1. サーロインとは牛の背中とお尻の間の部位の肉

まず、牛肉サーロインとはどの部位にあたるのかを見ていこう。
どの部位?
サーロインは、牛の腰に位置する肉で、人間や豚でいうと腰の上部、背中とお尻の間の部分を指す、比較的大きめの部位だ。隣り合う部位は頭側はリブロース、尾側はランプだ。似ている部位にハラミがあるが、ハラミはリブロースの内臓寄りの部位であり、別物だといえる。
名前の由来は?
ロインとは英語で腰の肉を指す。サーという名前の由来は諸説あるが、中でも、あまりの美味しさからかつてのイギリス国王が爵位であるサーを名付けた、という説が知られている。
肉質
サーロインは霜降り肉であることが特徴で、ほどよい脂肪が付いている。そのため柔らかく、また筋が入りにくい。脂の甘みを楽しみたい人にはぴったりの部位だ。
おすすめの食べ方
調理法はさまざまだが、中でもステーキが一番のおすすめだといわれる。旨みや歯触りを楽しめるのが嬉しい。ほかにも、しゃぶしゃぶやすき焼きにしても美味しい。牛肉をしっかり味わうなら、サーロインがおすすめともいえる。
2. サーロインよりも内臓よりの部位:ヒレ

次に、あっさりした部位として人気のヒレについて見ていこう。
きわめて希少
ヒレは、サーロインのさらに腹側、内臓寄りの部分にある。内部にあるため、表面からは見えない部位だ。
ヒレは極めて小さく、一頭の牛からおおよそ3%しか取れない、極めて希少な部位だ。店頭などで見かけることが多いかもしれないが、実は貴重なのだ。
ヒレは極めて小さく、一頭の牛からおおよそ3%しか取れない、極めて希少な部位だ。店頭などで見かけることが多いかもしれないが、実は貴重なのだ。
名前の由来
ヒレは、元々はフランス語でいうフィレが由来だといわれる。フィレは捌いた魚の切り身なども指す。ちなみに英語圏ではテンダーロインと呼ばれるのが一般的だ。これらが同じ部位を指すことを覚えておいて損はない。
肉質
ヒレはサーロイン以上に柔らかい。これは、ヒレは牛の筋肉の中でも運動が少ない部位の1つだからだ。そして脂肪が少ないのも特徴だ。そのため、系統としては赤身に属する。肉の脂が苦手な人も、ヒレなら美味しく食べられるだろう。
おすすめの食べ方
ヒレもサーロインと同じくステーキがおすすめだ。ほどよく火を通せば、柔らかい赤身をしっかり堪能できる。逆に、火を通し過ぎると固くなるので注意しよう。ほかにも、煮込み料理や炒め物などに使っても美味しい。また、ヒレカツも人気の食べ方だ。
3. サーロインの希少部位:シャトーブリアン

最後に、シャトーブリアンについて見ていこう。サーロインとは大きく異なる特徴をもつ。
ヒレよりさらに希少
シャトーブリアンは、実はヒレの一部だ。ヒレの中でも中心部、とくに柔らかい部位のみを取り出したものをシャトーブリアンと呼んでいる。元々ヒレが一頭の牛の3%程度だが、シャトーブリアンはさらに希少で、一頭あたり取れるのがわずか2kgともいわれる。牛肉の中でも最高級の部位だといえる。
名前の由来
シャトーブリアンという名前の由来には諸説ある。フランスの作家・政治家であるシャトーブリアンが好んだことから、ともいわれる。また、シャトーブリアンという都市の名前に由来するという説もある。
肉質
シャトーブリアンの肉質は、ヒレをさらに柔らかく上品にしたものだといえる。脂が少なく、極上の赤身を味わえる。脂身とはまた違った柔らかさを楽しめるのも嬉しい。
おすすめの食べ方
シャトーブリアンを味わうなら、サーロインと同じくステーキがおすすめだ。分厚く切っても無理なく噛んで食べられるのが嬉しい。ヒレと同様にほかの食べ方でも楽しめるが、せっかくなのでステーキで楽しみたい。
結論
サーロインは、牛の腰にあたる部位だ。ほどよい脂身があり柔らかく、ステーキなどにすれば食べごたえ十分だ。内臓寄りの部分には希少なヒレ、そしてヒレの中心部にはより希少なシャトーブリアンがある。よく耳にする肉がどの部位なのかを知っておけば、食べるのがより楽しくなるかもしれない。
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