目次
- 鶏手羽元の煮込み:出汁や醤油で煮込んだ優しい味の料理。大根や茹で卵が合う
- 鶏肉のみぞれ煮:焼いた鶏肉を出汁や大根おろしで煮た料理。きのこや茄子が合う
- 鶏もも肉の照り煮:醤油やみりんで甘辛く仕上げた、汁気のない煮物
- 鶏肉と里芋の煮物:一口大に切った鶏肉と里芋を甘辛く煮た料理
- 粘質のじゃがいも:メークイン、とうや、レッドムーンなど
- 中間のじゃがいも:インカのめざめ、シンシア、こがねなど
- 白身魚:カレイ(子持ちもおすすめ)、キンメダイ、ヒラメ、タラなど
- 青魚:ブリ、サバなど
- 里芋:子芋をつけることから、子孫繁栄を願う
- にんじん:赤色や花の形に切ることで、めでたさを表す
- れんこん:穴が開いた形状が、見通しのよさを表す
- 手綱こんにゃく:手綱には、心を引き締める、縁を結ぶという意味がある
- ごぼう:根を張るという意味があり、縁起のよい黒い瑞鳥の象徴でもある
- しいたけ:長寿の象徴とされる亀に似ている
- 里芋:赤ちゃんの将来の子宝を願う
- れんこん:先が見通せるようにという願い
- たけのこ:まっすぐに育ってほしいと成長を祈る
- かぼちゃ:亀の甲羅や木の葉の飾り切りで、長生きすることを願う
- 味がしみ込みやすく、煮崩れしにくい食材:大根、里芋、きのこ、茹で卵、がんもどき、こんにゃくなど
- 旨みやコクのある食材:鶏肉、豚肉、牛肉、魚、イカなど
- 彩りのよい食材:にんじん、さやいんげん、かぼちゃなど
- 大根と鶏肉
- 大根とブリ(ブリ大根)
- 牛肉とごぼう(しぐれ煮)
- 豚肉と大根と茹で卵(豚の角煮)
- イカと里芋
- がんもどきとにんじんとさやいんげん
- 牛肉と豆腐ときのこと青菜(肉豆腐)
1. 昔ながらの定番和食!日本の煮物の種類

日本でよく食べられている煮物にはさまざまな種類がある。とくに、筑前煮や肉じゃがなどは煮物の定番中の定番といえるだろう。古くから親しまれてきた代表的な煮物の名前と、それぞれの特徴について見ていこう。
筑前煮
さまざまな食材を一緒に煮るため、栄養バランスがよく見た目も華やかな煮物である。ハレの日の料理としても用いられてきた。主な具材は、鶏肉、こんにゃく、にんじん、ごぼう、れんこん、椎茸、たけのこなどである。切った具材を油で炒めてから、醤油や砂糖を加えて甘辛く煮るのが基本的な作り方だ。
肉じゃが
薄切り肉、じゃがいも、にんじん、玉ねぎなどを油で炒めて甘辛く煮た料理だ。家庭によっては、しらたきやさやいんげんなどを加えることも多い。東日本は豚肉、西日本は牛肉を使う傾向がある。
ふろふき大根
厚切りの大根を出汁でやわらかく煮たものに、みりんや砂糖を加えた味噌ダレをかけて食べる。煮る前に、面取りや切り込み、下茹でなどの下ごしらえを行う。そのため手間のかかる料理と思われがちだが、工程はシンプルだ。ひき肉を加えた肉味噌ダレをかけても美味しい。
かぼちゃの煮物
かぼちゃの甘みを生かした煮物で、汁をとばして煮付けにする。醤油や砂糖を加えて甘辛く仕上げるのが一般的である。ひき肉のあんかけを加えると、塩気のあるおかずとしても楽しめる。
ひじきの煮物
ひじきとにんじん、油揚げ、大豆などを炒め煮にした料理である。醤油や砂糖で甘辛く仕上げる、副菜の煮物の定番だ。一般的に冷まして食べる煮物で、お弁当のおかずにも使いやすい。具材として鶏肉や厚揚げなどを加えると、ボリュームが増して美味しい。
鶏肉の煮物
鶏肉をメインにした煮物は、主菜に最適だ。好みの野菜などを一緒に煮ることで、鶏肉の旨みがしみ込んで食べやすくなる。定番の鶏肉の煮物には、下記のようなものがある。
2. 煮物に入れる具材や調味料の種類

