イカの下処理の基本｜ヒイカや子イカは下処理なしで大丈夫？

1. 生のイカの下処理・基本とコツ

最初に生のイカの下処理方法をステップごとに解説しよう。

STEP1：胴体とゲソに分ける

イカの目の上に胴体とワタがくっついており、指を入れて軟骨にそって引きはがす。はがすのは、くっついているところから奥に向けて1.5cmくらいだ。次にエンペラとゲソをそれぞれ手で持ち、ゆっくりと引き離して胴体とワタをはずす。ちなみにエンペラとは胴体の先にある三角形のヒレだ。あとは胴体から軟骨を抜き取る。

STEP2：胴体の皮を剥く

すべらないように厚手のキッチンペーパーかふきんで、イカの端のほうから皮をつまんで剥く。流水で水洗いするが、胴体の中に少し内臓が残っているので、中にも水を入れて洗うこと。

STEP3：ゲソと内臓に分ける

ワタの墨袋があるほうを上に向け、かぶっている身をめくってイカの目の下に包丁を入れ、ゲソと内臓（肝）を切り分ける。

STEP4：目やくちばしを取り除く

ゲソの中心に残っている目やくちばしをつまみ取る。方法はゲソを上にしておき、目から少し中央よりのところに左右1本ずつ切り込みを入れる。こうすると目が取り出しやすくなる。あとは手で目をつまみ取る。続けてゲソを逆さまにして開き、付け根にあるくちばしを探る。位置がわかったら裏から指で押し出す。ある程度出たら手でつまみ取る。

STEP5：ゲソの臭み取りをする

ゲソを整えて長いものをほかの短いものの長さに揃えるように切る。切った先端は料理に向かないので使わない。ゲソにティースプーン約1杯の塩をふりかける。続けて指でゲソを1本ずつしごくようにして小さな吸盤を取り除く。さっと水洗いすれば、ゲソの下処理は完了だ。

2. ヒイカや子イカなど小さなイカの下処理

次にヒイカや子イカのような小さなイカの下処理を紹介しよう。ちなみにヒイカとは別名ジンドウイカといい、胴長が約10cmの小型のイカだ。

小さなイカの下処理のコツ

まず小さなイカを軽くもむように洗い、ヌメリを落とす。上から指で頭の方に向かい、胴体を押しながらすべらせて墨を取り除く。目・軟骨・くちばしを取り除くが、目は魚の骨抜きでつまみ、ちぎって取る。軟骨とくちばしは押し出し、指でつまんで取る。もう一度水洗いすれば下処理は完了だ。

3. 調理法別のイカの下処理の仕方

ここでは調理法別のイカの下処理の仕方を解説する。

イカの煮物の下処理

イカを煮付けにするときは、花切りや松かさ切りがおすすめだ。花切りはイカを食べやすい大きさに切り、内側に縦に2～3mm幅の切れめを浅く入れる。切れめを横にしておき、包丁をねかせて薄いそぎ切りにする。火が通ると花のように開くのが花切りの特徴だ。松かさ切りはイカの内側を上にしておき、包丁でななめに2?3mm幅の切れめを入れる。その切れめと十字に2?3mm幅の切れめを入れる。裏返して食べやすい大きさに切れば松かさ切りの完成だ。

イカの天ぷらの下処理

イカの胴体を4cm幅の輪切りにし、ゲソは食べやすい長さに切る。

イカの丸焼きの下処理

胴体に8mm幅の切れめを入れ、ゲソは2本ずつに切る。

4. 下処理済みのイカの冷凍方法

最後に下処理済みのイカの冷凍方法と解凍方法を紹介しよう。

イカの冷凍方法

下処理したイカを水洗いし、ペーパータオルで水気をしっかりと拭き取る。ぶつ切りや輪切りなど、解凍後の調理方法に合わせて切る。あとは冷凍用の保存袋に重ならないよう、平らに入れて空気を抜き、密閉して急速冷凍する。小分けにしたいときはラップに包み、保存袋に入れればよい。保存期間の目安は2週間ほどだ。

冷凍イカの解凍方法

冷凍イカを臭みなく、ぷりぷりに解凍する方法を紹介しよう。解凍方法は冷凍室から冷蔵室へ移すか、保存袋のまま水に浸して水道水を軽く出し続けて解凍してもよい。水に直接入れると約10分でやわらかくなる。ちなみに包丁のあたり具合が少しかたいくらいの半解凍のほうが切りやすく、皮付きのイカなら皮が容易に剥ける。

結論

イカの下処理について解説した。これまでなんとなくむずかしそうと敬遠していた人もいるのでは？試しに1度やってみると、意外と簡単に感じるはずだ。ぜひ紹介した方法でイカの下処理にチャレンジして、料理のレパートリーの幅を広げてみてはいかがだろうか。

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