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塩サバとは?生サバとの違い、栄養面の特徴、美味しい食べ方を紹介!

塩サバとは?生サバとの違い、栄養面の特徴、美味しい食べ方を紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2022年9月 1日

サバ缶ブームにより一時期注目を集めた「サバ」。生で売られることもあるが、サバ缶をはじめ加工品として売られることも多い。そんなサバの加工品の中から、今回は「塩サバ」について詳しく紹介する。生サバとの違い、塩サバの作り方、塩サバの美味しい食べ方などについて確認しよう。

  

1. 生サバと塩サバの主な違い

鮮魚コーナーには、「生サバ」と「塩サバ」の2種類が置かれていることが多い。これらの主な違いは「加工の有無」である。生サバは水揚げ後にさばいただけのものであるが、塩サバは塩水に漬けてから干したものである。それぞれの特徴と違いについて正しく理解しておこう。

生サバとは?

生サバ(生鯖)とは、加工されていないサバのことである。三枚おろしにされて販売されていることが多いが、大きな鮮魚店であれば一匹丸ごと販売されていることもある。また、生サバは国産品が多く、冷凍されずに生で販売されている。肉厚のふっくらとしたサバの身を楽しむことができる。

塩サバとは?

塩サバとは、塩水に漬けたサバのことである。冷凍品として売られていることもあるが、「サバの干物」として販売されているものも多い。塩漬けしたことで水分量が減り、身がしまっているのが特徴だ。国産のサバが使われることもあるが、輸入量の多いノルウェー産がよく使われている(※1)。

2. 塩サバはどのようにできるのか?

市販の塩サバは塩漬けして作られるのだが、より具体的に塩サバの製造過程を知りたい人もいるだろう。そこで「塩サバがどのようにして作られるのか」についても確認しておく(※2)。

一般的なサバの製造工程・加工方法

  • サバを背開き(背ビレ側から包丁を入れて開く)にする
  • サバの内臓を取り除いて、身だけにしておく
  • 塩水で血合い(赤黒く固まった部分)を洗い流す
  • サバの身を引き締めるために、一定時間塩水に漬けこむ
  • 塩水からサバを引き上げて余計な水分を落とす
  • サバの状態に合わせて塩をふる
  • 必要に応じて干したりパッキングしたりして完成

3. 塩サバの栄養価と注目の栄養素

塩サバは加工しているため、生のマサバやゴマサバなどとは栄養価が異なる。そこで塩サバの栄養価を文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」をもとに詳しく確認する(※3)。また、塩サバの特徴的な栄養素もチェックしておこう。

塩サバ100gあたりの栄養価

  • エネルギー:263kcal
  • たんぱく質:26.2g
  • 脂質:19.1g
  • 炭水化物:0.1g
  • 脂肪酸
     ・飽和脂肪酸:3.79g
     ・一価不飽和脂肪酸:6.63g
     ・多価不飽和脂肪酸:5.24g
  • ビタミン
     ・βカロテン:0μg
     ・ビタミンD:11.0μg
     ・ビタミンE:0.5mg
     ・ビタミンK:0μg
     ・ビタミンB1:0.16mg
     ・ビタミンB2:0.59mg
     ・ナイアシン:12.0mg
     ・ビタミンB6:0.41mg
     ・ビタミンB12:7.1μg
     ・葉酸:10μg
     ・パントテン酸:0.59mg
     ・ビオチン:5.9μg
     ・ビタミンC:0mg
  • ミネラル
     ・ナトリウム:720mg
     ・カリウム:300mg
     ・カルシウム:27mg
     ・マグネシウム:35mg
     ・リン:200mg
     ・鉄:2.0mg
     ・亜鉛:0.6mg
     ・銅:0.07mg
     ・マンガン:0.02mg
     ・ヨウ素:110μg
     ・セレン:78μg
     ・クロム:1μg
     ・モリブデン:0μg
  • 食物繊維:0g

EPAやDHAが多い

塩サバで特に注目したい栄養素が「EPA(エイコサペンタエン酸)」と「DHA(ドコサヘキサエン酸)」の2つ。その含有量はEPAが1300mgで、DHAが2000mgとなっており、生のマサバの含有量と比べても2倍近く多い。不飽和脂肪酸であるEPAやDHAは重要な働きを担っているが、体内では合成できないため、サバなどの魚類を食べてしっかりと補う必要がある。(※4)。

食塩(ナトリウム)が多い点には注意を!

