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カレーで栄養は摂れる?不足しがちな栄養を補う献立とは?

カレーで栄養は摂れる?不足しがちな栄養を補う献立とは?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 佐々木倫美(ささきともみ)

鉛筆アイコン 2021年11月 6日

いまや日本の国民的フードといっても過言ではないカレーだが、カレーには一体どのような栄養が含まれているかご存知だろうか。野菜や肉などさまざまな食材が入っているため、カレーだけで栄養のバランスがとれるようにも思えるが、実際はどうなのか。今回はカレーに含まれる栄養や、不足する栄養を補うための献立について詳しく解説する。

  

1. カレーは栄養バランスがとれている?

色々な野菜
カレーには肉や野菜など、さまざまな食材が使われるが、カレーだけで栄養価のバランスをとることは可能なのだろうか。カレーに使用するカレー粉には、複数のスパイスが含まれており、スパイスによって食物繊維やビタミン、鉄分などが含まれている。また、市販のカレールウの主な成分は炭水化物と脂質で、そのほかにタンパク質、ナトリウム、カルシウム、ビタミン、カリウムなどが少量含まれる。(※1)具の入っていないカレー自体は、タンパク質やビタミンの含有量が少ないため、具を入れなければ栄養が偏ってしまう。栄養のバランスを整えるためには、ビタミンCが豊富に含まれている夏野菜やほうれん草(※2)をカレーに使うなど、具材に工夫が必要である。しかしカレー1品だけで栄養のバランスを整えることは難しいため、付け合わせや副菜で足りない栄養を補い、バランスのよい食事をとるようにしよう。

2. カレーに使用する具の栄養と効能

キッチンカウンター
カレーに使われる材料の代表的な肉、野菜にはどのような栄養成分が含まれ、どんな効能があるのだろうか。ここではカレーによく使用する4つの食材について、その栄養と効能について解説しよう。

肉は、良質なタンパク質(※3)を豊富に含む食材である。タンパク質は筋肉を作る大切な栄養素であり、タンパク質を構成する必須アミノ酸(※4)も健康づくりに欠かせない役割を持っている。また、良質なタンパク質を摂ることは、貧血の予防にも有効である(※5)。

じゃがいも

じゃがいもに含まれる栄養素の中で注目すべきは、ビタミンCとカリウムである。ビタミンC(※6)は、皮膚の状態を健やかに保ち、身体を活性酸素から守るはたらきがある。じゃがいもに含まれているビタミンCはでんぷんに包まれているため、加熱しても壊れにくいといわれている。また、じゃがいもに多く含まれているカリウム(※7)は塩分の排泄を促進し、血圧を下げる効果がある。

玉ねぎ

カレーに欠かせない食材の一つである玉ねぎには、ケルセチン(※8)という成分が含まれている。ケルセチンとはポリフェノールの一種で、抗酸化作用が高く、動脈硬化を防ぐ血小板凝集抑制作用があるといわれている。そほかにもアリシン(※9)という成分が豊富に含まれており、アリシンには疲労回復や血流の改善に効果に有効だといわれている。

にんじん

にんじんに含まれる栄養素の中で注目すべきはβカロテンである。にんじんの色の元となっているβカロテンは強い抗酸化作用を持ち、免疫力を上げる効果が期待できる。(※10)またにんじんに含まれるβカロテンは、摂取すると体内でビタミンAに変換されることがわかっている。ビタミンAは、目や皮膚の粘膜の健康を保ち、抵抗力を上げるのに有効である。(※11)

3. カレーのスパイスの栄養と効能

スパイスと香辛料
カレーには複数のスパイスが使われるが、スパイスにはいったいどのような栄養成分が含まれ、どんな効能があるのだろうか。カレーに使われる代表的な2のスパイスについて、その栄養成分と効能について解説する。

ターメリック

カレーに使われているターメリックの主成分は、クルクミンといわれる栄養成分である。クルクミンとはポリフェノールの一種で、肝臓を保護する作用があり、アルコールによる肝障害を抑える効果が期待できる。(※12)

唐辛子

唐辛子には、カプサイシンが多く含まれている。カプサイシンには抗酸化作用や食欲増進、また血行促進などの作用があり、身体が温まることによって肥満防止の効果も期待できるのだ。(※13)

