1. トマトの品種と下ごしらえ

加熱したいのか、生のままサラダにしたいのか、ピクルスにするのか等々、まずはトマトの品種による向き不向きがある。基本の下ごしらえは皮を剥くところからだ。
最も多い「生食用」
有名な「桃太郎」や黄色系で果肉がしっかりしている「マウンテンゴールド」などは、生食する際も切り分けが必要だ。これらはサラダに向いているため、くし切り等のサラダに合った切り方をする。生食の場合は特に皮を剥く必要はないだろう。
加熱にむいている「調理用」
調理用は皮が硬く中の味が濃い物が多い。イタリア産「サンマルツァーノ」は缶詰ホールトマトの定番だ。加熱の前に皮を剥くこともあり、口当たりを気にするなら種も取り除いた方がいい。完熟しても緑色のままの「エバーグリーン」ならフライや炒め物、ピクルスに向いている。
下ごしらえの「湯剥き」
全てのトマトに共通した皮の簡単な剥き方が「湯剥き」だ。包丁では剥きにくいため、熱湯に通して剥くやり方だ。まずはヘタの周りに切り込みを入れてくり抜く。反対側に浅く十文字の切り込みを入れておき、たっぷりの熱湯に数秒沈める。皮の端がめくれてきたらすぐ取り出し、冷水に入れて加熱を止めよう。後は皮をヘタ側に向かって引っ張ればスルスル簡単に皮が剥けるはずだ。
2. いよいよ切る!色々な切り方

サラダにするなら皮はそのままでもいいが、上手く切る自信がない時や口当たりが気になる時は皮を湯剥きしておこう。
縦切り
トマトの筋目に平行に、縦に切る方法。皮が薄いものには向いているが、皮が張っているトマトには不向きだ。まず縦半分にしたら、そこからくし切りにすると、子室(種が入っている部屋)を断ち切らないので種がこぼれにくい。サラダ、炒め物、ソースの元に。
輪切り
皮が厚く張っていたら輪切りの方が扱いやすい。水平に切ると包丁も入りやすく、輪切りしてから小さい角切りにすればサラダ、ソース、スープの実に最適だ。種は煮込むなら取り除こう。種の濃厚な旨味を出したいなら、煮込んだ後で漉してもいい。輪切りはその姿を活かしてソテーやフライにも向いている。
丸ごとから包丁を入れる
丸ごとをオーブンで焼く時など、切り離さずお尻の方に深い十字の切り込みを入れると火が入りやすくなる。トマト本体を回転させて乱切りにすれば、サラダやマリネに向いている。
3. 切り方の便利な裏技

切り分ける時に役立つ方法が色々とあるため、裏技を駆使して上手に切ろう。
くし切りのポイント
まずは縦半分だ。そのあと、皮を下にしてヘタの方から包丁を入れ、任意の4~8等分にする。ヘタからお尻へ縦に切ると種がこぼれにくい。
輪切りのポイント
お尻を薄く切って安定させ、包丁はまな板と並行にスッと一息で大きくスライドさせる。しっかりした皮のトマトなら水平切りが上手くいくが、ここで崩れるようなら潔く小さな角切りやさいの目切りにしてアレンジしよう。
種をかき出す
種は子室の壁面についているので、水平方向の半割にしたら包丁の刃先でくり抜く要領で取ろう。半割の状態なら種だけを取り出しやすい。
結論
縦に切るか、横に切るかでその後のアレンジが決まる。包丁はくれぐれもよく切れる物を使い、自信がないなら皮を湯剥きしておこう。また、切った段階で硬さや酸っぱさが気に入らない時は、その後のメニュー展開でリカバリーできる。トマトは加熱した方が甘味が増すので、もし酸っぱかったら大きめに切ってオーブンで焼いたり、スープに入れたりしてアレンジしてみよう。
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