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キンカン

金柑の産地はどこが有名?名産地の誇るブランド金柑も紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 佐々木倫美(ささきともみ)

鉛筆アイコン 2022年1月28日

ほかの果物と比べると影が薄い金柑だが、スーパーに金柑が並ぶと冬の到来を感じるだろう。最近はブランド化された金柑も出てきているため、今まで金柑を買ったことがない人も要注目の果物だ。ここでは、金柑の特徴や産地について詳しく紹介する。ブランド金柑についても紹介するため、気になる人はぜひチェックしてほしい。

  

1. 金柑とは?

金柑
金柑は見た目がミカンと似ているが、分類上はミカン科キンカン属であるため厳密にはミカンとは異なる。中国原産の果物で、皮が薄いので丸ごと食べられるのが大きな特徴だ。皮には苦みが少しあるが、酸味のある果肉と一緒に食べると口の中で苦みと酸味が混ざり合い、ちょうどよい味のバランスを楽しめる。
金柑をそのまま食べるのもおすすめだが、甘露煮にして食べることも多い。金柑を砂糖で甘く煮るため、苦みや酸味を抑えることができ、小さな子どもでも食べやすい味となる。また、手間はかかるがジャムにするのもよい。マーマレードとは違った苦みや酸味が楽しめる。いつものジャムに飽きたときにおすすめだ。

2. 金柑の種類

ヒメタチバナ
金柑と一括りにされがちだが、実はさまざまな種類がある。なかには食用に向かない金柑もあるが、観賞用として親しまれているものもある。ここでは、食用として知られている金柑の種類を紹介する。

ネイハキンカン

日本で生食用として流通している金柑の多くはネイハキンカンという種類だ。ネイハキンカンはニンポウキンカンやメイワキンカンとも呼ばれる。ネイハキンカンが人気を誇る理由は、その品質のよさにある。果重が11~13gとちょうどよい大きさで、何よりも美味しい。ブランド化された金柑もネイハキンカンであることが多い。

マルキンカン

マルキンカンも食用の金柑だ。マルミキンカンという別名で呼ばれることもある。果重は8gくらいで、ネイハキンカンに比べると小ぶりなのが特徴だ。マルキンカンの枝は分枝が多く、枝にトゲがあることがある。そのため、木を見ればマルキンカンかどうかが分かるだろう。

ナガキンカン

ナガキンカンも食用の金柑だ。ナガキンカンはナガミキンカンとも呼ばれる。その名前から想像がつく通り、果実は長球形でほかの金柑とは少し形が異なるのが特徴だ。果重は10~12gでネイハキンカンと同じくらいだが、種が少ないため食べやすい。ナガキンカンの枝にはほとんどトゲがない。

トウキンカン

トウキンカンは別名、シキキツと呼ばれる。シキキツは漢字では「四季橘」と書き、字から分かるように四季なりの金柑だ。ちなみに、沖縄では四季柑(シキカン)と呼ばれ、シークワーサーの代用品として使われることもある。一般的な金柑よりも大きく、見た目はミカンに似ている。日本ではマイナーだが、フィリピンでは人気の果物だ。甘みが強く、香りもよいため生食に向いている。

プチマル

プチマルは農林水産省が育成した品種で、種がないのが大きな特徴だ。四倍体ネイハキンカンとナガキンカンを交配させて誕生した品種で、種がないため小さな子どもでも食べやすくなっている。ごくたまに小さい種が入っていることもあるが、気にせずに食べられる。種がないため、ほかの金柑と比べると小ぶりである。

3. 金柑の産地と旬の時期

金柑
金柑の産地を聞かれても分からないという人が多いだろう。金柑の栽培には温暖な地域が適しているため、実は金柑の産地は限られている。ここでは、金柑の有名産地と旬の時期について紹介する。

宮崎県

温暖な地域で栽培される金柑だが、とくに宮崎県の生産量は多く名産地として知られている。平成30年度に収穫された金柑は約3741トンだが、そのうち2608トンは宮崎県で収穫されている(※1)。割合にすると約70%が宮崎県産ということになる。そのため、金柑の産地といえば宮崎県という印象が強い。宮崎県では露地栽培のほかにハウス栽培もされているが、出荷の時期は1~3月と同じだ。ただし、露地栽培の金柑はその年の気候によって出荷時期が前後するが、ハウス栽培の金柑は1月中旬ごろと決まっていることが多く、時期になったら手に入れやすい。

