目次
- (※1)(※3)農林水産省 https://www.maff.go.jp/
- (※2)食品安全委員会「季刊誌「食品安全」 Vol.12」 https://www.fsc.go.jp/sonota/kids10.pdf
1. 生クリームのケーキの賞味期限とは

ケーキにもいろいろな種類があるが、なかでも生クリームがたっぷりとのったケーキは王道だ。生ケーキは見栄えもよいため、誕生日など特別なときに食べることも多いだろう。しかし、ホールケーキで買ったものの一度では食べきれず悩んだこともあるはずだ。ここでは、生ケーキの賞味期限について紹介する。
賞味期限は1日が目安
賞味期限は未開封かつ決められた保存方法に則って保存した場合に美味しく食べられる期限を指す(※1)。しかし、ケーキは傷みやすい食品であることから消費期限(袋や容器を開封していない状態で、保存方法を守った場合に安全に食べられる期限)が記載されるのが一般的だ(※1)。当然ながら、消費期限内でなければ安全かつ美味しく食べることができない。そのため、生クリームを使用した生ケーキなどの期限は購入した当日(1日)を目安にしよう。
賞味期限切れのケーキは食べられる?
ホールケーキの場合、購入したものの当日中には食べきれず、翌日に残りを食べるという人は多いだろう。結論からいえば、賞味期限が切れても冷蔵庫で保存していれば食べることはできる。ただし、生クリームの風味やケーキの食感が変わるため、味は劣ってしまう。また、きちんと保存していたとしても翌日中には食べきりたい。生クリームが変色していたら傷んでいる可能性があるため、食べるのは諦めよう。
2. いろいろなケーキの賞味期限

ケーキと一口にいっても目移りしてしまうほど種類が多い。そこで気になるのが、ケーキの種類によって賞味期限が変わるのかどうかだ。ちなみに、ケーキに記載されている期限は消費期限であることが多いが、5日より長く保存できるケーキは賞味期限が記載されていることがある(※2)。ここでは、ケーキの賞味期限または消費期限の目安を紹介する。ただし、ここで紹介する期限は目安なので、消費期限は必ずパッケージに記載されている表示を確認するようにしよう。
チーズケーキの賞味期限
チーズケーキはベイクドチーズケーキとレアチーズケーキの2種類に大別できる。どちらもチーズを使ったケーキだが、ベイクドチーズケーキがしっかりと火を通しているのに対し、レアチーズケーキは火を通さずに作られる。当然ながら火が通っているかどうかで賞味期限と消費期限は変わってくる。
プレーンのベイクドチーズケーキは中まで火が通っているため消費期限は4~5日と長めだ。ただし、生クリームや生果物がトッピングされているものは当日~翌日が消費期限となる。
一方、レアチーズケーキは食材に火を通していないため、消費期限は3日と短い。1番美味しい状態で食べたいなら当日中に食べきるのがベストだ。ちなみに、生クリームや生果物がトッピングされている場合は消費期限が2日と短くなるので注意しよう。
パウンドケーキの賞味期限
パウンドケーキはほかのケーキと比べて水分量が少ないため、日持ちがしやすい。また、ベイクドチーズケーキと同様、中までしっかりと火を通して作られているため賞味期限は1週間程度と長い。パウンドケーキは常温で保存ができる珍しいケーキで、常温下でも1週間が賞味期限となる。
ただし、パウンドケーキに入っている食材によって賞味期限は変わってくるため、注意が必要だ。たとえば、中に生果物が入っているパウンドケーキは水分量が多くなるため、ほかのケーキと同様に消費期限は3日となる。一方で、ブランデーや洋酒に漬けたドライフルーツが入っている場合は賞味期限が10日程度に延びる。
アイスケーキの賞味期限
アイスケーキはその名の通り、アイスクリームで作られたケーキで、スポンジが使われていないものもある。アイスクリームは冷凍保存が前提となっており、保存中の変化が少ないことから賞味期限の表示がない(※3)。アイスクリームで作られたアイスケーキも同様の理由で賞味期限の記載がないため、長く楽しむことができる。ただし、冷凍庫内のにおいがアイスケーキに移ったり、冷凍庫の開け閉めで温度変化が激しかったりすると風味は落ちてしまうため、気になる人は早めに食べるようにしよう。
ロールケーキの賞味期限
ロールケーキも生クリームが使われていることから消費期限は2日と短めだ。また、ロールケーキによっては生果物がたっぷりと入っているものもあるが、その場合は当日~翌日が消費期限となる。
マフィンの賞味期限
マフィンもケーキと同じくスポンジ生地でできている。中までしっかりと火を通して作られているため、常温でも冷蔵でも保存することができる。賞味期限は常温保存なら1~2日、冷蔵保存なら3~4日となる。ただし、マフィンに生クリームや生果物をトッピングした場合は消費期限が短くなるため、早めに食べきるようにしよう。
3. 市販の人気ケーキの賞味期限

