1. リーヒンパウダーとは?

ハワイでは誰でも知ってる!
"リゾート"という言葉が世界一ぴったりな島、ハワイ。最大の都市であるホノルルまでは東京から飛行機で約7時間。1970年代よりハワイは日本人にとって海外旅行やハネムーンの定番の地であり、2016年にハワイを訪れた観光客の17%は日本人であった。「17%って多いの?」と感じるかもしれないが、62%はアメリカ本土からの国内旅行者であり、海外からハワイを訪れる観光客は、やはり日本人がダントツだ。今回のテーマ"リーヒンパウダー"は、ハワイに住む人なら誰でも知っている定番の品。一体どのようなパウダーなのだろう?
ピンクのパウダー
リーヒンパウダーはピンク色のパウダーである。ハワイでローカルのスーパーやコンビニなどを訪れた際に、"Li Hing Powder"と書かれた商品を見かけたことがないだろうか?袋入りのリーヒンパウダーのほか、小袋に小分けされたもの、プラスチックのボトル入りなどいろいろな種類がある。これがリーヒンパウダーである。このパウダー自体に覚えがなくても、ピンクの粉をまぶしたお菓子を売り場で目にした人は多いかもしれない。ハワイでは、グミやドライフルーツなど、リーヒンパウダーを使ったいろいろな種類のお菓子が売られている。また、マーケットでもフルーツにまぶされていたり、レストランやバーでは料理やカクテルなどにも使ったりしている。
2. リーヒンパウダーの原料は?味は?

原料は梅干し!?
中国産の乾燥梅干しに塩や砂糖、リコリスなどをまぶした"リーヒンムイ(Li Hing Mui)"という駄菓子がある。乾燥させることで水分が失われてクシャッとした梅干しに白い粉(塩など)のかかった地味な駄菓子だ。リーヒンパウダーは、このリーヒンムイを粉末にしたものである。商品によって原料は異なるが、ベースは梅やすもも、塩、砂糖、リコリス(甘味料やスパイスなどとして利用される植物/甘草)などである。梅パウダー、酸味料、甘味料、着色料、香料などを使用している商品が多いが、オーガニック系のスーパーなどでは天然着色料を使ったものを見つけることもできる。
甘くて酸っぱい
リーヒンパウダーの味は、梅干しよりも、すももに近いフルーティーな酸っぱさと塩気、そしてリコリスの独特な甘味が混ざった複雑な味だ。一言で表現すると「甘しょっぱい」であるが、他の甘しょっぱい食べ物とはまた違った独特な味を持っている。「初めて食べた時は美味しいと感じなかったのに、後からやみつきになった」という人が驚くほど多い不思議な食べ物である。通常、リーヒンパウダーはそのまま食べるのではなく、フルーツなどにまぶして使う。スイカやトマトの味を引き立てて美味しさをアップする塩と同じく、リーヒンパウダーも"引き立て役"なのである。
3. リーヒンパウダーの使い道

いろいろなお菓子・料理に使われている
リーヒンパウダーは、いろいろなお菓子に使われている。例えば、スーパーやコンビニなどでは、リーヒンパウダーをまぶしたグミ・ドライフルーツ・あられ煎餅・チョコレートなどが売られている。また、マーケットなどではリーヒンパウダーをまぶした生のフルーツが販売されており、温暖なハワイの気候で育ったジューシーなパイナップルやマンゴーを一段と美味しくしている。そのほか、有名な高級レストランではシーズニングやサラダソースとしても使われている。
家庭での使い方
- フルーツ
マンゴーやパイナップル、パパイヤ、グアバ、リンゴなどにふりかける。 - スイーツ
アイスクリームやシェイブアイス(かき氷)にかけるほか、ケーキの材料に混ぜて使うことも。チョコレートにまぶしても美味。ヨーグルトには甘味料の代わりとしてもOK。 - スナック菓子
ポップコーンやポテトチップスにまぶすとパンチの効いた味に。 - 料理
マヨネーズに混ぜてドレッシングとして使う。つけ塩の代わりや、一味足りない時に調味料としても。 - カクテル
マルガリータやソルティドッグ、マティーニなどに使う。
結論
ハワイのリーヒンパウダーについて解説した。日本人観光客の多いハワイの定番商品でありながら、あまり知られていないリーヒンパウダー。次回ハワイを訪れた際には、スーパーやコンビニのお菓子売り場をチェックしてみよう。また、リーヒンパウダーはお土産にもおすすめだ!