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数の子

数の子の栄養と効果・カロリー|プリン体やコレステロールは多い?

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2021年12月27日

数の子は、おせち料理の定番として古くから親しまれてきた。本記事では、数の子の栄養や期待できる健康効果について紹介していく。また、魚卵が原料であることから懸念される、プリン体の多さやコレステロール値の高さについても解説する。

  

1. 数の子の栄養素と効果効能

数の子
数の子は、ニシンの卵巣を塩漬けにしたものだ。ニシンが漢字で二親と表せることや、卵の粒が多いことから子孫繁栄の象徴とされてきた。縁起物というだけでなく、栄養面も優れた食品である。
まずは、数の子(塩蔵、水戻し)の健康効果が期待できる代表的な栄養成分について見ていこう。ほかの魚卵の含有量とも比較しながら紹介する。

DHAとEPA

100gあたりの含有量
  • 数の子:DHA270mg、EPA180mg(※1)
  • たらこ:DHA600mg、EPA510mg(※2)
  • いくら:DHA2000mg、EPA1600mg(※3)
DHAとEPAは、いずれも体内で合成することのできない必須脂肪酸である。血液凝固の抑制や、中性脂肪の低下が主な効果だ。DHAは脳、神経系の機能を維持する栄養成分としても知られ、発育促進や網膜機能の維持、抗炎症などさまざまな作用をする。EPAも抗炎症などに役立つ。(※4)

コエンザイムQ10

  • 数の子油1gあたりの含有量:100.0μg(※5)
コエンザイムQ10はエネルギー産生に必要な補酵素の1つで、かつてビタミンQとも呼ばれていた成分である。抗酸化作用をもち、さまざまな疾患への臨床応用が期待される。加齢とともに不足しがちになり、食品やサプリメントからの摂取も推奨されている。(※6)

ルテイン

  • 数の子油1gあたりの含有量:6.36μg(※5)
ルテインはカロテノイドの一種で、強い抗酸化作用をもつ。目の健康を維持する成分でもあり、不足すると眼の疾患にかかりやすくなると考えられる。さまざまな疾病や老化を防ぐ効果が期待される成分である。(※7)

アミノ酸

100gあたりの含有量
  • 数の子:19000mg(※1)
  • たらこ:24000mg(※2)
  • いくら:34000mg(※3)
アミノ酸は体構成成分であるたんぱく質を作る成分で、9種類の必須アミノ酸と11種類の非必須アミノ酸に分けられる。それぞれ異なる働きをするが、健康維持にはそのバランスが重要である。たんぱく質合成のほかにも、エネルギー源や神経伝達、抗酸化作用、ホルモン分泌などさまざまな役割をもつ。(※8)

たんぱく質

100gあたりの含有量
  • 数の子:15.0g(※1)
  • たらこ:24.0g(※2)
  • いくら:32.6g(※3)
体内でアミノ酸に分解されたたんぱく質は、吸収され再合成される。体構成成分としての働きのほか、代謝や体機能調節への関与、免疫や物質の輸送など、さまざまな役割をもつ。生命の維持に欠かせない重要な栄養素である。(※9)

ビタミンB2

100gあたりの含有量
  • 数の子:0.01mg(※1)
  • たらこ:0.43mg(※2)
  • いくら:0.55mg(※3)
ビタミンB2は、糖質やたんぱく質、脂質の代謝とエネルギー産生を促す補酵素として働くほか、発育促進にも関与する。また、皮膚や髪、爪などの健康を維持する役割ももつ栄養素である。(※10)

ビタミンD

100gあたりの含有量
  • 数の子:17.0μg(※1)
  • たらこ:1.7μg(※2)
  • いくら:44.0μg(※3)
ビタミンDにはカルシウムとリンの吸収を促す作用があり、骨や歯の発育促進に役立つ。血中カルシウム濃度を調整し、神経伝達、筋肉収縮などを助ける。(※11)

カリウム

100gあたりの含有量
  • 数の子:2mg(※1)
  • たらこ:300mg(※2)
  • いくら:210mg(※3)
カリウムは、細胞の浸透圧を維持するほか、神経刺激の伝達、心臓や筋肉の機能調節などさまざまな働きをする。ナトリウムの排泄を促進する作用があるため、血圧を下げる効果も期待できる。(※12)

2. 栄養価が高い数の子はカロリーや糖質も高い?

