目次
- 加熱時間を短くする(加熱後はすぐに冷まし、火が通り過ぎるのを防ぐ)
- なすの表面に油を塗る、または調味料をつける
1. 電子レンジでなすの下ごしらえが簡単に!

なすは電子レンジで調理することができる。なすは加熱して食べるのが一般的で、焼いたり煮たりしなくてはならないが、電子レンジを使えば短時間で火を通すことができる。また、ワット数と時間をセットしておけば放置できるので、火を消すのを忘れて焦がしてしまったという失敗をすることもない。さらに、栄養面でもメリットがある。なすにはビタミンB1やB2、Cといった栄養素が含まれている(※1)が、いずれも水に溶けやすく煮ると流出してしまう。しかし、電子レンジを使えば水を使わずに調理できるため流出させずに済む。
まるごと加熱する方法
なすを調理する際は切ってからでないといけないと思いがちだが、電子レンジで丸ごと加熱することができる。ここでは、なすを丸ごと電子レンジで加熱する方法を紹介する。まず、なすを水で洗ったらヘタの部分に切り込みを入れる。切り込みを入れることで、なすが爆発するのを防ぐことができる。ヘタまでしっかりとラップで包んだら、電子レンジに入れて加熱する。なすの大きさにもよるが、なす1本(100g)の場合600Wで2分を目安にしよう。500Wの場合は30秒~1分追加して様子をみよう。加熱するなすが大きかったり、本数が多いと加熱にムラが出てしまうことがある。そんなときは途中でひっくり返すと満遍なく加熱できる。
切ってから加熱する方法
丸ごと加熱したなすは柔らかいため、手で裂くことができるが熱いため火傷の心配がある。また、加熱したなすをすぐに味付けしたり盛り付けたりしたい場合には、なすが冷めるのを待つ時間がもったいない。そんなときはなすを切ってから電子レンジで加熱しよう。なすはヘタを切り落とし、料理に合わせて適当な大きさに切る。耐熱容器に切ったなすを入れ、ラップをして電子レンジで加熱する。なすの大きさにもよるが、なす1本(100g)の場合600Wで1分半~2分を目安にしよう。500Wの場合は30秒~1分追加して様子をみよう。
2. なすの電子レンジ加熱で変色を防ぐ方法

なすといえば、キレイな紫色の皮が料理のアクセントになる。そのため、その色を活かしたいところだが、加熱すると色が悪くなってしまうということが度々ある。なすの色が変色してしまう原因には「ナスニン」という色素成分が関係している。そもそも、ナスニンとはなすの皮に含まれる色素成分で、ナスニンが含まれているからこそキレイな紫色となる。しかし、ナスニンは水に溶けだしやすく、調理過程でなすに含まれる水分と一緒に抜けてしまう。そのため、加熱するとなすの色が悪くなってしまうのだ。つまり、なすの変色を防ぐためにはナスニンの流出を防げばよい。ナスニンの流出を防ぐために必要なポイントは以下の2つだ。
ナスニンは加熱時間が長くなるほど流出してしまうため、電子レンジを使った時短調理では流出を防ぐことができる。また、調味料や油を表面につけることで、コーティングと同じような効果を持つため、ナスニンの流出を防ぐことができる。
3. 電子レンジでヘルシー!なす料理6選

