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バナナの効能と食べるタイミング!朝と夜どちらがおすすめ?

バナナの効能と食べるタイミング!朝と夜どちらがおすすめ?

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)

鉛筆アイコン 2022年1月21日

バナナは、子どもから大人まで気軽に手に取って食べる果物のひとつである。果物の中でも特異な食感と甘さと香りを愛する人は多い。そんなバナナは、ダイエットなどにもよく用いられるが、実際にどのような栄養を有しているのだろうか。そして、その栄養によってどんな効能が期待できるのか。本記事ではバナナを食べることで得られる効能について説明する。

  

1. バナナの嬉しい効能効果

健康によい食材として不動の地位を獲得しているバナナ。子どもから大人まで、バナナを口にする機会は日々の生活の中でも多いだろう。しかし、実際にバナナはどのような健康上のメリットを私たちにもたらしてくれるのか。バナナを食べることで得られる効能を、具体的に説明する。

バナナの血圧への効能

高血圧と診断される日本人は少なくない。バナナは、血圧を下げるとされている要素GABAを含んでいることで知られている(※1)。GABAとはγ-アミノ酪酸の別称であり、人間の脳内にごくわずか存在する神経伝達物質である。抑制性の性質を持つGABAは、余剰の塩分を排出し血圧を下げる効能があるとされているのである(※2)。

バナナのうつへの効能

バナナには、必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンが含まれている(※1)。トリプトファンは、セロトニンという神経伝達物質を合成するのに必要な栄養素である。セロトニンとは、感情の情報をコントロールして精神を安定させる作用を持っている(※3)。そのため、感情のバランスを崩して気鬱のような症状を予防するために、バナナに含まれる要素トリプトファンは有益なのである。

バナナの美肌への効能

バナナには美肌の効果もあるとされている。文部科学省の食品成分データベースを見ると、バナナにはビタミンAやC、ビタミンB群が含まれている(※4)。ビタミンAは角膜や結膜を健全に保つ働きがあり(※5)、ビタミンB6には皮膚炎を予防する効能がある(※6、※8)。ビタミンCは、美肌に不可欠なコラーゲンを生成するという性質を有している(※7)。いずれも、美容には有効な要素といえるだろう。

バナナの便秘への効能

食品成分データベースによれば、バナナ100gには1.1gの食物繊維が含まれている(※4)。食物繊維は、体内のあらゆる消化器を通過して大腸まで届く栄養素である。腸内環境を整え、便秘の解消の一助となる(※9)。さらに、バナナに含まれるオリゴ糖は善玉菌を育成し腸の動きを活発にしてくれるのである(※1)。

バナナのダイエットへの効能

まったりとした食感が腹保ちのよさを想起させるバナナ。バナナはダイエットの効能があるのだろうか。食品成分データベースを見ると、バナナ100g当たりのカロリーは93kcal、糖質は21.4gである。つまり、一食材として見ればカロリーも糖質も高めと言わざるを得ない。ただし、食物繊維やビタミンを多く内包していることを考慮すれば、上手にバナナを取り入れてダイエットに活かすことは可能だろう。

バナナの風邪への効能

バナナを食べることで直接的に風邪を予防するわけではない。株式会社ドールによれば、帝京大学薬学部の研究においてバナナの白血球への働きが明らかになったことが報告されている。免疫細胞と呼ばれる白血球は、バナナを食べることによってその働きを促進するのだという。つまり、免疫力が高まることで風邪の予防へとつながるのである(※1)。

バナナのそのほかの効能

バナナはGABAを有していることによって、体内の塩分を排出する働きがある(※1)。そのため、酒のつまみで塩分を過剰摂取しむくみを感じるときなどには、バナナを食べるとよいかもしれない。

2. バナナはいつ食べると効果的?

