目次
- 1. 換気扇やレンジフードの「シロッコファン」に溜まる汚れ
- 2. シロッコファンの掃除の頻度
- 3. シロッコファンを掃除する前に覚えておきたい注意点
- 4. シロッコファンの掃除に使う洗剤と道具
- 5. シロッコファンの掃除方法
- 6. 外せないタイプのシロッコファンの掃除方法
- 7. シロッコファンの掃除の負担を少しでも減らすには?
- 炊事用ゴム手袋
- スポンジ
- 捨ててもよい歯ブラシ(掃除用ブラシでもOK)
- 雑巾(複数枚あるとよい)
- 45L程度のゴミ袋2枚(シロッコファンを入れる用)
- お湯(40〜60度)
- 新聞紙またはビニールシート(養生用)
1. 換気扇やレンジフードの「シロッコファン」に溜まる汚れ

換気扇やレンジフードに取り付けられている、円筒状で周囲に縦に板状の羽が付いているファンがシロッコファンだ。吸った空気はダクトを通って屋外へ排気されるため、マンションのキッチンなど、外壁に面していない場所にも設置できる。
シロッコファンにはどんな汚れが溜まる?
シロッコファンが設置されているのは主にキッチンや浴室などの換気扇やレンジフードである。シロッコファンの外側にフィルターがあるため、フィルターほどではないがシロッコファンにも汚れは付着する。
キッチンの換気扇やレンジフードに溜まる汚れといえば油汚れやホコリ、浴室などの換気扇にはホコリが溜まりやすい。とくに油汚れは付着してすぐなら簡単に落ちるが、ホコリと混ざりあって冷えて固着したものは一筋縄ではいかないのが厄介なところだ。
掃除をしないと換気効率が下がり、音もうるさくなる
汚れを放置してしまうと、頑固にこびりついて落としにくくなるだけではない。換気効率が低下したり、音(ゴー、ヴォーなど)がうるさくなったりする。滅多にないかもしれないが故障の遠因にもなりかねないため、汚れを溜め込む前に掃除しておくことが大切だ。
2. シロッコファンの掃除の頻度

汚れを放置すると換気効率が低下し、音も大きくなる場合がある。では具体的に、どれくらいの頻度で掃除をすればよいのだろうか?
3カ月に1回、半年に1回など汚れ具合で変わる
汚れ具合によるが、毎日料理をするご家庭であれば少なくとも3カ月に1回は掃除をしておきたい。もちろん余裕があれば月1回などが理想だ。フィルターとあわせて掃除するのが効率的だろう。料理はあまりしない場合でもホコリは付着するので、半年に1回は掃除しておきたい。
3. シロッコファンを掃除する前に覚えておきたい注意点

掃除をする前にシロッコファンやフィルターなどの素材を確認しておこう。
必ず電源を切るかブレーカーを落としてから掃除をすること
換気扇やレンジフードは電化製品である。うっかり水濡れして故障したり感電したりするリスクがゼロではない。安全のためにも、必ず電源を切った状態またはブレーカーを落とした状態で掃除を始めよう。
アルミ素材は変色や劣化に注意すること
アルミ素材に重曹やセスキ炭酸ソーダ、市販のアルカリ性洗剤などを使用すると、黒く変色したり劣化したりするおそれがある。賃貸なら交換費用を請求されるかもしれないなど、トラブルを招くことが想定される。
アルミ製のシロッコファンやフィルターだったときは、これから紹介する重曹やセスキ炭酸ソーダ、市販のアルカリ性洗剤などではなく、食器用といった「中性洗剤」を使うか、アルミ製のシロッコファンに対応した専用洗剤があるので、そちらを探してみるのもよい。
浸け置きしたまま放置しすぎないように気をつけること
闇雲に長時間放置すればよいというわけではない。せっかくぬるま湯で浮いた油汚れも、冷えると再び固まるおそれがある。浸け置きをしたあとは速やかに洗うことを心がけよう。なお2時間など長い時間放置する場合は、途中でぬるま湯と洗剤を新しくするのもおすすめだ。
4. シロッコファンの掃除に使う洗剤と道具

シロッコファンに付着する油汚れの多くは酸性である。掃除の基本は中和であり、反対の性質があるアルカリ性の洗剤を使用すれば効率よく落とせる。
軽い油汚れなら「重曹」や「セスキ炭酸ソーダ」でも十分
重曹やセスキ炭酸ソーダは弱アルカリ性である。後述する一般的なアルカリ性洗剤と比べると洗浄力はやや劣るが、油汚れを落とす効果はある。どちらも安全性が高く使いやすいので、シロッコファンの油汚れが軽度ならこちらを使ってもよい。
頑固な油汚れには「アルカリ性洗剤」がおすすめ
頑固な油汚れの掃除には、さらにpHが高いアルカリ性洗剤がおすすめだ。キッチンマジックリン(花王)や、換気扇レンジクリーナー(リンレイ)などさまざまな商品が販売されている。「油汚れ用」「キッチン用」などと記載されたものを選ぼう。
洗剤以外に用意するもの一覧
これらを用意しておこう。
5. シロッコファンの掃除方法

