1. 湯豆腐のしめの作り方:雑炊
鍋のしめといえば雑炊が定番だが、湯豆腐のしめにもおすすめだ。湯豆腐は、昆布などで取った出汁で豆腐を煮るシンプルな料理のため、残った煮汁を使えばしめにぴったりな和風の雑炊が簡単にできる。また、さまざまな味の雑炊にアレンジすることも可能だ。
基本の作り方
昆布で取った出汁で湯豆腐を作り、具材を取り分けて食べる。鍋に残った煮汁にごはんを入れて煮立たせ、2~3分煮る。溶き卵を回し入れ、ふたをして火を止め余熱で半熟にする。器に盛り小ねぎを散らし、塩などで味付けして食べよう。
美味しくするコツ
寄せ鍋の場合は肉や魚介類から濃厚な旨味が出るが、湯豆腐の場合は昆布出汁や野菜のほかに旨味はほとんどなく、淡泊な味に感じるかもしれない。そこで、雑炊を作る際には仕上げに塩昆布を添えると旨味が増して美味しくなる。また、豆乳を加えて豆乳雑炊にする、豆板醤やひき肉を加えてマーボー雑炊にするなどのアレンジもおすすめだ。
2. 湯豆腐のしめの作り方:そばやうどん
湯豆腐を食べたあとに残った昆布出汁の煮汁を味付けすれば、そばやうどんのスープになる。あっさりとした和風の出汁は、そばやうどん、そうめんなど、和の麺との相性がよい。野菜やきのこを残しておいて、しめの麺の具材にするのもおすすめだ。
基本の作り方
湯豆腐の残り汁を煮て、しめとしてうどんやそばを入れて茹でるだけでよい。乾麺の場合は、あらかじめ別の鍋で茹でてから加える。シンプルに昆布出汁で作ってもよいが、うどんなどをしめにする場合は、最初から白出汁やめんつゆで湯豆腐を作るという方法もおすすめだ。
おすすめの味付けと具材
昆布出汁のみで湯豆腐を作った場合は、醤油やみりんを加えてめんつゆ風の味にしてもよいし、ポン酢を加えてさっぱりと仕上げても美味しい。また、豆乳やカレーを加えればまったく異なる味にアレンジできる。
湯豆腐だけでは物足りなかった場合は、野菜やきのこのほか、油揚げや肉などを加えてボリュームを出すと、食べごたえが増してより満足感のあるしめになるだろう。
3. 湯豆腐のしめの作り方:ラーメン
鍋のしめにラーメンを入れることがあるが、湯豆腐のしめにもおすすめだ。とくに、豆板醤とひき肉を使用したピリ辛な担々湯豆腐など、アレンジされた湯豆腐との相性がよい。シンプルな昆布出汁で作る場合は、鶏がらスープの素や醤油を加えて味付けすると美味しい。
生ラーメンを使った作り方
別の鍋で表記時間よりもやや短めに生麵を茹でておき、ざるに上げておく。湯豆腐の残り汁を煮立たせ、下茹でしたラーメンを加えてさっと火を通したらスープごと食べよう。
インスタントラーメンを使った作り方
インスタントラーメンを使えば、湯豆腐の残り汁にそのまま加えて煮るだけでしめを作れる。鍋のしめ専用麺を使用する場合も同様だ。一般的なインスタントラーメンを使用する場合は付属の粉末スープを加えれば、シンプルな昆布出汁の煮汁もそのままスープとして使える。キャベツやネギなどの野菜や卵を一緒に煮るのもおすすめだ。
4. 湯豆腐のしめの作り方:温泉湯豆腐の場合
佐賀県の嬉野温泉では、温泉湯豆腐が郷土料理として親しまれている。温泉湯豆腐とは、弱アルカリ性の温泉水で湯豆腐を煮ることにより、豆腐の表面が溶け出しトロトロの食感を楽しめるものだ。一般家庭では、重曹を使用することで温泉湯豆腐に近いものを作ることができる。温泉湯豆腐の特徴を生かしたおすすめのしめを紹介しよう。
雑炊
豆腐が溶け出して白濁したスープは、まろやかで優しい味わいだ。ごはんとの相性もよいため、シンプルな卵雑炊でしめるとよいだろう。
うどんやそうめん
豆乳鍋のようなスープのため、そばよりはうどんやそうめんが合う。そうめんを使う場合は煮崩れしにくいものを選ぼう。
ラーメン
豆腐が溶け出した白濁スープはラーメンとの相性もよい。嬉野温泉でも湯豆腐ラーメンがしめとして名物の一つとなっているようだ。味噌やにんにくを加えて、好みの味に仕上げよう。
マカロニやパスタ
変わり種のようだが、クリーミーなスープなためマカロニやパスタとの絡みがよい。下茹でしたものを加えて柔らかく煮て食べよう。チーズやベーコン、シーフードなどを加えてカルボナーラ風やグラタン風にアレンジすると美味しい。
結論
湯豆腐の煮汁を使ってしめを作るという発想すらなかったという人も、少なくないのではないだろうか。しめに合わせてあらかじめ湯豆腐をアレンジしておくというのも楽しい。一般的な湯豆腐と温泉湯豆腐では相性のよいしめも変わってくるため、いろいろと試してみてほしい。
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