ケーキの種類によって賞味期限は異なるが、店によっても賞味期限は異なる。ここでは、市販のケーキの賞味期限について紹介する。
・コストコ
コストコのケーキは大きく、パーティでもない限り一度では食べきれない。しかし、コストコのケーキは生クリームをたっぷりと使っているため、消費期限は当日~3日と短いので、早めに食べきる必要がある。
・シャトレーゼ
美味しいケーキが安く購入できるシャトレーゼ。いろいろな種類のケーキが売られているが、いずれも消費期限は当日と短い。とくにカスタードクリームや生クリーム、生果物がトッピングされているものは早めに食べきるようにしよう。
・Tops
Tops(トップス)はチョコレートケーキで有名なケーキ屋だ。チョコレートケーキだけでも3種類あり、それぞれ異なる味わいを楽しめる。Topsのケーキにも生クリームは使われているが、実は消費期限は3日と長い。
・STARBUCKS
スタバはコーヒーショップのイメージが強いが、ケーキの種類も豊富だ。店で食べるのはもちろん、テイクアウトすることもできる。気になるスタバのケーキの賞味期限だが、残念ながら記載されていない。テイクアウトして食べる人は店員に確認するようにしよう。
4. 手作りケーキの賞味期限

市販のケーキは賞味期限が記載されているため分かりやすいが、手作りケーキは賞味期限が曖昧になりやすい。手作りケーキの賞味期限を決めるときにポイントになるのが、使っている食材だ。市販のケーキと同様に生クリームや生果物を使っているものは当日~翌日が期限となる。生地に含まれる水分量が多いレアチーズケーキやシフォンケーキは3日を目安に食べきりたい。しっかりと火を通しているパウンドケーキだと1週間が目安となる。
手作りケーキは早めに食べきったほうがよいが、ガトーショコラやベイクドチーズケーキのように1日寝かせたほうが味が馴染むケーキもあるため一概にはいえない。しかし、3日を目安に食べきるようにしよう。
5. ケーキの賞味期限をのばす保存方法

ケーキは傷みやすい食品であるため、消費期限内に食べるのは必須だ。しかし、保存方法を工夫すれば長く楽しむことも可能だ。ここでは、ケーキの期限をのばすための方法を紹介する。
冷蔵庫で保存する場合
ケーキは冷蔵保存が基本だが、保存の仕方を工夫すれば期限をのばすことができる。ケーキ屋の紙容器のまま冷蔵庫に入れてしまう人が多いと思うが、タッパーに移して保存するのがおすすめだ。冷蔵庫内は乾燥しており、ケーキをそのまま入れてしまうとパサパサした食感になってしまう。また、紙容器のままだと冷蔵庫内のにおいも吸着しやすいといったデメリットもある。しかし、タッパーを使用すれば乾燥とにおいからケーキを守ることができる。
タッパーに移しづらい場合は、タッパーのふたにケーキを乗せて容器を被せるようにするとケーキを崩さずに保存できる。タッパーがない場合はラップを使ってもよい。この方法で保存した場合、ケーキの種類にもよるが期限を3日程度にのばせるだろう。
冷凍で保存する場合
より長く保存したい場合は冷凍保存しよう。生クリームを使ったケーキでも冷凍なら賞味期限を1ヶ月にのばすことができる。冷凍庫内も乾燥しているため、しっかりとラップで包み密封できる袋に入れて保存するようにしよう。1カットずつに切り分けて冷凍しておけば食べる分だけを解凍することができる。ちなみに、解凍は必ず冷蔵庫で行うようにしよう。自然解凍や電子レンジ解凍をすると生地がパサついてしまい、美味しさが損なわれてしまう。また、果物が入ったケーキは解凍の際に果物の水分でベチャっとしてしまうため、冷凍保存には向かない。
結論
ケーキの賞味期限は種類によって異なる。ケーキは生ものなので、長くても3~4日が消費期限となる。パウンドケーキのように1週間ほど日持ちするケーキもあるが、当日または翌日に食べきるのがおすすめだ。どうしても食べきれない場合は冷凍保存も上手に活用して賞味期限をのばそう。
(参考文献)