煮物は、食材にしっかりと火を入れて調理する。そのため、食材によっては煮崩れしてしまう場合もある。同じ食材でも品種などの種類によって性質が異なるため、注意が必要だ。また、調味料にもより煮物向きのものがある。煮物に使う具材や調味料の選び方について見ていこう。
煮物のじゃがいもの種類
じゃがいもには、ホクホクとした粉質タイプ、しっとりとした粘質タイプ、またその中間のものがある。煮物に使う場合は、煮崩れのしにくい粘質か中間タイプのじゃがいもがおすすめだ。煮物向きの代表的な品種を紹介しよう。
煮物のさつまいもの種類
さつまいもの場合は、ねっとりとした糖度の高いものよりも、ほどよく粉質で甘さ控えめの種類がおすすめだ。関東に広く流通する紅あずまなどが、煮物には使いやすい。
煮物の魚の種類
脂乗りがよく淡泊な味の魚が、煮物には最適である。煮物向きの魚には、下記のような種類がある。
煮物の豆の種類
比較的どのような豆でも煮物に使えるが、種類や生産年の異なる豆を一緒に煮るとムラができやすい。とくに乾燥豆を使う場合は煮えムラに注意が必要である。
大豆、小豆、いんげん豆、金時豆、さやえんどう、さやいんげん、ひよこ豆などさまざまな豆が使える。
煮物に使う砂糖の種類
煮物におすすめなのは、きび砂糖やてんさい糖など茶色の砂糖である。精製された白砂糖でも問題なく作れるが、精製度の低い砂糖のほうがよりコクやまろやかさを引き出せるからだ。また、黒砂糖を煮物に使用すると、独特の風味とコクを楽しめる。
煮物に使う醤油の種類
煮物には、一般的に広く使われている濃口醤油、または淡口醤油がおすすめだ。とくに、煮物を彩りよく仕上げたい場合は、色の薄い淡口醤油を使うとよい。濃口醤油よりも塩分濃度が高いため、使用量に気を付けながら出汁と組み合わせて使おう。
3. 特別な機会に頂く煮物の種類

煮物はハレの日の料理としても用いられる。一般的によく食べられているのが、正月のおせち料理と赤ちゃんの100日祝いに行うお食い初めの料理だ。それぞれ、どのような煮物が用いられるのだろうか。
おせち料理の煮物の種類
おせち料理に入れる煮物は、一般的に煮しめや筑前煮が選ばれている。油で炒めてから煮る筑前煮に対し、煮しめは具材を炒めずにじっくりと煮るのが特徴だ。いずれも、さまざまな具材を煮込むことで「家族が仲睦まじく暮らせるように」という願いが込められている。また、具材には下記のように縁起がよいとされる食材が選ばれる。
お食い初めの煮物の種類
赤ちゃんの生後100日を祝う儀式であるお食い初めでも、一汁三菜のうちの一品として、筑前煮が用いられる。具材は地域や風習により異なるが、一般的には下記のものが選ばれる。
4. 組み合わせはどうする?煮物の具材の種類

煮物を作る際には、筑前煮や煮しめのように多種類の具材を組み合わせてもよいし、2~3種類の具材を選んでもよい。とくに後者の場合は、煮物に入れるものを変えるだけで、簡単にアレンジが楽しめる。おすすめの具材と組み合わせを紹介する。
おすすめの具材
おすすめの組み合わせ
結論
煮物には、定番の筑前煮や肉じゃがのほかにも、さまざまな種類がある。同じ調理法でも具材や味付けを変えるだけで、レパートリーはかなり増えるだろう。美味しく仕上げるには、煮崩れしにくい食材や煮物向きの調味料を選ぼう。また、食材は味のしみ込みやすいもの、コクがあるもの、彩りのよいものをバランスよく組み合わせるのがおすすめだ。
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