目次
- ※1.農林水産省「食品中のヒ素に関するQ&A」 https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_as/qa.html#9
1. ひじきの炊き込みご飯の基本の作り方

ひじきの炊き込みご飯を会得するため、まずは基本の作り方から見ていこう。ひじきのほかにはどんな具材が定番なのか、また味付けはどのようにするのか。定番の作り方を紹介する。
ひじきの炊き込みご飯の材料
ひじきの炊き込みご飯を作る場合、米に対してひじきはどのくらい使うのだろうか。米1合に対して乾燥ひじきを5gほどと考えると、2合から3合の米を炊く場合は乾燥ひじきは10~15g加えればよいことになる。ひじきは、長ひじきよりも芽ひじきが使いやすい。彩りにもなるにんじん、コクが出る油揚げなどが、ひじきの炊き込みご飯の定番の具である。味付けは醤油、みりん、だし汁などを使う。
手順1:米を洗い浸水させる
ご飯を美味しく炊く場合には、米をといだ後に浸水させるのが常識となっている。浸水させる理由は、米粒の内部までしっかりと火を通すためである。2時間ほど浸水させるのが理想であるが、水温が30℃ほどあれば30分でもよい。ふっくらとしたご飯を炊くためにも、浸水は怠らないようにしよう。
手順2:具材を準備する
具材にするひじきは水でもどしておく。長ひじきを使う場合は、戻した後に食べやすい大きさに切っておく。にんじんは細切りにし、油揚げは好みで細切りかみじん切りにしておこう。
手順3:炊飯する
浸水してあった米はザルにあげて水分を除去する。炊飯器の内釜にこの米を入れ、醤油とだし汁、みりんも加える。だし汁は米の量に合わせて内釜のメモリまで入れ、その上に具材を乗せるのである。最初にひじき、次ににんじん、最後に油揚げの順で入れる。炊飯器をオンにし、炊きあがった後はご飯と具材を軽く混ぜて完成する。
乾燥ひじきをそのまま使ってもいい?
農林水産省によれば、ひじきには食物連鎖により濃縮されたヒ素が含まれている可能性が高い。これを避けるためには、ひじきは水で戻すか茹でこぼしをするのが有効とある。水戻し不要のひじきを使う場合も、この工程は省かないほうが無難である。(米1)
2. ひじきの炊き込みご飯の人気アレンジ【具材編】

子どもたちも喜んで食べる炊き込みご飯は、定番の具材以外にもさまざまな食材を入れて楽しむことができる。より頻繁にひじきの炊き込みご飯を食べるために、その多彩なアレンジ方法の一端を紹介する。
ツナひじき炊き込みご飯
ひじきと同様、海の幸を炊き込みご飯にする方法がある。手軽に使えるツナ缶ならば、料理初心者でも簡単である。油を切ったツナとひじきをはじめとする具とともに炊き込んでもよいし、炊きあがった後に混ぜても美味しい。ツナだけではなく鯖缶も活用可能である。味付けの鯖缶ならば、汁も一緒に炊き込むとより味わいが深くなる。
鶏肉ひじき炊き込みご飯
ひじきの炊き込みご飯に肉類を加えたい場合は鶏肉が向いている。もも肉と胸肉、いずれもひじきやご飯と相性がよく、王道の美味しさを堪能できる。鶏肉のくさみを抑えるために、あらかじめ火を通しておくと仕上がりがレベルアップする。
たけのこひじきの炊き込みご飯
シャキシャキと歯ごたえのいいたけのこを加えることで、ひじきの炊き込みご飯の趣も変わる。いちょう切りにしたたけのこをともに炊き込めば、和食らしさが際立つ。たけのこの旬の時期に加えれば、香り高い炊き込みご飯となるだろう。
ひじき煮の炊き込みご飯
おかずとして作ったひじきの煮物がある場合は、これを炊き込みご飯にするという方法もある。ご飯を炊くさいにひじきの煮物を混ぜるだけという簡単レシピである。多めに作って余ってしまったひじきの煮物の活用法としては最適である。
大豆とひじきの炊き込みご飯
ひじきとよくマッチする大豆を具として加えても美味しくなる。大豆は市販の水煮を使えば問題ない。大豆の滋味でより風味のある炊き込みご飯となる。
3. ひじきの炊き込みご飯の簡単アレンジ【味付け編】

醤油やだし汁、みりん、あるいは缶詰の煮汁などで味付けする炊き込みご飯。ひじきの炊き込みご飯を作る場合、より簡単な方法がある。それが、市販の調味料を活用することである。代表的なレシピをいくつか紹介しよう。
白だしでひじきの炊き込みご飯
醤油をベースにしたひじきの炊き込みご飯に飽きたら、白だしであっさりと仕上げる方法がある。油揚げや鶏肉でコクはしっかりと出しつつ、市販の白だしで薄味の炊き込みご飯を作ることができるのである。白だしにあうあさりを具にしても雰囲気が変わる。
めんつゆでひじきの炊き込みご飯
醤油やみりんで調味液を作るのが面倒な場合は、市販のめんつゆを活用しよう。ほどよい甘さがあるめんつゆは、ひじきの炊き込みご飯も失敗なく作ることができるアイテムである。好みのめんつゆを薄めて、簡単かつ美味しい炊き込みご飯を食べてほしい。
4. 離乳食にひじきの炊き込みご飯はいつからOK?

栄養面でもメリットがあるひじき。炊き込みご飯にして離乳食にすることは可能だろうか。ひじきは、赤ちゃんが8か月を過ぎたころをめどに食べることができるといわれている。離乳食の過程でいえば、中期の後半ごろとなる。3g前後の少量から開始し、よく水に戻して食べにくい場合は小さく刻むとよい。完了期であれば、小さく切ったひじきを入れた炊き込みご飯も食べることができる。味はあくまで薄めに、また乾燥ひじきは水に戻したり茹でこぼしをして使用することを忘れずに。
結論
さまざまな食材をいっぺんに食べることができる炊き込みご飯は、食卓への登場率が高いメニューである。ひじきを使った炊き込みご飯は、にんじんや油揚げとともに定番の美味で人気がある。ツナや鯖缶を使ってアレンジすれば、食べ盛りも喜ぶ味わいとなる。旬の食材を活用したり市販の調味料で手間を省いたり、アレンジ法は非常に多い。翌日のお弁当にも大役立ちのひじきの炊き込みご飯、さまざまなレシピで楽しみたいものである。
(参考文献)
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