4. カレーのカロリーや糖質

カロリー計算
ここまでは、カレーに含まれる栄養成分について解説してきたが、つづいてはカレーのカロリーや糖質について解説しよう。カレーには手軽に食べられるレトルトカレーや、簡単に本格的な味が作れるカレールウ、または本格的にカレー粉から作る方法などがあるが、使用するものによってカロリーや糖質も変わるので注意しよう。

レトルトカレーのカロリーや糖質

レトルトカレーは種類が多く、メーカーによって調理法や具材も異なるが、100g当たりのカロリーはおよそ495kcalで、糖質は約7.2グラムである。(※14)レトルトカレーは調理が手軽なため、さまざまな料理にアレンジが可能だ。

カレールウで作るカレーのカロリーや糖質

カレールウのカロリーは100g当たり474kcal、糖質は38.3gである。(※15)カレールウを使ってビーフカレーを作った場合、1食分のカロリーは373kcal、糖質は11.7gになる。カレールウには糖質量の多い小麦粉や、カロリーの高い油が使われているため、カロリーが高くなりやすい。

カレー粉から作るカレーのカロリーや糖質

カレー粉は100g当たりのカロリーが338kcal、糖質は26.4gである。(※16)カレー粉でカレーを作った場合、小麦粉や余計な調味料を使わなければ、カレールウを使ったカレーよりもカロリーを抑えられるだろう。

5. カレーに不足する栄養を補う献立

ミックスビーンズのサラダ
カレーだけでは不足してしまう栄養素がある場合、副菜や付け合わせを工夫することで栄養不足を補おう。ここでは、カレーに足りない栄養素を補うおすすめの献立を3つ紹介する。

ミックスビーンズとツナのサラダ

カレーに足りないタンパク質(※17)を補いたいなら、ミックスビーンズを使ったサラダがおすすめだ。ボウルに酢、砂糖、オリーブ油を混ぜ、みじん切りにした玉ねぎ、水を切ったミックスビーンズ、ツナ缶を汁ごと入れて、最後に乾燥パセリを加えて和える。塩、コショウで味を調えたら完成である。ミックスビーンズとツナ缶でしっかりタンパク質を補うことができる一品だ。

ベビーリーフとグレープフルーツのサラダ

カレーにビタミンC(※18)を補いたいときにおすすめのサラダを紹介しよう。グレープフルーツ(※19)は薄皮もむいて果肉を取り出しておこう。ボウルにオリーブ油、酢、塩、コショウを混ぜておき、お皿に盛ったグレープフルーツとベビーリーフにかけて完成だ。ビタミンCを効率よく摂取するには、生で食べるサラダがおすすめである。

しらすと小松菜のオムレツ

しらすと小松菜にはカルシウム(※20)が豊富に含まれているので、カルシウムをプラスしたいときにおすすめである。作り方は、まず小松菜を600Wの電子レンジで1分加熱して水を切っておく。ボウルに卵を割り入れて溶きほぐし、小松菜、しらす、砂糖、牛乳、塩を加えて混ぜよう。サラダ油をひいたフライパンを熱し、混ぜ合わせておいた材料を流し入れ、弱火で3分焼いたら裏返して全体に火を通せば完成だ。

結論

カレーは具材を変えることでさまざまな味を楽しむことができ、栄養もプラスできるが、副菜や付け合わせを工夫することでさらに栄養のバランスを整えられる。今回の記事を参考に具材の栄養を把握して、足りない栄養はしっかり補い、バランスのよい食事をとるようにしよう。
(参考文献)
※1文部科学省
※2文部科学省
※3江崎グリコ株式会社 【栄養成分百科】
※4厚生労働省【e ヘルスネット】
※5公益財団法人長寿科学振興財団
※6公益財団法人長寿科学振興財団
※7公益財団法人長寿科学振興財団
※8公益財団法人長寿科学振興財団
※9一般財団法人日本健康文化振興会(内閣府認可)
※10公益財団法人長寿科学振興財団
※11公益財団法人長寿科学振興財団
※12公益財団法人長寿科学振興財団
※13千代田病院
※14文部科学省
※15文部科学省
※16文部科学省
※17江崎グリコ株式会社 【栄養成分百科】
※18江崎グリコ株式会社 【栄養成分百科】
※19文部科学省
※20江崎グリコ株式会社 【栄養成分百科】
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  • 更新日:

    2021年11月 6日

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