- ドリップ式 65mg(※2)
- インスタント 3600mg(※3)
- ミルクと砂糖入り 60mg(※4)
- 煎茶 27mg(※6)
- 番茶 32mg(※7)
- 玉露 340mg(※8)
- 紅茶 8mg(※9)
- 麦茶 6mg(※10)
- ※1.平凡社「世界大百科事典(コーヒー)」
- ※2~4,6~10. 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※5.医療法人医誠会「透析食だより 飲み物について」 http://www.holonicsystem.com/nutrition/t-tayori/201908.html
- ※11.小学館「日本大百科全書(カリウム)」
- ※12.厚生労働省「カリウム」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
- ※13.厚生労働省「日本人の食事摂取基準(ミネラル)」 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586565.pdf
1. コーヒーに含まれるカリウムの量
まずはコーヒーに含まれるカリウムの量について紹介する。コーヒーのカリウム含有量は、タイプによってその量が変わる。日常的に飲むことが多いコーヒーのタイプについて、それぞれのカリウム含有量を見てみよう。
種類ごとのカリウム量
コーヒーに含まれるカリウム量について、ドリップ式のタイプ、インスタント、ミルクと砂糖を加えたタイプで比較する。いずれも100g当たりの数値である。
いずれも文部科学省による食品成分データベースの数値であるが、突出して数値が高いインスタントは、粉状で計算されている。実際に飲用する際のインスタントコーヒーのカリウム量は、47mgほどである。(※5)
2. コーヒー以外の飲料のカリウム量
コーヒーに含まれるカリウム量がわかったところで、普段飲用することが多いほかの飲み物とカリウム量を比較する。日本茶や紅茶のカリウム含有量は、果たしてコーヒーのそれより多いのか少ないのか。
種類ごとのカリウム量
食事のときに飲むお茶や紅茶など、コーヒー同様に登場頻度が高い飲み物についてカリウムの含有量を比較する。いずれも100g当たりの数値である。
コーヒーと比較すると、ほかの飲み物はカリウム量が少ないことがわかる。例外は玉露でそのカリウム含有量が抜きん出て多い。紅茶や麦茶はコーヒーと比較すると、カリウムの量がかなり少ない。
3. コーヒーに含まれるカリウム
ミネラル成分のひとつカリウムは、健康にどのような形で寄与しているのであろうか。コーヒーにも含まれているカリウムについて、その役割や推奨量を説明する。
カリウムの役割
カリウムは、カルシウムとリンの次に人体内に多く存在するミネラル成分である。野菜や果物など、植物性の食品から補給するのが通常である。カリウムはエネルギーの代謝や筋肉の動き、神経興奮の伝達など、人体内でさまざまな役割を担っている。(※11)さらに、体内の塩分を体外に排出する働きもあるため、塩分の摂り過ぎに有効な成分でもある。(※12)
1日の摂取量
健康のために重要な役割を果たすカリウムは、1日にどのくらいの量を摂取するべきなのか。厚生労働省による日本人の食事摂取基準(2020年版)によれば、成人男性で3000mgほどとされている。(※13)健康な人であれば、カリウムの過剰摂取によるリスクは低いようである。(※13)ただし腎臓の機能に問題があったり、病気により食塩制限をしたりしている場合には、カリウムの過剰摂取は危険である。(※11)医師の診断のもと、その摂取量に注意する必要がある。
不足と過剰摂取について
カリウムの摂取が不足または過剰な場合にはどのような症状が起きるのだろうか。カリウムが不足すると、体内のさまざまな機能に影響を及ぼす。結果、食欲がなくなったり脱力感を覚えたりするケースがある。また、精神的な障害や不整脈を誘発する可能性も出てくる。(※12)逆に腎臓の機能に問題のある人がカリウムを過剰摂取すると、疲労感や神経障害、不整脈などの症状が出ることもある。(※11)健康な人であれば、カリウムの過剰摂取による弊害は起こりにくい。(※13)
結論
朝食やブレイクタイムのお供の定番、それがコーヒーである。コーヒーにはカフェインなどの成分のほかに、カリウムというミネラルの一種が含まれている。コーヒーの種類によってその量は変化するが、紅茶や緑茶と比較するとその含有量は多いといえる。カリウムは塩分の摂り過ぎなどに有益な成分であるが、腎臓機能に問題がある人は摂取量に注意が必要である。
(参考文献)
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