1. 大根の旬はいつ頃?
大根はスーパーなどで1年中目にすることができる野菜である。しかしその旬は、冬である。最も一般的に流通している青首大根の場合は、12月から2月が旬とされている。ただし、品種と栽培地の組み合わせでそれ以外の季節にも旬の大根を食べることは可能である。北海道や青森で栽培される夏大根、都市部や九州で収穫される春大根なども存在する。
春大根とは?
春大根は9月から11月に種まきをし、3月から5月にかけて収穫する大根を指す。都市近郊、青森県、九州地方で栽培が盛んである。春大根の特徴としては、根に向かう形状が細く、みずみずしく柔らかい食感があり、下部に向かうほど辛みが強くなるとされている。
大根の葉の旬
大根は根の部分だけではなく、葉も美味しく食べることができる野菜である。大根の葉は、炒めたり汁物の具にしたりと用途が広い。葉付きの大根が出回るのは、1月下旬から2月とされている。根の部分よりも保存性が低いため鮮度が命である。
大根の主な産地
大根は日本各地で栽培されているが、主な産地はどこだろうか。農林水産省によれば、北海道の出荷量が15万トンと最も多く、次いで千葉県の13万トン、青森県の11万トンと続いている。
旬の大根の特徴
旬の大根にはどんな特徴があるのだろうか。まず大きさを見ると、旬の大根は概して大きめであることが多い。また甘みが強くなり、食味も優れているのが旬の大根である。通常は辛くなりがちな根の部分も、旬の大根の場合は辛みが強くない。大根おろしにしても美味しいのが特徴といえるだろう。
2. 大根の品種と旬
スーパーなどで大根を購入する場合には、品種において選択肢はないことが多い。実際には、近年まで日本で栽培された品種は100種類以上あるといわれている。現在も各地でさまざまな大根が栽培されているが、その中でもとくに知名度が高いもの、また人気の大根を見てみよう。それぞれの旬にも注目である。
青首大根
日本の大根市場において最もメジャーである品種が青首大根である。大根の首の部分が緑色になるのがその特徴である。地中で成長するにつれ、上部だけ土から出て緑色に変わるといわれている。病気に強く成長が早いという特徴によって栽培量を増やした。みずみずしい柔らかさも人気の理由である。青首大根は、11月から2月が旬とされている。
桜島大根
桜島大根は、その名の通り鹿児島県桜島の特産品である。その栽培は200年以上の歴史を誇る。食する根の部分は球形をしており、大根の大きさとしては世界最大級である。1個当たり10kgを超える桜島大根の旬は1月中旬から2月上旬。青首大根よりも甘みが乗り、煮崩れしにくいのがその特徴とされている。
聖護院大根
聖護院大根は、京都市左京区聖護院を原産とする品種である。胴体部分が張った楕円形をしていて、縦が30cmほどの大きさに成長する。文政年間から栽培が始まったとされる聖護院大根はキメが細かく甘みがあり、漬け物や煮物に活用される。京都府によって京の伝統野菜の認定も受けた聖護院大根の旬は、11月初旬から2月である。
源助大根
源助大根は、石川県金沢市を中心に生産される大根である。円筒形で縦の長さは25cmほど、柔らかい肉質が特徴でおでんなどの煮物に向く品種である。井上源助なる人の種をもとに誕生したことからこの名がある。金沢市から加賀野菜の認定を得ている。源助大根は早生種で、その旬は10月の終わりから11月である。
三浦大根
三浦大根は江戸時代から存在する在来種であり、神奈川県の三浦半島で生産されている。青首大根と違い全体が白く、重さは3kgを超えるものも珍しくない。12月から3月上旬が旬ではあるが生産量は非常に少なく、とくにお正月用の食材として出荷されることが多い。緻密な肉質が愛され、なますや煮物に使用される。
3. 旬の美味しい大根の選び方
甘みの乗った旬の大根は、選択を誤らずに美味しいものを選びたい。そのためには、いくつかの注意点がある。まず、大根は葉がついているほうが鮮度が高いことが多い。葉の色はみずみずしい緑色で張りがあるものが望ましく、黄色っぽく変色していたら鮮度は落ちているとみてよいだろう。根の部分は、艶やかでひびが入っていないものを選ぼう。水分の多さがみずみずしさと直結するため、手に取ったときには重みがあるものがベターである。ひげ根と呼ばれる毛のようなものは、少ないものを選ぶのが基本である。また、すでにカット済みで販売されている大根は、断面にも注目である。スが入っていないか、乾燥していないかをよく確認し購入することをおすすめする。
結論
おでんや味噌汁など、和食には欠かせないのが大根である。一般的に、大根の旬は冬とされている。旬の時期の大根は甘く柔らかく、冬の食卓で大いに活躍をしてくれる。最も普及している青首大根のほかにも、各地にはその美味しさゆえに珍重される大根も多い。わずかに旬がずれることも多いこれらの大根も、チャンスがあればぜひ味わってみてほしい。
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