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パントテン酸の効果とは?多く含まれる食品や過剰摂取のリスクも

パントテン酸の効果とは?多く含まれる食品や過剰摂取のリスクも

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2021年11月16日

パントテン酸は、いたるところに存在するいう言葉を語源にもつ水溶性ビタミンのひとつである。名前の通り、さまざまな食品に含まれている。近年、ストレスを和らげる効果があるという研究結果が出たことからも注目を集めている栄養素である。今回は、そんなパントテン酸の効果と欠乏、さらには過剰摂取のリスクについて、詳しく学んでいきたい。

  

1. ビタミンBの一種「パントテン酸」とは

パントテン酸
パントテン酸は、水に溶けるビタミンのひとつである。ビタミンB群に属す、エネルギー代謝に欠かすことができない栄養素だ。(※1)ここではその働きなど、詳しいプロフィールについてみていこう。

パントテン酸の働き

パントテン酸は、エネルギー、脂質や糖質の代謝など、身体の中の酵素反応に深く関わりがある。ホルモンや抗体の産生にも関与しているといわれている補酵素だ。
目に見えるところでは皮膚や粘膜の健康維持に貢献している。(※1)

パントテン酸欠乏症とは

パントテン酸が少ないと細胞内において、補酵素の濃度が低下して不調をきたす。実際の症状としては、疲れやすい、食欲減退、便秘などが挙げられる。さらに症状が進むとめまいや知覚異常、臓器不全などが起こる危険性も考えられる。(※1)
実際には、パントテン酸は非常に多くの食品に含まれているため、一般的な食生活を送ってさえいれば、欠乏することはほとんどない。ただし、アルコールやカフェインをたくさん摂取する人はパントテン酸の消費量が増えるので、やや多めを心がけるといい。(※1)

パントテン酸とパントテン酸カルシウムの違い

パントテン酸カルシウムは、食品添加物である。パントテン酸を強化するために用いられる。実際にはパントテン酸にカルシウム塩がついた成分で、体力が落ちているときや口内炎、皮膚炎などの緩和に用いられることがある。
ただし、パントテン酸やパントテン酸カルシウムは、大量に摂取しても、健康増進が期待できるものではないので、使用量を守ることが重要である。(※2)

2. パントテン酸の効果とは

ビオチンが豊富な食品
パントテン酸は、身体の健康維持に欠かすことのできない存在である。ここでは、実際に身体に与える効果について調べていこう。

皮膚や結膜の健康維持を助ける

パントテン酸は、ホルモンやコレステロール、免疫抗体の生成にも関与しているため、皮膚や粘膜の健康をサポートする効果がある。(※1)このことから、毛穴や肌との関連も示唆されている。またパントテン酸は、一定基準をクリアすれば栄養機能食品としても表示することもできる。「皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です」と記載することができるのだ。ただし、この場合は大量に食べたからといって疾病の治癒や、健康増進を期待するものではないと注意喚起も同時にする必要がある。(※2)

ストレスへの効果

パントテン酸は、副腎皮質ホルモン合成にも関与している。副腎皮質ホルモンは、抗ストレス作用があるため、ストレスを和らげる働きも期待できる。(※1)このため、パントテン酸は抗ストレスビタミンと呼ばれることもある。

3. パントテン酸の多い食品

鶏レバーの甘辛煮
前述の通り、パントテン酸はいたる所に存在する。代表的なものは、肉、魚、豆などのタンパク質類、さらにはキノコにも多く含まれている。以下に含有量の多い食品をピックアップしていこう。
鶏レバー100g:10.00mg(※3)
豚レバー100g:7.19mg(※4)
たらこ100g:3.68mg(※5)
干し椎茸100g:8.77mg(※6)
ひきわり納豆:4.28mg(※7)

4. パントテン酸サプリに副作用はある?

瓶からこぼれ出した金色のサプリメント
パントテン酸は、一般的な食事をしていれば欠乏することはあまりない。ではサプリメントを過剰摂取することで引き起こされる健康被害はないのだろうか?その辺りを詳しくみていこう。

パントテン酸過剰摂取のリスク

パントテン酸単独での過剰摂取による副作用のリスクは、報告がなされていない。ただし、薬とともにパントテン酸カルシウムを大量に摂取した場合は、何らかのリスクや症状が出る可能性があるという実験結果がある。また動物実験ではパントテン酸の過剰摂取で、脱毛などの健康被害が起こる報告もある。

結論

パントテン酸は、ビタミンB群の一種で数多くの食品に含まれていることから、ギリシア語でいたる所にあるという意味を示す"パン"が名前に用いられた。普通の暮らしをしていれば欠乏の可能性は低く、過剰摂取による健康被害も報告や実験が少ない。ただし、どんな栄養素であっても過剰摂取は体調不良の引き金になりかねない。バランスのよい食事を心がけることが必要といえるだろう。
(参考文献)
※1出典:公益財団法人長寿科学復興財団「パントテン酸の働きと1日の摂取量」素
※2出典:一般財団法人食品分析開発センター「パントテン酸について」
※3出典:文部科学省 食品成分データベース「肉類/<鳥肉類>/にわとり/[副品目]/肝臓/生」
※4出典:文部科学省 食品成分データベース「 肉類/<畜肉類>/ぶた/[副生物]/肝臓/生」
※5出典:文部科学省 食品成分データベース「 魚介類/<魚類>/(たら類)/すけとうだら/たらこ/生」
※6出典:文部科学省 食品成分データベース「 きのこ類/しいたけ/乾しいたけ/乾」
※7出典:文部科学省 食品成分データベース「 豆類/だいず/[納豆類]/挽きわり納豆」
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  • 更新日:

    2021年11月16日

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