1. ホタテを食べすぎると亜鉛の過剰摂取になる?

ホタテには注目されている栄養素がいくつかある。中でもホタテに含まれている亜鉛についてここでは調べていこう。宮城県水産技術総合センター水産加工開発部(※1)によると、ホタテには100gあたり2.7mgの亜鉛が含まれている。大体ホタテ1つの可食部が110gとされているので、この亜鉛の数値はホタテ1つ分と考えられるだろう。
厚生労働省(※2)が提示している資料を見ると、1日あたりの亜鉛の平均摂取推奨量は成人男性で11mg、女性で8mgとなっている。つまり女性の場合はホタテを1日に3つ以下、男性なら4つほどまでが適量ということになる。食べすぎてしまうとどうなるのだろうか。
厚生労働省(※2)が提示している資料を見ると、1日あたりの亜鉛の平均摂取推奨量は成人男性で11mg、女性で8mgとなっている。つまり女性の場合はホタテを1日に3つ以下、男性なら4つほどまでが適量ということになる。食べすぎてしまうとどうなるのだろうか。
食べすぎによる症状
ホタテを食べすぎると、過剰摂取となってしまうのが亜鉛だ。その症状について触れていこう。資料(※2)によると嘔吐や吐き気、下痢や胃痙攣、食欲不振、頭痛などの症状や兆候が出ることがあるという。これらは短い期間で大量に亜鉛を摂取した場合に起こることがある症状であるが、長期的に亜鉛を過剰摂取すると免疫が低下したり、銅の減少や善玉コレステロールの減少につながる可能性もあるのだ。
2. ホタテを食べすぎるとタウリンの過剰摂取になる?

それでは次にホタテに含まれている、タウリンという成分について説明をしていこう。(※1)
ホタテにはタウリンが多く含まれている。厚生労働省(※3)のタウリンの説明によると、タウリンは主に魚界類を中心に豊富に含まれており、アミノ酸の一種として知られている。血圧の上昇を防いだり、心臓や肝臓にもよい影響を与えるといわれているのだ。また、視力回復や血中のコレステロールを低下させる効果もあるとされている。
ホタテにはタウリンが多く含まれている。厚生労働省(※3)のタウリンの説明によると、タウリンは主に魚界類を中心に豊富に含まれており、アミノ酸の一種として知られている。血圧の上昇を防いだり、心臓や肝臓にもよい影響を与えるといわれているのだ。また、視力回復や血中のコレステロールを低下させる効果もあるとされている。
食べすぎても身体に悪い影響はない
厚生労働省の資料(※4)によると、ホタテを食べすぎてタウリンが身体に残留しても、毒性はないとされている。いつもよりも食べすぎてしまっても、結果的に過剰分のタウリンは尿で排出されるため、多めに摂取をしても問題がないのだ。人の健康に悪影響はないので、ホタテを食べすぎたことによるタウリンの過剰摂取はそこまで気にしなくてもよいといえるだろう。
3. ホタテの食べすぎは二枚貝の毒にも注意が必要?

美味しくつい食べすぎてしまうホタテだが、実は貝毒に注意する必要がある。堺市の資料(※5)によると、海水の中にいる有毒なプランクトンをホタテなどの二枚貝が食べることで、その毒を二枚貝が保持してしまうという仕組みになっていることがわかる。主な毒としては5つほどあるとされているが、日本では「麻痺性貝毒」と「下痢性貝毒」が多いことが知られているのだ。ホタテのほかにも、ムラサキガイやアサリなどにも貝毒があることがわかっている。食べすぎるとこれらの貝毒の影響があるのだろうか。
麻痺性貝毒
北海道道立衛生研究所(※6)によると、麻痺性の貝毒は食後30分後から異変が起こるとされている。四肢や唇、顔面、舌などの痺れを感じるようになり、運動麻痺が起こる。治療薬はないため、人工呼吸により毒が体外に排出されるまで対処療法をすることが求められる。
下痢性貝毒
(※6)下痢性の貝毒は食後30分~4時間以内に症状が出るという。嘔吐、吐き気、腹痛、下痢などが起こるとされているのだ。発熱は伴わず、一般的には3日ほどで回復する。
市販のホタテの貝毒事例は少ない!
このようにホタテにも貝毒の危険性があることを示唆した。市場に並ぶものは検査によって安全が確認されているため、貝毒になったという事例(※5)は少ない。ただ潮干狩りなどで自分で採ったホタテなどはウロ(中腸腺)に危険も潜むため注意しよう。とくに貝毒は熱に強いため、加熱しても無毒にならないのだ。ウロなどをしっかり取り、ホタテを安全に食べる方法などを調べるのがおすすめだ。
結論
こちらではホタテの栄養素を紹介するとともに、過剰摂取をすると身体にどんな影響があるのかなどを解説してきた。ホタテを食べる際には、貝毒の危険性も頭に入れておきたいところ。ただし市販のものはそこまで怖がる必要もないだろう。自分で採る場合などはしっかりと知識を入れ、食べすぎにも気を付けて味わいたい。
(参考文献)
※1出典:宮城県「71997.pdf」
※2出典:厚生労働省「亜鉛 | 海外の情報 | 一般の方へ | 「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業」
※3出典:厚生労働省「タウリン | e-ヘルスネット(厚生労働省)」
※4出典:厚生労働省「エトキサゾール(ETOXAZOLE)について」
※5出典:堺市「貝毒に注意しましょう」
※6出典:北海道道立衛生研究所「ホタテ貝あれこれ」
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