1. りんごに賞味期限はある?
スーパーで買い物をするとき、牛乳やパック詰めされた魚肉などの加工食品は賞味期限を確認する方が多いだろう。しかし、りんごの場合は賞味期限の表示がなく、何となく見た目を吟味して選ぶことが多いのではないだろうか。実は、果物や野菜などの生鮮食品には、賞味期限の表示義務がないのだ。ただ、りんごには明確な賞味期限表示はないものの、美味しく食べることができる期間があることをご存じだろうか。次ではりんごの賞味期限について紹介しよう。
2. りんごの賞味期限はどれくらい?
りんごには規定に基づいた賞味期限がなく、一般的に日持ちしやすい果物だが、いつまでも美味しく食べられるというわけではない。保存状態によって傷みやすくなったり、長期保存が可能になったりする。ここでは、りんごを美味しく食べるための保存期間について、ケース別に説明したい。
常温保存の場合
常温での保存の場合、皮のついたまるごとのりんごで1カ月程が目安の賞味期限だ。りんごは、本来寒い時期に育ち、冬に収穫される果物なので、暑さに弱い傾向にある。夏場は室温であっても、なるべくエアコンの効いた部屋で保存することをおすすめしたい。また、一度包丁で切ってしまったりんごは、常温で放置せず、早めに食べるようにしよう。
冷蔵保存の場合
皮のついたまるごとのりんごは、冷蔵庫で2カ月度保存可能だ。暑くなる夏の時期はすぐに食べる場合でも、常温ではなく冷蔵庫に入れておいた方がよい。切ったりんごは冷蔵庫で2日程度保存できるので、一度に半分しか食べられなかった場合などは残りを冷蔵庫で保管しよう。
冷凍保存の場合
りんごを冷凍する場合の賞味期限は、1カ月程度を目安にしよう。まるごとの状態での冷凍保存は水分をそのまま残し、甘みが維持できる。加工する場合には、くし切りにしたり、すりおろしたりして冷凍保存すると使い勝手がよいだろう。
3. 腐ったりんごの見分け方
りんごには明確な賞味期限がないため、食べられるかどうかを見た目で判断する必要がある。基本的な判断基準は「中心部分が茶色くなっている」、「感触が柔らかい」「水分が抜けてシワシワ」、「異臭を放っている」、「カビが生えている」の5つだ。いずれかに当てはまる場合は食べずに廃棄するようにしよう。
4. りんごの正しい保存方法
りんごは、最適な状態で保存することで、美味しさも長持ちする。ここでは、りんごの正しい保存方法について紹介したい。
常温保存の方法
常温保存は涼しい時期がおすすめだ。なるべく風通しのよい場所で、1個ずつペーパータオルに包み、かごの中に入れて保存しよう。りんごは、収穫後もエチレンガスというホルモンを多く放出しており、むき出しのままでは互いに熟成を促し、賞味期限を早めてしまうからだ。また、かごがない場合は、段ボールに新聞紙を敷いて、ペーパータオルに包んだりんごを重ならないように並べるとよい。このとき、エチレンガスがたまらないように段ボールのふたは開けたままにしておくことがポイントだ。
冷蔵保存の方法
りんごは寒い環境で育つ果物であるため、保存するときも0~5℃が理想的である。冷蔵庫での保存の場合は野菜室ではなく冷蔵室を利用するようにしよう。1個ずつペーパータオルに包んだうえで、ポリ袋に入れてしっかりと口を閉めておくことが賞味期限を維持するコツだ。そうすることで乾燥を防ぎ、エチレンガスによる冷蔵庫内のほかの野菜や果物への影響も抑えられる。
冷凍保存の方法
りんごを冷凍保存するときは、皮付きのまま、まるごとの状態でも品質を維持することができるのだが、スライスするなど下処理をしておくと食べたり、調理したりするときに便利だ。皮と種を除去してスライスし、りんごを重ならないようにして並べ、3切れごとにまとめてラップに包んで冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ入れよう。食べるときは半解凍してすりおろしたり、電子レンジで加熱したりすれば手軽に消費できる。
5. りんごのコンポートの賞味期限
スイーツとしてりんごを味わうなら、カットしたりんごに砂糖やレモン汁などを入れて煮詰めるだけのコンポートが簡単で手軽に楽しめる。賞味期限は冷蔵保存で3~4日程度、冷凍保存で1カ月程度だ。コンポートにすることで、りんごの甘さや食感のよさを引き出し、美味しく食べられる。
結論
りんごの賞味期限や保存期間、長持ちする保存方法のコツを紹介した。りんごは、フルーツとしてそのままでも食べられるほか、スイーツや料理にも使えてとてもポピュラーな存在だ。賞味期限を知り、保存の仕方を工夫することで、美味しく消費していこう。
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