独特の食感から、小腹が空いたときにもついついバナナに手が伸びるという人も多いかもしれない。さまざまな効能のあるバナナは、食べる時間によって効果に相違が生じるのだろうか。バナナをいつ摂取すべきか、概略を見てみよう。

夜バナナの効能

バナナには、セロトニンを生成するのに必要なアミノ酸トリプトファンが含まれていることは上述したとおりである。夜バナナを食べて精神を安定させるセロトニンを得られることによって、安眠できる可能性が高くなる。また、バナナにはセロトニンの生成を助けるビタミン群も内包されている。さらにバナナに含まれるミネラル類は、就寝中に足がつる人にとっても予防につながるかもしれない。ただし、バナナはカロリー糖質ともに高めなので、夜バナナの過食には注意が必要である。

朝バナナの効能

朝、バナナを摂取するメリットはその糖質にある。就寝中に失われた糖分の補給や、1日の始まりの原動力として、バナナの糖分は大いに役に立つのである。その優しい甘さも、朝の目覚めを後押ししてくれるだろう。また、バナナの食物繊維やオリゴ糖は、朝の便通にも有効である。多忙な朝も、気軽に食べることができるバナナは便利である。度を越した量を食べすぎないように注意しよう。

3. バナナは健康に悪いし朝バナナもよくない?

バナナはカロリーも糖質もそれなりに高いことから、いくつかのネガティブな風説も存在する。それ以外にも、バナナは健康を害すという噂の根拠となる事実がある。たとえば、カリウムの量である。文部科学省の食品成分データベースを参考にすると、バナナ100g当たりのカリウムの量は360mgとかなり多い(※4)。厚生労働省が推奨しているカリウムの1日の摂取量は、成人男性で3000mg以上とされているため(※11)、バナナのカリウム含有量はそれほど目くじらを立てる必要もないと思われるだろう。しかしカリウムはそもそも、大半の野菜や果物に含まれている成分であるため、過剰摂取になりがちになるとされている(※10)。カリウムの摂りすぎは、腎臓に何らかの問題がある場合には高カリウム血症を誘発する可能性があるとされている(※10)。
さらに、朝バナナも身体に悪いという流言がある。これはおそらく、朝食にフルーツを食することで身体が冷えることが根拠となっている。その場合は、バナナを温めてもよいだろう。別の項で紹介したように、朝のバナナはメリットも多いことを覚えておこう。

4. 番外:バナナの葉の効能効果

バナナは食べて美味しく栄養も摂取できる優秀な果物である。実は、バナナの葉も役に立つことが知られている。バナナを常食とする熱帯地方では、バナナの葉で食材を巻いて調理する方法が知られているが、バナナの葉はさらに創傷被覆材としても活用できることも明らかになった。つまり、切り傷などに包帯代わりに使用できるというわけである。東南アジアではバナナの花や茎も調理して食す慣習があるが、葉も有用であることでまさに無駄のない植物であることがわかっている。

結論

子どものおやつや離乳食にも活躍するバナナは、健康へのメリットが多々あるフルーツである。血圧や腸などの体内の器官に直接働きかけるだけではなく、精神を安定させる要素も含んでいる。また美容への寄与も少なくなく、現代人が進んで摂取したい果物のひとつといってよいだろう。カロリーや糖分、またカリウムの量が多いことは留意し、適量を日常的に食べるのが、最も有効に健康に還元できる方法といえるだろう。
(参考文献)
1.株式会社ドール「バナナの効能」
https://www.dole.co.jp/banana/efficacy/

2.集英社「情報・知識imidas2018(GABA)」

3.厚生労働省「e-ヘルスネット(セロトニン)」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html

4.文部科学省「食品成分データベース(果実類/バナナ/生)」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=7_07107_7

5.厚生労働省「eJIMビタミンA」
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/13.html

6.厚生労働省「水溶性ビタミン」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586563.pdf

7.厚生労働省「eJIMビタミンC」
https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/09.html

8.小学館「デジタル大辞泉(ビタミンB6)」

9.厚生労働省「e-ヘルスネット食物繊維の必要性と健康」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html

10.公益財団法人長寿科学振興財団「カリウムの働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-k.html

11.厚生労働省「e-ヘルスネット(カリウム)」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
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  • 公開日:

    2021年10月16日

  • 更新日:

    2022年1月21日

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