鹿児島県

鹿児島県でも金柑の栽培は行われている。平成30年度の収穫量は909トン(※1)で、約24%を占めている。宮崎県に比べると少なく思えるが、鹿児島市や枕崎市、薩摩川内市など鹿児島県内の広い地域で栽培されており、宮崎県に次いで第2位の産地となっている。鹿児島県でも露地栽培とハウス栽培の2つが行われており、露地栽培の金柑は12月上旬~1月下旬、ハウス栽培の金柑は11月中旬~3月上旬に出荷の最盛期を迎える。

熊本県

宮崎県、鹿児島県に次いで第3位の産地となっているのが熊本県だ。平成30年度の収穫量は87トン(※1)で、約2%を占めている。熊本県の金柑はハウス栽培が主で、1月下旬~2月上旬に出荷のピークを迎える。熊本県産の金柑はほかの産地の金柑と比べると見かける機会が少ないかもしれない。スーパーに産地が熊本と記載された金柑を見つけたら、ぜひ購入してみよう。

4. ブランド金柑の産地

完熟金柑たまたま
金柑の主な産地は宮崎県と鹿児島県、熊本県の3つだ。なかでも宮崎県と鹿児島県は金柑の生産に力を入れており、ブランド金柑の産地としても知られている。ここでは、有名なブランド金柑とその産地について紹介する。

たまたまエクセレント(宮崎県)

宮崎県のブランド金柑といえば「たまたまエクセレント」だ。たまたまエクセレントは完熟させてから収穫しており、完熟させた金柑は3.3cm以上と大きい。また、糖度も18度以上と非常に甘い。そのため、スーパーに並ぶ金柑とはまったく異なる味わいを楽しめる。たまたまエクセレントは収穫仕立ての状態がもっとも美味しいので、購入する際は産地直送を選ぶようにしよう。獲れたてのたまたまエクセレントは瑞々しく甘みが強いため、そのままガブリとかぶりつくのがおすすめだ。

たまたま(宮崎県)

「たまたま」はたまたまエクセレントと同様に宮崎県を代表するブランド金柑だ。完熟させてから収穫している点はたまたまエクセレントと同様だが、大きさは2.8cm~3.3cmと少し小さめだ。しかし、糖度は16度以上で甘みは変わらない。ちなみに、たまたまという名前の由来は「美味しい金柑が偶然にしかならない」というところから来ている。たまたまも収穫仕立ての状態がもっとも美味しいので、産地直送で購入するのがおすすめだ。

春姫(鹿児島県)

ブランド金柑は鹿児島県にもある。その1つが「春姫」だ。春姫はJA南さつまで作られている完熟金柑で、大きい実と甘みが特徴だ。春姫に認定されるためにはハウス栽培であること、糖度が16度以上であることなど厳しい基準を満たさなければならない。春姫はなかなかスーパーで見かけることはないため、食べたい人は産地直送で購入しよう。化粧箱にびっしりと入ったツヤツヤの春姫は見ているだけでも楽しい。

いりき(鹿児島県)

鹿児島県を代表するもう1つのブランド金柑が「いりき」だ。いりきは薩摩川内市入来町で作られている完熟金柑だ。いりきの名前の由来は町の名前から来ている。こちらもハウス栽培で作られており、糖度16度以上のものしかブランド認定されない。入来町を知らなかったという人も、この機会にぜひ産地直送で購入してみてはどうだろうか。

結論

金柑の種類によって大きさや形は異なるが、日本国内ではネイハキンカンが一般的だ。金柑の栽培には温暖な気候が適しており、現在は宮崎県と鹿児島県、熊本県が主な産地となっている。とくに宮崎県の生産量は多く、約7割を占めている。また、糖度が高い完熟金柑がブランド金柑として販売されているため、気になる人は産地直送で購入してみよう。
    (参考文献)
  • (※1)政府統計の総合窓口(e-Stat)「特産果樹生産動態等調査」
    https://www.e-stat.go.jp/
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  • 更新日:

    2022年1月28日

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