目次
- 色がくすんでいる、灰色っぽく変化している
- 全体にねばねばして、糸を引く
- カビが生えている
- 卵が腐ったような臭い
- 硫黄臭
- アンモニア臭
- 酸っぱい臭い
- ※1:肉の不快臭を抑えたい①(酸化臭) | 宝酒造株式会社 https://www.takarashuzo.co.jp/products/seasoning/faq/020.htm
1. 鶏肉が臭いのはなぜ?

食品におけるにおいは、さまざまな漢字が当てられる。なかでも「臭い」は不快なにおいに使われるものである。鶏肉のあの臭いは、どこからやってくるのか?まずはその原因を探っていこう。
酸化によるもの
まず考えられるひとつめの原因は、酸化による臭いだ。食品はなんであれ、時間経過とともに酸化する。畜産原料は特に脂質が酸化することにより、人間が臭いと感じる2-ノネナールと呼ばれるアルデヒド類に変化する。ちなみに成分としては加齢臭と同じだ。酸化臭は生肉よりも加熱後、また再加熱後の方が多く発生すると言われている。
肉にもともと含まれる臭い
次に原因と考えられるのが、肉そのものの臭いである。人間にも臭い(体臭)があるように、動物にも固有の臭いが存在する。そのほか畜舎や生育環境でついた臭気、食べた餌からくる臭いなど、さまざまな要因が考えられる。特に鶏肉の臭気とされているのが、2-ペンチルピリジンという成分だ。
保存時の環境
購入後、暖かい室内に置いておいた、常温解凍したなど、適切な保存環境を経ていない鶏肉から、臭いが発生することもある。この場合は、次項の腐敗につながる危険性もあるので注意が必要だ。また、冷蔵庫や冷凍庫の臭いうつりが起こることもある。しっかりと密閉した環境で保存することも重要と言えそうだ。
腐っている
上記のように保存方法が不適切であった場合、消費期限が切れている場合など、要因はさまざまだが、腐敗すると臭いが発生する。この状態の鶏肉を食べてしまったら、食中毒にかかる危険性があるので、注意が必要だ。
2. 鶏肉が臭いときは食べて大丈夫?

鶏肉が臭い理由はさまざまだが、問題はその臭いが腐敗からくるものか否か、食べられるか否かである。ここでは臭い鶏肉が食べて大丈夫かどうか判断する方法を解説していこう。
腐っている鶏肉の見分け方
鶏肉が腐っている場合、以下のような見た目になる。
鶏肉が腐っている場合、以下のような臭いを発する。
臭いは強烈なので、普段から料理をしている人であれば比較的容易に判断できる。いつもとは違うなと思った場合は、消費期限を確認しよう。消費期限内であっても保存状態が悪ければ腐敗する。腐敗した食品を食べて、体調を崩すことがないよう注意したい。
3. 鶏肉の匂いを消す方法

鶏肉からくる臭いが腐敗でない場合、食べることはできる。ただ、臭い鶏肉は料理をしても美味しいとは感じづらい。ここではそんなときに役立つ、鶏肉の臭いを消す方法をご紹介していこう。
ドリップを取り除く
冷凍していた肉を解凍した場合や買ってから数日経った鶏肉は、ドリップがでている場合がある。微生物が繁殖しやすいので、ドリップをなるべく出さないようにするのが鉄則だ。またドリップを丁寧に拭き取ることで、臭いを軽減することにもなる。
脂身を取り除く
鶏肉の下ごしらえのひとつ、皮と身の間にある黄色い脂身を取り除くことも臭い軽減の一手になる。これは特にもも肉に活用できる方法だ。キッチンバサミでカットすると簡単に取ることができるのでおすすめ。
お酒につける
鶏肉をお酒につけると臭いが軽減する。これは臭いをいい香りで覆うことで、マスキング効果と呼ばれることもある。さらに酒には、鶏肉を柔らかくする効果もある。またお酒を入れた水分で煮る、茹でるとアルコールが揮発する際、臭い成分も一緒に揮発してくれる。
香辛料を使う
スパイスの香りも肉の臭いを抑えてくれる効果がある。これもマスキング効果のひとつだ。特にクローブは鶏肉の酸化臭の原因、脂質の酸化反応を抑制する効果がある(※1)とされている。さらにほかのスパイス同様、マスキング効果もある。
結論
鶏肉の臭いは、酸化臭、鶏由来の臭い、腐敗と大きく分けて3つ。腐敗していなければ、食べることができるので、臭いを上手に軽減するよう工夫したい。特に鶏肉の臭いが苦手という人は、下ごしらえの際に皮を取り除くとぐっと食べやすくなるのでトライしてみて欲しい。
(参考文献)
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