数の子
数の子にはさまざまな栄養素が含まれているが、カロリーや糖質量が気になるところだ。ほかの魚卵と比較すると、下記の通りである。

100gあたりのカロリー

  • 数の子(塩蔵):80kcal
  • 数の子(生):139kcal
  • たらこ:131kcal
  • いくら:252kcal

100gあたりの糖質量

  • 数の子(塩蔵):0.6g
  • 数の子(生):0.2g
  • たらこ:0.4g
  • いくら:0.2g
一般的な塩蔵数の子は、生の数の子やほかの魚卵よりも低カロリーである。糖質量に関してはどの魚卵もかなり低い。糖質の含有量は塩蔵数の子が最も高いが、過剰摂取のリスクは低いだろう。(※1~3、13)

3. 数の子の栄養成分表

数の子
数の子にはさまざまな栄養素が含まれるが、その含有量はほかの魚卵と比べると少ない傾向にある。また、一般的な塩蔵数の子は、生の数の子よりも栄養価が低い。塩蔵(※1)、生(※13)で比較した主な栄養素の100gあたりの含有量は下記の通りである。
  • たんぱく質:塩蔵15.0g、生25.2g
  • 脂質:塩蔵3.0g、生6.7g
  • 炭水化物:塩蔵0.6g、生0.2g
  • 主なミネラル類
 ・カリウム:塩蔵2mg、生210mg
 ・カルシウム:塩蔵8mg、生50mg
 ・マグネシウム:塩蔵4mg、生34mg
 ・リン:塩蔵94mg、生140mg
 ・鉄:塩蔵0.4mg、生1.2mg
 ・亜鉛:塩蔵1.3mg、生2.3mg
  • 主なビタミン類
 ・ビタミンD:塩蔵17.0μg、生13.0μg
 ・ビタミンE:塩蔵0.9mg、生5.1mg
 ・ビタミンB2:塩蔵0.01mg、生0.22mg
 ・ビタミンB6:塩蔵0.04mg、生0.26mg

4. 数の子の栄養は魚卵だから注意が必要?

数の子
数の子が魚卵の一種であることから心配されるのが、プリン体やコレステロールの含有量だ。それぞれの含有量はどのくらいだろうか。

数の子はプリン体が極めて少ない食品

プリン体とは、プリン骨格をもつ物質の総称である。体内で尿酸に代謝されることから、尿酸値を上昇させ、場合によっては痛風を引き起こすリスクもある。100gあたりの含有量は下記の通りだ。
  • 数の子:21.9mg
  • たらこ:120.7mg
  • 明太子:159.3mg
  • すじこ:15.7mg
たらこや明太子と比較すると、数の子のプリン体はかなり少ないことがわかる。同じ魚卵でも種類によってプリン体含有量には大きな幅があるのだ。(※14、15)

コレステロールも魚卵の中では低い

コレステロールは脂質の1つで、細胞膜やホルモン、胆汁酸の材料となる。人体に必要な物質である反面、過剰摂取により血中コレステロール値が上がると脂質異常症を引き起こす。動脈硬化などの要因となるため、摂り過ぎには注意が必要だ。(※16)
数の子やほかの魚卵100gあたりのコレステロール含有量は下記の通りである。
  • 数の子(塩蔵):230mg(※1)
  • たらこ:350mg(※2)
  • いくら:480mg(※3)
数の子のコレステロール含有量はほかの魚卵よりも少ない。食べ過ぎに気を付ければ、過剰摂取のリスクは比較的低いだろう。

おせちの数の子の塩分には注意しよう

おせち料理にも用いられる塩蔵数の子には、塩分が多く含まれる。水戻ししたものの場合、100gあたりの食塩相当量は1.2gだ(※1)。塩抜きをしっかりと行うほか、市販品など塩辛い数の子を食べる場合は、少量にとどめておこう。

5. 数の子わさびの栄養はどう?

数の子わさび
数の子わさびとは、酒粕に数の子とわさび、大根などの野菜を漬け込んだ加工品である。材料や製法により栄養価には幅が出るが、参考までに市販品の栄養成分を紹介する。
・丸本 本間水産株式会社「味付け数の子 わさび味 500g」100gあたり(※17)
  ・カロリー:145kcal
  ・たんぱく質:13.5g
  ・脂質:0.6g
  ・炭水化物:21.3g
  ・ナトリウム:1700mg
  ・食塩相当量:4.32g
一般的に、数の子わさびには砂糖や食塩などの調味料が使用される。おつまみなどとして食べやすい反面、糖質や塩分が高くなりがちだ。塩蔵の数の子と同様に、過剰摂取には注意が必要である。

結論

数の子はプリン体やコレステロールが懸念されがちだが、ほかの魚卵と比較すると数値は低い。しかし、塩漬けされているものが多く、塩抜きが不十分なまま食べると、塩分を過剰摂取してしまう。また、さまざまな栄養成分が含まれるが、ほかの魚卵などと比べると塩蔵数の子の栄養素の含有量は全体的に少なめである。食べ過ぎることのないよう、あくまでも嗜好品として楽しもう。
(参考文献)
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  • 更新日:

    2021年12月27日

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