目次
- カロリー:304kcal
- たんぱく質:69.2g
- カロリー:121kcal
- たんぱく質:29.6g
- マヨネーズ 大さじ1(12g)(※8) カロリー/80kcal
- こいくちしょうゆ 小さじ1(6g)(※9) カロリー/5kcal
- あたりめ 100gあたり(※2) コレステロール/980mg
- ※1,6,7,10:厚生労働省「e-ヘルスネット」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- ※2,3,8,9:文部科学省「日本食品成分表2020年版(八訂)」 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※4:農林水産省「特集1食生活(2) https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1605/spe1_02.html
- ※5:農林水産省「ゆっくり食べる」 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics4_02.html
- ※11,12:公益財団法人長寿科学復興財団「健康長寿ネット」 https://www.tyojyu.or.jp/net/
1. あたりめダイエットで痩せるには?

そもそもあたりめだけで痩せるというのは、正しいダイエットには当たらない。バランスの取れた食事なくして、ダイエットは成功したとは言えないのだ。というのもバランスを欠いた食事や極端な摂取制限は、健康を害する危険性があり、短期的には痩せても長期的に見て体にデメリットを与える可能性がある。ここでは、まずそんなダイエットの基礎知識をおさらいしておこう。
ダイエットの基本
ダイエットとは、そもそも英語で日常的な食事を指す言葉である。日本では食事を制限したり、運動をして減量することを指す場合がほとんどであるが、ほかに痩身を指すこともある。また、そもそもダイエットをすべき人とすべきでない人がいることも事実である。BMIなどの指標と照らし合わせて、体重を減らすべきなのか、よりスタイルよく見えるようトレーニングをするのかなどの見極めも重要だ。
ダイエットの基本は規則正しい生活。食事は極端に摂取量を制限したり、品目を絞ったりすることなく、バランスの取れた食事を意識し、おおよその摂取カロリーを把握しよう。それに合わせて運動を取り入れて、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを取りながら、少しずつ減量していくのが望ましい。一瞬痩せたからといって、成功とはならず、その体重を維持できることが必要である。
2. あたりめダイエットの効果は?

規則正しい食事をベースに行うダイエットにあたりめを取り入れたものが、あたりめダイエットである。あたりめの別名はするめである。あたりめがダイエットに向いている理由や効果、そして肝心の痩せるのかについて解説していこう。
低カロリーで高たんぱく
あたりめは低カロリーかつ高たんぱくな食材である。以下に、あたりめと鶏ささみのカロリー、たんぱく質量を紹介する。
あたりめ 100gあたり(※2)
鶏ささみ(茹で) 100gあたり(※3)
低カロリー高たんぱくな食材として知られるささみと比べても、あたりめはたんぱく質が非常に多いことがうかがえる。また、あたりめはおよそ1枚で80g程度。少量食べるだけでも満腹感を得やすい食材なので、1回あたりに食べる量を考えるとカロリーは低めといえるだろう。
さらにたんぱく質不足は、ダイエットの大敵だとされている。たんぱく質は体に欠かすことのできない栄養素である。筋肉や骨、血液など体を構成するありとあらゆるものが、たんぱく質からできているのだ。たんぱく質不足が招く筋肉量の減少は、結果として基礎代謝量低下を引き起こす可能性さえある。ほかにもこまかな理由がいくつかあるが、とくにダイエット中はたんぱく質が不足しないよう、意識して摂取したいものだ。(※4)(※5)(※6)
満腹感を得られる
咀嚼をしっかりとして、ゆっくりと食べることは、ダイエットの鉄則。しっかりと噛むことで、少量でも満腹のサインが脳に伝わり、食べすぎを抑えることができるのだ。この点、あたりめは簡単には咀嚼できない。乾燥しているので、よく咀嚼する必要があり、その点がダイエット向きであるといえるだろう。
内臓脂肪の分解を促進する
よく噛んでゆっくり食べることで、内臓脂肪の分解を促進することもわかってきている。(※5)これは脳内物質の分泌によるもので、この点からもよく噛む必要のあるあたりめはダイエットに効果的といえるだろう。
3. あたりめダイエットの効果的な方法

