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真さば(真鯖)とは?ごまさばとの違いや味噌煮の作り方などを紹介!

真さば(真鯖)とは?ごまさばとの違いや味噌煮の作り方などを紹介!

投稿者:食生活アドバイザー 吉田昌弘

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2022年3月28日

さばの代表的な種である「真さば(真鯖)」。日本人にとって非常にポピュラーな魚の一種であり、焼き魚・味噌煮・フライ・酢締め(しめさば)などさまざまな方法で美味しく食べることができる。今回はそんな真さばについて詳しく解説する。全国のブランドサバの種類、ごまさばとの違い、真さばを使った味噌煮の作り方なども確認しよう。

  

1. 真さば(真鯖)とは?

真鯖
真さば(真鯖)とは、スズキ目サバ科に分類される海産魚のこと。成長すると全長50cm程度の大きさになる、紡錘形の見た目をしており、背部は青緑色とサバ紋(「く」の字をした模様)で、腹部は白色といった特徴を持つ。一般的に「さば」というと真さばを指すことが多く、本さば・平さばなどと呼ばれることもある。近年は「関さば」や「金華さば」といったブランドサバも増えている。

真さばの主な産地

真さばは広範囲に生息しており、北海道から鹿児島県まで全国で漁獲されている。農林水産省の「海面漁業生産統計調査」によれば(※1)、2020年における全国のさば類の漁獲量は約39万トン。都道府県別に見ると、茨城県(約6.3万トン)、長崎県(約5.5万トン)、静岡県(約3.8万トン)の順に多い。また、東京都中央卸売市場における取引量は春先に最も多くなっている(※2)。

ごまさばとの違いは?

ごまさばもスズキ目サバ科に分類される海産魚の一種で、成長すると50cm程度の大きさになる。側面の腹側にゴマのような模様があり、真さばよりも断面が円形であるため「丸さば」とも呼ばれている。ごまさばの代表的なブランドには「首折れサバ(鹿児島県屋久島)」や「清水さば(高知県土佐清水市)」などがある。なお、福岡県の郷土料理「博多のごまさば」は真さばを使った料理である。

2. 全国の真さばのブランド(ブランドサバ)

真鯖
サバの産地では「関さば」や「金華さば」といった、通常のサバとは異なるブランドサバがいくつも誕生している。ここでは、代表的なブランドサバについて紹介しておこう。

その1.関さば

関さばは、大分県の佐賀関沖(豊後水道)で一本釣りされた真さばのブランド。同じく一歩釣りされた真アジ(関あじ)と一緒に、うま味と歯ごたえのよさから高級魚として重宝されている。秋口になると脂が乗り始めて、12月~3月頃に旬を迎える。新鮮な関さばは刺身にして楽しまれている。

その2.金華さば

金華さばは、宮城県の金華山沖で旬の時期に漁獲される大型の真さばのブランド。金華さばを水揚げしている石巻魚市場では、漁法、品質、大きさなどに関する金華さばのブランド基準を明確に設定している(※3)。非常に希少性が高くて、1kgあたり1~2万円程度で取引されることもあるという。

その3.松輪さば

松輪さばは、神奈川県三浦市松輪漁港で水揚げされている真さばのブランド。沿岸域に来遊している真さばを漁師が一本釣りで釣り上げ、指一本触れずに魚蔵へ入れられる。また、旬の秋ごろになると皮が脂で黄色に輝くことから、「黄金サバ/松輪の黄金サバ」などと呼ばれることもある(※4)。

その4.岬さば

岬さば(はなさば)は、愛媛県の最西端に位置する佐田岬漁港で水揚げされた真さばのブランド。関さばと同じ漁場で釣られた真さばであり、漁師による一本釣りで丁寧に釣り上げられる。鮮度を重視するため、生け簀で1日休ませてから活け締めし、氷水で引き締めてから出荷している(※5)。

その5.旬さば

旬さば(ときさば)は、長崎県松浦市周辺で漁獲される真さばのブランド。10月~翌年2月に五島海域から対馬海峡で漁獲された寒サバのうち、1匹の重さが400gg以上のものを「旬さば」と呼んでいる。ほどよい脂と締まりのいい身が特徴的で、地元では「さばしゃぶ」にするそうだ(※6)。

3. 新鮮なさばの選び方・見極め方

真鯖
さばは鮮度が落ちやすい魚であるため、新鮮なものを選ぶことが大切だ。通常、見た目だけでは鮮度が分かりづらいが、以下で紹介しているような目・色・腹などの状態を参考に選ぶようにしよう。

新鮮なさばの特徴・ポイント

・目:目がキレイに澄んでいるもの
・色:腹に金色の筋が浮いているもの
・腹:ハリがあり、硬さがあるもの

4. 真さばの基本的なさばき方

真鯖
丸のまま購入した真さばは、作りたい料理に合わせて捌くようにしよう。例えば、三枚おろしにしたい場合には以下のように行おう。なお、捌くのが苦手であれば「切り身」を購入したり、スーパーの加工サービスを利用したりするのもおすすめだ。

真さばの捌き方・手順

1.包丁などを使ってうろこを取り除く 2.頭に斜めに包丁を入れて頭を落とす 3.腹部に包丁を入れてから内臓を取り除く 4.血合いを取り除いて、丁寧に水洗いする 5.中骨に沿って包丁を腹側と背側から入れる 6.尾に切り込みを入れて、身を切り分ける 7.裏面にも5~6を同じように行えば完了

【真さばのアニサキスに注意しよう】

真さばの内臓には、アニサキスが寄生している可能性がある。アニサキスは、時間が経つと身のほうへと移動するため、丸のまま購入した場合はできる限り早く捌くのが望ましい。また、アニサキス症を予防するために「60℃以上で1分以上加熱する」といったことも行うとよい(※7)。
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5. 旬の真さばを使った味噌煮の作り方

真鯖
脂が乗った旬の真さばは、焼き魚・味噌煮・フライなどさまざまな料理で楽しめる。そんな中からここでは定番の「味噌煮」の作り方を紹介する。真さば、生姜、酒、水、醤油、みりん、砂糖、味噌などを用意したら、早速以下の手順で「真さばの味噌煮」を作ってみよう。

真さばの味噌煮の下ごしらえ

・真さば:熱湯にくぐらせて冷水でしっかり締めておく
・生姜:皮をむいて薄切りにしておく

真さばの味噌煮の作り方・手順

1.鍋に水、味噌以外の調味料、生姜を入れて火にかける
2 煮立ったら火を弱め、真さばの皮目を下にして並べる
3.生姜を散らして落とし蓋をし、中火で10分ほど煮る
4.煮汁で溶いた味噌を加えて、さらに5~6分煮れば完成

結論

真さばは、1年中手に入る定番の魚であり、焼き魚・味噌煮・フライなどにして美味しく食べることができる。また、旬の時期には各地からブランドサバが販売され、1年で最も美味しいサバを楽しむことが可能だ。栄養価も高くて健康面でも優れているため、ぜひ真さばを使った料理に挑戦してみよう。
(参考文献)
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  • 公開日:

    2017年7月27日

  • 更新日:

    2022年3月28日

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