電子レンジを使えば、なす料理も簡単に作ることができる。しかし、料理によっては電子レンジで作れないものもある。ここでは、電子レンジで簡単に作れるなす料理を紹介する。味付けを工夫すれば、同じ調理法でもさまざまななす料理を楽しめる。
1:蒸しなすのめんつゆ和え
めんつゆを使えば面倒な味付けを省略することができる。そのため、蒸しなすのめんつゆ和えは忙しいときこそおすすめの料理だ。薄めに切ったなすをレンジで加熱し、めんつゆで和えるだけのシンプルさが嬉しい。ごま油やごまを加えたり、みじん切りにしたねぎを加えたりすればまた違った味わいを楽しめる。
2:なすのピリ辛和え
なすは中華料理でもよく使われる食材だ。そのため、中華風のなす料理も電子レンジで作れるとバリエーションが大きく広がる。豆板醤を使えば簡単に中華風にアレンジできる。なすを適当な大きさに切ったら、電子レンジで加熱する。鶏ガラスープの素や豆板醤、ごま油、醤油を混ぜ合わせて作った調味液となすを絡めれば完成だ。ちなみに、酢を加えれば辛みの中に、さっぱりとした風味を感じることができる。できたてを食べてもよいが、冷やしてから食べるとより味が馴じみ、なすを噛むたびに味が口の中に広がるのを楽しめる。
3:なすのマヨ和え
なすとマヨネーズの組み合わせも外せない。マヨネーズは子どもも好きなので、おかずにすると喜ばれる。電子レンジで加熱したなすとマヨネーズを和えるだけだが、いろいろアレンジできるのもマヨ和えの醍醐味だ。たとえば、マヨネーズに味噌とオイスターソースを加えれば味噌マヨに、同じくマヨネーズにツナと醤油を加えればツナマヨにアレンジできる。加える調味料や具材を工夫すれば、何通りにもアレンジできる。
4:なすのポン酢和え
なすは夏野菜の1種だ。夏は食欲が落ちる時期なので、さっぱりとした味付けでなす料理を楽しみたい。そこでおすすめしたいのが、なすのポン酢和えだ。柑橘のさわやかな香りとさっぱりとした味わいがなすの味わいを引き立ててくれる。電子レンジで加熱したなすとポン酢を和えるだけでも美味しいが、アレンジして楽しむのもおすすめだ。ポン酢にごま油とごまを加えてごまポン酢和えにしたり、おかかを加えておかかポン酢和えにしたりとちょっとしたアレンジでまったく違う味わいを楽しめる。
5:なすの味噌煮
電子レンジで作るなす料理といえば和え物が定番だが、煮込み料理もぜひ挑戦してみよう。ここでは、なすの味噌煮を紹介する。まず、耐熱容器に味噌と酒、砂糖、おろし生姜などの調味料を入れ、味噌ダレを作る。そこに乱切りにしたなすを加えて和え、電子レンジで加熱る。電子レンジから取り出してから、もう1度和えれば味噌煮の完成だ。鍋で煮るよりも短時間で作ることができ、なすが煮崩れる心配もない。ちなみに、同じくなすを使った料理で田楽もおすすめだ。ごま油を塗ったなすを電子レンジで加熱し、田楽味噌を塗ってさらに加熱するだけで美味しい田楽が作れる。
6:なすのチーズ焼き
チーズ好きならなすのチーズ焼きは外せない。簡単に作れるが、見た目がオシャレなので食卓に並べると華やかになる。耐熱容器に適当な大きさに切ったなすとトマト、ツナなどを盛り付け、電子レンジで加熱する。電子レンジから取り出したらすぐにピザ用チーズをトッピングし、余熱でチーズを溶かす。この方法であれば電子レンジのみで作れるが、チーズをこんがりと焼きたい場合は、オーブンも使うとよい。なすの加熱は電子レンジで行い、チーズを乗せたらオーブンで焼く。少し手間はかかるが、よりチーズ焼きらしくなる。
4. 電子レンジ加熱したなすの保存方法

電子レンジを使えば、大量のなすも一度に調理することができる。しかし、問題となるのが余ってしまったなすの保存方法だ。加熱したものの使い切れず捨ててしまってはもったいない。ここでは、電子レンジで加熱したなすの保存方法と期間について紹介する。
冷蔵保存の場合
電子レンジで加熱したなすを冷蔵するときのポイントが粗熱をとることだ。加熱後はラップを取り、熱が放出しやすいようにする。そのまま放置して粗熱をとる方法もあるが、より早く粗熱をとりたい場合は、氷水になすを浸して冷やそう。粗熱がとれたら水気をとり、保存容器に入れて冷蔵庫に入れる。冷蔵庫で5日ほど保存できる。
冷凍保存の場合
なすを冷凍する場合も粗熱をとることがポイントとなる。粗熱のとり方は冷蔵するときと変わらない。粗熱がとれたら再度ラップをして、なすが空気に触れないようにする。こうすることでなすが乾燥するのを防ぐことができる。ラップをしたなすを保存容器に入れて冷凍庫に入れれば、1ヶ月は保存することができる。解凍も電子レンジを使えば簡単だ。600Wで30秒ほど加熱すれば半解凍状態になる。完全に解凍してから料理に使うとなすの形が崩れやすくなってしまうので、半解凍状態にしてから調理するのがおすすめだ。
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結論
なすを電子レンジで加熱するとさまざまなメリットを得られる。時短になることはもちろん、栄養素を損なわずに済むというメリットもある。さらに短時間での加熱によって変色しにくくなるというのも嬉しい。電子レンジで作るなす料理といえば和え物が定番だが、めんつゆやポン酢、マヨネーズなど調味料を変えれば簡単にアレンジできる。冷蔵や冷凍保存もできるため、ぜひ電子レンジを使ってなす料理を作ってみよう。
(参考文献)
(※1)文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」野菜類/(なす類)/なす/果実/生
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