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タケノコと米ぬか

タケノコの上手な茹で方とコツ|米ぬかがない時の代用品

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 岩切千晃(いわきりちあき)

鉛筆アイコン 2021年12月14日

春の美味のひとつに生のタケノコがある。採りたてのタケノコのみずみずしさは格別であるが、その処理を面倒と感じる人も多いだろう。タケノコは鮮度が命であるため、入手後に時間をおかずに茹でるのが美味しく食べるコツである。本記事ではタケノコの茹で方について説明する。

  

1. 米ぬかで基本のタケノコの茹で方

筍のアク抜き
タケノコは採取するとアクが出始めるという性質がある。そのため、アク抜きが必須となる。タケノコを茹でる際に米ぬかを必要とするのは、このアク抜きのためである。米ぬかを使った基本のタケノコの茹で方を紹介する。

タケノコの上手な茹で方

タケノコを茹でるための基本的な手順はこちらである。
  • 土が付着したタケノコの皮を数枚はぎ取る
  • 根元の固い部分を数cm、穂先の部分も数cm切断する
  • 上部から下部に向かって縦に切り込みを入れる
  • 鍋の中にタケノコを入れて、全体がかぶるくらいに水を加える
  • 米ぬか及び唐辛子を入れる
  • 沸騰後に蓋をしたら1時間ほど茹でる
  • 根元の部分に串が通るようになったら火を止めて冷めるまで放置する
  • 完全に冷めたらタケノコを取り出し、縦の切れ目の部分から皮をむいて内部の柔らかい部分を取り出す
以上が主な手順である。
タケノコの皮は、茹でる際に残しておくことでより旨みが凝縮し、かつアク抜きが徹底できるという理由がある。入手後になるべく早くこれらの処理を行うことが美味しく食べるコツとなる。

タケノコにえぐ味が残る理由

タケノコに残るえぐみはシュウ酸をはじめとするいくつかの物質が原因である。このえぐみは、タケノコが切り取られて時間を経るごとに強くなる傾向がある。そのため、タケノコは早めの処理が望ましいのである。えぐみや渋みを徹底して除去するためには、皮を残して茹でること、茹でている最中に浮き出る灰汁をすくうということが大切である。茹でたあとに一晩ほど冷ましておくという方法もある。米ぬかや唐辛子を使って茹でるのも、このえぐみ対策の一環なのである。

2. 米ぬかがないときのタケノコの茹で方

筍
タケノコを美味しく茹でるためには米ぬかを使用するのが基本であるが、自宅に米ぬかがないことは多い。早めの処理を確実にするためには、ぬかなしでタケノコを茹でることも可能なのだろうか。ぬかなしのタケノコの茹で方について、いくつかのアイデアを紹介する。

米のとぎ汁や生米を使ったタケノコの茹で方

米ぬかがない場合には、米のとぎ汁を使ってタケノコを茹でればある程度えぐみに対応ができる。茹でるための水に米汁を使用しても、茹で時間等は米ぬかを使う場合と変わりはない。また、米そのものをひと握り加えて茹でてもいいだろう。この場合は、無洗米はぬかの代わりを果たせないことも覚えておこう。

重曹を使ったタケノコの茹で方

あまり知られていないが、重曹を使ってもタケノコが含むえぐみの成分を除去することができる。重曹を使う場合には、タケノコは縦半分に切っておくとよい。重曹の量は水1?に対して小さじ1。適当に入れてその量が多すぎると、かえってタケノコの風味を損ねてしまうので注意が必要である。半分に切ったタケノコは、通常よりも茹で時間が短くなる。40分ほど茹でて、タケノコの根元部分に串を通して茹で具合を確認する。茹で上がったら茹で汁はそのまま冷ませば茹でタケノコが完成する。

3. ちょっと簡単!いろいろなタケノコの茹で方

土佐筍の煮込み
タケノコの茹で方は、決して難しいわけではないないものの手間と時間がかかる。これらのいくつかを廃して、時短で茹でる方法はあるのだろうか。より気軽にタケノコを楽しむために、茹でる際の時短につながるいくつかの方法を見てみよう。

皮なしのタケノコの茹で方

タケノコを皮付きのまま茹でる理由は、旨みを中に閉じ込めてアクをしっかり抜くためである。しかしタケノコが採れたてで、それほどのえぐみを気にする必要がない場合は、皮を?いてから茹でることもできる。皮を取ったタケノコも下部の固い部分は切断し、米ぬかや米のとぎ汁を入れた水で30分ほど茹でる。竹串を使って柔らかさを確認しながら茹でたら、冷めるまで放置しておくのがベターである。

圧力鍋を使ったタケノコの茹で方

タケノコの茹で時間を大幅に削るためには、圧力鍋が向いている。穂先と根元部分をカットし、縦に切れ目を入れるところまでは通常通りである。このタケノコを圧力鍋に入れ、一握りの米と水を加える。中火で加熱をし始め、圧力がかかったら火を弱火にして8分前後加圧する。火を止めたら圧力が抜けるのを待ち、竹串で火が通っていたら汁につけたままま冷ませば出来上がる。

活力鍋を使ったタケノコの茹で方

アサヒ軽金属工業が販売している活力鍋を使用すると、タケノコを茹でるための調理時間は大幅に短縮できる。加圧時間はわずかに3分ほどで、タケノコが茹で上がるのである。タケノコは穂先や下部を切り落として縦に切れ目を入れる。これを活力鍋に入れ、ひたひたになるくらいの米のとぎ汁や唐辛子を入れる。強火を入れておもりが振れてきたら弱火にして3分ほど加圧する。これで活力鍋による茹でタケノコが完成する。

4. 茹でたタケノコの保存方法

筍の灰汁抜き
茹でたタケノコは、もちろん早めに食べきってしまうのがベストである。冷蔵庫で保存する場合には、容器にタケノコとそれが浸るくらいの水を入れて蓋をしたうえで冷蔵庫に入れる。水は毎日変えるようにしよう。1週間以内に食べきるのがこの保存法の基本である。またタケノコが多すぎて冷蔵をする場合には、少々の手間が必要になる。そのまま冷凍するとタケノコの食味は著しく低下するため、タケノコを薄切りにしてだし汁につけた状態で保存袋に入れて冷凍する。解凍時には汁ごと鍋に入れて使うことになる。あるいは、薄切りにしたタケノコに砂糖を絡めて冷凍する方法もある。こちらもそのまま料理に活用できるが、砂糖の量には注意しよう。茹でたタケノコを冷凍した場合は、1か月以内に使い切ってほしい。
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結論

春の喜びのひとつでもある生のタケノコは、入手したらすぐに茹でるのが美味しさを保つ秘訣である。そのためには米ぬかを使用するのが普通であるが、米ぬかがない場合にもいくつかの方法が存在する。また、圧力鍋等を使った時短の茹で方もあるため、状況や都合に応じて上手に茹でてほしい。茹でたタケノコは正しく保存し最後まで美味しく食べきろう。
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  • 公開日:

    2021年12月12日

  • 更新日:

    2021年12月14日

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