あたりめがダイエットに向いている食材であることは、上記で説明の通りだ。ここからは実際にどのように取り入れるのが効果的なのか、解説していこう。
間食として食べる
前述の通り、ダイエットには規則的でバランスの取れた食事が欠かせない。ただ、忙しいオリひと世代にはそんな食事を摂るのが難しいという人もいるかもしれない。食事量や栄養素の摂取は、1日~3日の幅をもたせてバランスを調節するとやりやすい。また、食事と食事の時間があきすぎるとドカ食いをしてしまうなど、問題が生じやすいので、間食を上手に活用するといい。あたりめは、そんな間食にぴったりの食材といえそうだ。
1日の摂取量
間食は、1日200kcal以内が目安とされている。ただ、ダイエットをしている場合は、1日の消費カロリーと摂取カロリー全体のバランスを見て調節をするといい。間食には不足しがちな栄養素を取り入れるのもおすすめだ。
あたりめの場合は、66gでおよそ200kcalなので、カロリーの観点からみると1日60gを上限として、1日数回に分けて間食として取り入れるといい。量としては、2/3枚強が目安だ。
しっかりと咀嚼する
近年、食べるスピードが早い=速食いの習慣がある人に肥満の傾向があるという調査結果が公開された。ゆっくり噛んで食べることはダイエットはもとより、健康と密接に関わり合っているのだ。厚生労働省の検討会では、1口30回噛む「噛ミング30」運動を提唱している。ただ、普通の食事の1口を30回噛むのは容易なことではない。その点、あたりめは硬いこともあり、30回噛むことも比較的容易に行える。しっかりと咀嚼することを意識してあたりめをダイエットに取り入れたい。(※7)
4. あたりめダイエットで注意したいポイント

あたりめをダイエットに効果的に用いるためには、摂取カロリーに気をつけつつ、間食として食べるといい。さらによく噛むことでより健康的に食べられることがわかった。ここからはあたりめをダイエットに取り入れる際、気をつけるべきポイントをまとめていく。
調味料の添加
あたりめをあぶって、しょうゆとマヨネーズをつけて食べるのが好きという人もいるかもしれない。ただ、これではせっかくのダイエット向きのあたりめも、逆効果になりかねない。マヨネーズとしょうゆのカロリーを見ていこう。
上記の通り、たったこれだけでも85kcalになってしまうのだ。あたりめをダイエットに取り入れるのであれば、何もつけずに食べることをおすすめする。
飲み物にも注意
調味料同様に一緒に摂る飲み物にも注意が必要である。お酒やジュースなどと一緒に食べれば、たちまちカロリーオーバー、さらには糖質オーバーになってしまう。そもそもダイエットをするのであれば、お酒やジュースは控えるべきだが、あたりめは思わず飲みたくなってしまう味わいだからこそ、注意したい。
塩分について
あたりめ100gあたりの食塩相当量は、およそ2.3gである。(※2)日本人の成人男女が目標にすべき塩分摂取量は、男性が1日7.5g未満、女性が1日6.5g未満であることを考えると、あたりめ100gあたりの塩分量は少々高めだと感じられるだろう。(※10)
あたりめを間食にする場合は、ほかの食事の塩分を控えるといい。さらにナトリウムの再吸収を抑制するカリウムを意識的に摂るのもおすすめだ。カリウムは、野菜や果物などに多く含まれている(※11)
コレステロールの量
あたりめに含まれるコレステロールは以下の通りである。
コレステロール値が高いとされているイクラが100gあたり480mgであることを鑑みると、あたりめはコレステロール値が高いと考えられる。(※12)食品からのコレステロールの吸収は個人差が大きいことで知られており、体内合成の1/3~1/7だとされている。また食事からのコレステロール摂取は、血中コレステロール値には直接的な影響を与えないとされているが、あまりに摂りすぎるなどバランスが崩れるとリスクも生じかねない。一般の人であれば、量としては1日200mg未満に抑える方がいいようだ。
このことから考えると、毎日あたりめを大量に食べるというのは、少々体に負担があると言えるかもしれない。
結論
あたりめはダイエット中の間食のひとつとしては有効だが、毎日摂取するのは塩分量、コレステロール量などから、あまりおすすめはしない。食べるときは何もつけずによく噛み、お茶などカロリーのないものと食べるのが正解だ。消費カロリーと摂取カロリーを照らし合わせ、バランスのいい食事を心掛けるなかで、あたりめを活用するといいだろう。
(参考文献)
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