洗剤や道具を揃えたら、いよいよシロッコファンの掃除だ。万が一の事故や故障を防ぐため、換気扇は電源を切るかブレーカーを落としておこう。
手順1.養生をして整流板やフィルターなどを外す
油汚れが周囲に付着しないよう、新聞紙を敷いたり壁に貼ったりして養生する。整流板やフィルターの外し方は機種で違うので説明書で確認しておこう。ネジで固定されている場合はドライバーが必要になる。
手順2.ネジを外してシロッコファンを取り出す
ボタンを押すだけで外せるタイプや、レバーを押しながら引き抜くタイプもあるが、中央をネジ(つまみ)で固定しているタイプが一般的だ。シロッコファン本体が急に落下しないように軽く抑えながら、つまみをゆるめて取り外そう。
手順3.ゴミ袋を2枚重ねてシロッコファンとフィルターを入れる
用意しておいた45Lサイズ程度のゴミ袋を2枚重ねて、取り外したシロッコファンを入れる。ついでなのでフィルターも入れて掃除してしまおう。
手順4.洗剤と、ファンやフィルターが浸かる量のお湯を注ぐ
ゴミ袋の中に用意した洗剤を入れる。分量はパッケージを参照してほしいのだが、おおよそお湯100mlにつき重曹小さじ1杯あたりが目安になる。市販のアルカリ性洗剤を使うのであれば、たっぷりまんべんなく吹きかけておく。
洗剤を入れたら40〜60℃程度のお湯をたっぷり、シロッコファンやフィルターが浸かるまで注ごう。
手順5.15〜30分、汚れがひどいときは60〜120分浸け置きする
市販のアルカリ性洗剤を使用する場合は、パッケージに記載された時間を守っていただきたい。重曹やセスキ炭酸ソーダを溶いたお湯でつけ置きする場合は、軽い油汚れなら30分程度、頑固な油汚れなら120分程度見ておこう。
手順6.時間がきたらブラシやスポンジでこすり洗いをする
ゴミ袋に入れたままスポンジや歯ブラシでこすり洗いをする。こびりつきがひどい場所は「追い重曹」をしよう。粉末のまま汚れに直接まぶし、ゴミ袋のお湯で少し濡らす。ペースト状になるので、スポンジや歯ブラシで優しくこすり洗をする。
手順7.よくすすいで完全に乾いたのを確認してから元へ戻す
汚れが落ちたら洗剤が残らないようにしっかりすすぐ。あとは風通しのよい場所で自然乾燥させ、完全に乾いたのを確認してから、外したときと逆の手順で取り付ければ掃除は終わりだ。
【豆知識】あらかじめ重曹のアルカリ性を高めておく方法もある
重曹は、加熱すると弱アルカリ性から強アルカリ性へと変化する。鍋に水と重曹を入れて火にかけ、沸騰させればアルカリ性が高まる。十分冷めたらそのまま「手順4」のところでゴミ袋に注ぐといった方法もあるので覚えておこう。
6. 外せないタイプのシロッコファンの掃除方法

シロッコファンが外れないこともある。この場合の掃除方法は限られてしまうが、次の流れでできるだけキレイにしておこう。
手が届く範囲を拭き掃除する
シロッコファンが外れないときは、洗剤と雑巾で拭き掃除をするのが基本だ。市販の油汚れ用洗剤や重曹水、セスキ炭酸ソーダ水などを使って、手が届く範囲の油汚れを拭き取ろう。
最後に洗剤が残らないように水拭きし、完全に乾いてから電源を入れればOKだ。汚れがひどい場合はハウスクリーニング業者に依頼する方法もある。
重曹水やセスキ炭酸ソーダ水の作り方
重曹水は、スプレーボトルに水500mlに対し小さじ2〜4杯程度、セスキ炭酸ソーダ水は、同じく水500mlに対し小さじ1〜3杯程度が目安だ。なお分量はパッケージにも記載されているはずなので、念のためそちらもご確認いただきたい。
7. シロッコファンの掃除の負担を少しでも減らすには?

シロッコファンに付着する汚れをゼロにすることはできないが、ある程度減らすことは可能だ。フィルターの段階で汚れを減らしておけば、掃除の負担も少しは軽くなるだろう。
不織布製などの「外付けフィルター」がおすすめ
レンジフード用の外付けフィルターが販売されている。不織布製で使い捨てできるものも多いので、こうしたアイテムをフィルターに取り付けておくとよいだろう。深型や浅型など、換気扇やレンジフードのタイプに適したもを選ぶことが大切だ。
結論
シロッコファンの掃除を怠ると換気効率が低下したり、音がうるさくなったりしてしまう。軽い油汚れなら重曹やセスキ炭酸ソーダでも十分落とせるので、ぜひこれを機に定期的に掃除をする習慣を身につけておこう。シロッコファンの汚れ予防には外付けフィルターが便利だ。掃除の手間を減らすためにもぜひ検討しよう。
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