一方で、塩漬けして作る塩サバは塩分量が多い。塩サバの食塩相当量は約1.8gであり、生のマサバの0.3gに比べると相当多くなっている。厚生労働省は、成人男性(18~64歳)の1日の食塩目標量を7.5g未満としている(※5)。塩サバ100gを食べるだけでも相当な量の塩分を摂ってしまうため、ほかの食品で塩分摂取を控えるなど塩分の摂りすぎに注意しよう。

4. 生サバを塩サバにする方法

家庭でも生サバを塩サバにすることは可能だ。作り方は、塩をふった生サバを天日干しするというシンプルなものだ。以下で、生サバの捌き方と塩サバの作り方を確認しておこう。

生サバの捌き方・手順

  • 包丁を使いうろこを取り除く
  • 斜めに包丁を入れて頭を落とす
  • 腹に包丁を入れて内臓を取り除く
  • 血合いを取り除き丁寧に水洗いする
  • 中骨に沿って包丁を腹側・背側から入れる
  • 尾に切り込みを入れて、身を切り分ける
    ※裏面にも(5)~(6)を同じように行う

塩サバの作り方・手順

  • 捌いた生サバに小さじ1程度の塩をふる
  • 塩をふったサバを数時間外に干しておく
  • 時間が経ち、塩が馴染んだら塩サバの完成

【塩サバを作るときのポイント】

  • ラップをかけずに冷蔵庫に入れておくのもよい
  • 外に干す場合には周辺の環境や周囲の方々に十分配慮して行おう
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5. 塩サバの美味しい食べ方3選

生サバと異なり塩味が付いている塩サバは、焼いたり揚げたりすると美味しく食べることができる。塩サバの美味しい食べ方も確認しておこう。

食べ方1.焼き塩サバ

塩サバはシンプルに焼いて食べるのが美味しい。魚焼きグリルで焼いてもいいし、魚焼きグリルがないなら油をひいたフライパンで焼くのもおすすめ。両面にこんがりと焦げ目ができたら完成だ。

食べ方2.塩サバの揚げ物

塩気のきいている塩サバは、そのまま竜田揚げや唐揚げにするのもおすすめだ。生サバよりも水分量は少ないが、水分が出やすいのでしっかりと拭き取ってから揚げるのがコツである。

食べ方3.塩サバのマリネ

塩サバの塩気を活かすなら、マリネにするのもいい。こんがりとグリルで焼いた塩サバと薄切りにしたオニオンの相性は非常によく、レモンとお酢の味付けでさっぱりと上品に食べることができる。

6. 塩サバの冷凍保存のやり方2選

塩サバを保存する際は通常、冷蔵庫で保管することが多い。しかし、賞味期限は2~3日程度なので、すぐに食べない場合は早く傷んでしまう。そこで、もしすぐに塩サバを食べないなら、2週間~1か月程度の長期保存が可能になる冷凍保存がおすすめ。以下に紹介しているやり方で保存してみよう。

保存1.丸のまま保存する場合

  • 塩サバの頭と尾の部分を切り落とす
  • 塩サバをラップでしっかりと包む
  • ラップに包んだ塩サバを冷凍用保存袋に入れる
  • 保存袋ごと塩サバを冷凍庫に入れて保管する

保存2.捌いてから保存する場合

  • 塩サバをひと口大にそぎ切りにする
  • ラップを敷いたアルミトレイの上に、重ならないように並べる
  • 塩サバの上にラップを被せてから、冷凍庫に入れて1晩凍らせる
  • 凍った塩サバを冷凍用保存袋に移し替えて冷凍庫で保管する

7. 塩サバに関するよくある質問

ここまで塩サバの基本について詳しく解説してきたが、まだ塩サバについて疑問や質問などがあるだろう。そこで最後に塩サバに関するよくある疑問・質問に回答する。

Q1.塩サバの塩抜きのやり方とは?

塩サバの塩気が強すぎる場合は、塩抜きをするとよい。塩抜きのやり方はいくつかあるが、簡単なのは「塩水に2~4時間程度漬けておく」というもの。あらかじめボウルに水200mlと塩小さじ1/2を入れて塩分濃度1%程度の塩水を作っておく。それから塩サバを静かに入れて2~4時間程度置いておけば完了だ。調理するときは、キッチンペーパーで丁寧に水分を拭き取ってから使おう。

Q2.冷凍塩サバのおすすめ解凍方法は?

冷凍品の塩サバなどを解凍する際は、冷蔵庫に移して置いておく「冷蔵庫解凍」か、氷水に浸けておく「氷水解凍」がおすすめだ。また、焼きサバにする場合は、凍ったままフライパンなどで加熱するとよい。フライパンに身を下にして酒を加え、フタをしてから5分程度蒸し焼きにする。それからフタを取り、裏返して3~5分程度焼けば「皮はパリッ、身はジューシー」の焼き塩サバが作れる。

結論

塩水に漬けて作られた塩サバは、生サバよりも身が引き締まっているのが特徴だ。美味しく食べたいなら、焼いたり揚げたりするのがおすすめ。また、焼いた塩サバを使ってマリネなどにしても美味しい。生サバか塩サバかで迷ったら、食感や使い道などで選ぶようにしよう。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2019年2月27日

  • 更新日:

    2022年9月 1日

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