目次
- ※1~2 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※3~6 公益財団法人長寿科学振興財団「健康長寿ネット」 https://www.tyojyu.or.jp/
- ※7 イソチオシアネートによるがん予防の可能性 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jems/26/3/26_3_253/_pdf/-char/ja
1. 菜の花と菜花の違いとは?

菜の花と菜花は同じような名前で、呼び方の違いだけだと思っている人も多いのではないだろうか。実は、菜の花とは、特定の植物を指しているのではなく、アブラナ科の植物の総称をいう。つまり、キャベツやブロッコリーなども葉の花なのだ。菜花とは、アブラナ科の若い茎やつぼみのことを言う。つまり、お浸しにして食べることが多い菜の花とは、若い茎やつぼみの部分なので菜花のことだ。
2. 菜の花の旬はいつ?

黄色い花を咲かせる菜の花の見頃や旬はいつなのだろうか?見ごろと旬の時期をチェックしてみよう。
菜の花の見ごろ
菜の花の見ごろは、地域によって異なる。一般的には3月ぐらいに見ごろを迎えるが、北の地域では、6月ごろに菜の花を迎える地域もあるのだ。
菜の花の旬の時期
菜の花を食べる際の旬は花の見ごろを迎える前の2月ごろになる。食べる場合は、若い茎やつぼみの状態なので、開花よりも前の時期になるのだ。
3. 菜の花の産地と旬の時期

菜の花の旬は産地によって異なる。菜の花の主な産地の旬の時期と特徴を見てみよう。
千葉
国内の菜の花生産の約4割を占めているのが、千葉県だ。千葉県の菜の花は、11~4月まで長期間味わうことができ、主な旬は1~2月になる。
徳島
千葉県に追いつくほどの菜の花の生産量を誇るのが、徳島県だ。徳島県の菜の花の旬は11~5月になる。
香川
全国で3位の菜の花生産量なのが、香川県だ。10~5月と出荷時期が長く、主な旬は2~3月だといわれている。
高知
菜の花は四国でも多く生産されており、高知県の菜の花は、全体の9%ほどだ。収穫時期は12~3月になる。
京都
京都府には、京野菜である寒咲花菜がある。この寒咲花菜は、冬に咲き始める葉の花で、12月ごろかで出始めるのが特徴だ。
4. 菜の花の栄養

菜の花はさまざまな栄養を含んでいる。気になる主な菜の花の栄養について紹介しよう。
β-カロテン
生の菜の花はβ-カロテンを100gあたり2200㎎含んでいる。(※1)茹でると100gあたりβ-カロテンの量は2400㎎とやや増える。(※2)β-カロテンは摂取すると、ビタミンAに変換され、眼や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を高める効果が期待できる(※3)
葉酸
生の菜の花は葉酸を100gあたり340㎎含んでおり(※1)、茹でると100gあたり190㎎と減少してしまう。(※2)葉酸は水溶性ビタミンの一種で、赤血球の生産を助ける働きがある。体の発育にも重要な栄養なので、妊婦などに積極的に摂取してもらいたい栄養素の1つだ。(※4)
ビタミンC
生の菜の花はビタミンCを100gあたり130㎎含んでおり(※1)、茹でると100gあたり44㎎と減少する。(※2)ビタミンCはコラーゲンの生成に必要な栄養素だ。ビタミンCが不足してしまうと血管がもろくなって出血を起こしてしまうことがある。また、皮膚のメラミン色素の生成を抑えてくれるので、日焼けを防いだり、病気への抵抗力を高めてくれるのだ。(※5)
鉄
菜の花は鉄分も含んでおり、生の場合は100gあたり2.9g、茹でた場合は100gあたり1.7㎎と減少する。鉄は、貧血予防に効果のある栄養素で、赤血球中のヘモグロビン合成に不可欠だ。(※6)
イソチオシアネート
菜の花は、イソチオシアネートという栄養素も含んでいる。このイソチオシアネートとは、発がん抑制作用があるとして注目されている栄養素なのだ。(※7)
5. 旬の菜の花の選び方

旬の菜の花はできるだけ美味しいものを選びたいものだ。そんな時は、やわらかくハリのある葉や茎の菜の花を選ぶのがいいだろう。さらに切り口をチェックし、みずみずしいものは鮮度がいい証拠になる。また、菜の花の蕾も小さく締まっているのもが美味しく、花が咲いているものは苦味が強くなってしまう。
結論
菜の花は産地によって旬が異なるが、主に2月頃に旬を迎える。菜の花は、栄養価も高く、さまざまな食べ方を楽しめるので、菜の花が旬を迎えたら、美味しい菜の花の選び方もチェックし、いろいろな食べ方で楽しんでみてもらいたい。
(参考文献)
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