている(※7)。また30~49歳の男性の亜鉛の1日の摂取の耐容上限量は45mgだ(※1)。ぜひ量を守って摂取してもらいたい。

とりすぎは育毛にも逆効果

亜鉛は髪を作るうえでも重要な役割を果たしており、育毛に効果が期待できるといわれている。一方で、亜鉛だけを摂取しすぎるとほかのミネラルの吸収率が下がる場合もあり、必要な栄養素と酸素が毛根に行き渡らず、抜け毛や脱毛の原因になるともいわれている。亜鉛の過剰摂取で髪の発育に悪影響を及ぼすと元も子もない。推奨量を守って摂取することが重要だ。(※8)

結論

亜鉛の特徴や多く含まれる食材、摂取することで期待できる健康効果や、過剰摂取のデメリットを紹介した。復習になるが30~49歳の男性の1日の推奨量は10mgだ。少なすぎず多すぎずを心がけて、適正量の亜鉛を摂取してもらいたい。
(参考文献)
※1出典:公益財団法人 長寿科学振興財団「亜鉛の働きと1日の摂取量」
※2出典:公立学校共催組合 関東中央病院「亜鉛について」
※3出典:一般財団法人 防府消火器病センター「亜鉛」
※4出典:くぼたクリニック「亜鉛不足で抜け毛が増える?」
※5出典:さいとう内科クリニック「亜鉛欠乏症」
※6出典:医療法人社団マリヤ・クリニック「亜鉛」
※7出典:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「亜鉛 [英]Zinc (Zn)」
※8出典:医療法人社団紡潤会「亜鉛に育毛は逆効果?薄毛予防には?効率よく亜鉛を摂る方法」
この記事もCheck!
インフォメーションマークアイコンオリひとを楽しむための注意事項はこちら
  • 更新日:

    2021年10月24日

この記事をシェアする      
  • Facebook
  • Twitter
  • Hatebu
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

人気記事一覧

急上昇
週間

新着記事一覧新着記事一覧