1. 家庭料理や定食の場合

一汁三菜...和食の基本であり、ご飯・汁物・主菜・2つの副菜で成り立つ献立形式。手前の左に茶碗、右に汁椀。奥の左から副菜(あれば煮物)・副々菜(あれば和え物や酢の物)、一番右側に主菜。漬物がある場合は茶碗と汁椀の間が一般的。漬物は副菜としてカウントせず、以降の配膳方式でも同様だ。
一汁二菜...一汁三菜より1品少なく、ご飯・汁物・主菜・1つの副菜で構成される。手前の左に茶碗、右に汁椀。奥の左が副菜、右に主菜。漬物がある場合は中央が一般的。
一汁四菜...一汁三菜より1品多く、ご飯・汁物・主菜・3つの副菜(酢の物・煮物・焼き物)から成る。四という数字は縁起が良くないとして本膳料理では避けられているが、無い配膳方法ではない。手前の左に茶碗、右に汁椀。中央列の左に酢の物、右に煮物。奥の左に焼き物、右に主菜。漬物がある場合は、手前の中央に横に置いた箸のすぐ上が一般的。
一汁一菜...多忙になりがちな現代社会において、調理の負担を軽減させるためや飽食への対策として提案された献立形式。ご飯・汁物・主菜のみで良いが、汁物は野菜をたっぷり用いた具だくさんの物が栄養面において望ましいとされている。置き方は手前の左に茶碗、右に汁椀。奥の中央に主菜。漬物がある場合は茶碗と汁椀の間でも良いが、主菜の皿に一緒に盛り付けることもある。
その他...ご飯や丼物と麺類がセットの場合は、ご飯や丼物が左側、麺類が右側となる。うな重や天丼など重たい丼物のような場合は茶碗のように持って食べる必要がないため、例外として汁物を左にして提供することもある。
一汁二菜...一汁三菜より1品少なく、ご飯・汁物・主菜・1つの副菜で構成される。手前の左に茶碗、右に汁椀。奥の左が副菜、右に主菜。漬物がある場合は中央が一般的。
一汁四菜...一汁三菜より1品多く、ご飯・汁物・主菜・3つの副菜(酢の物・煮物・焼き物)から成る。四という数字は縁起が良くないとして本膳料理では避けられているが、無い配膳方法ではない。手前の左に茶碗、右に汁椀。中央列の左に酢の物、右に煮物。奥の左に焼き物、右に主菜。漬物がある場合は、手前の中央に横に置いた箸のすぐ上が一般的。
一汁一菜...多忙になりがちな現代社会において、調理の負担を軽減させるためや飽食への対策として提案された献立形式。ご飯・汁物・主菜のみで良いが、汁物は野菜をたっぷり用いた具だくさんの物が栄養面において望ましいとされている。置き方は手前の左に茶碗、右に汁椀。奥の中央に主菜。漬物がある場合は茶碗と汁椀の間でも良いが、主菜の皿に一緒に盛り付けることもある。
その他...ご飯や丼物と麺類がセットの場合は、ご飯や丼物が左側、麺類が右側となる。うな重や天丼など重たい丼物のような場合は茶碗のように持って食べる必要がないため、例外として汁物を左にして提供することもある。
2. 左に茶碗、右に汁椀の理由

利き手の右手で箸・左手で茶碗を持ち上げご飯を食べる場合、汁椀の奥にある主菜を食べようとした時に手がぶつかり、中の汁をこぼしてしまうことがある。昔ほど慣例に捉われなくなった現代においては、便宜上の理由によりあえて汁椀を左・茶碗を右に配膳する家庭もあるようだが、やはり正しい位置で配膳しないと気持ちが悪いという意見の方が多く見受けられる。左利きの場合は茶碗を取るために手を伸ばす必要が発生し少々不便だが、それでも茶碗・汁椀の位置を変えるのはマナー違反だとするのが正式なスタイルだ。茶碗と汁椀を逆に配膳すると仏や死者にご飯を供える際の並べ方となり、縁起が悪いと窘められた家庭もあるだろう。
ではなぜ茶碗を左に配膳するのかというと、右利き文化における食べやすさ・持ちやすさ以外に、飛鳥時代に中国から日本に伝えられた「左上位」の思想が影響しているという説がある。当時の中国の皇帝の座席は、陽が昇る東を左側・陽が沈む西を右側に配されており、それが左を優位とする思想へと繋がったのだと言う。この思想に基づき、茶碗の中身である米は古くから神聖な食べ物として扱われ、米を主食とする日本人にとっては欠かせない物であったことから、左に置かれるように決められた。平安時代には、既にこの配置で定着していたらしい。
ではなぜ茶碗を左に配膳するのかというと、右利き文化における食べやすさ・持ちやすさ以外に、飛鳥時代に中国から日本に伝えられた「左上位」の思想が影響しているという説がある。当時の中国の皇帝の座席は、陽が昇る東を左側・陽が沈む西を右側に配されており、それが左を優位とする思想へと繋がったのだと言う。この思想に基づき、茶碗の中身である米は古くから神聖な食べ物として扱われ、米を主食とする日本人にとっては欠かせない物であったことから、左に置かれるように決められた。平安時代には、既にこの配置で定着していたらしい。
3. 酒席での配膳

- 御膳形式の場合...手前の左にグラス、右に汁椀、真ん中に前菜。中央列の左に煮物、右に焼き物、真ん中に刺身。奥の左に酢の物、右に蒸し物、真ん中に刺身。飯物は〆として最後に出されるため、あらかじめ配膳しない。膳はテーブルと並行に置き、木目がある物を使う場合は木目が横になるよう配置する。
- 会席料理...正式な和食のスタイル・本膳料理を簡略化したものだと言われ、懐石料理の要素も含んでいる。冠婚葬祭や旅館・料亭での食事に多く、酒に合わせた宴会料理という面もある。最初から全ての料理が配膳される事は少なく、先付け(前菜)→椀物(吸い物・煮物)→向付(刺身・なます)→鉢肴(焼き物・焼魚)→強肴(炊き合わせ等)→止め肴(酢の物または和え物)→食事(ご飯・止め椀(味噌汁)・漬物)→水菓子(果物)というように、順を追って配膳される。料理の品数は増減しても良い。
あらかじめ全ての料理を配膳する場合は、手前の左に前菜、右に吸い物、真ん中に漬物。中央列の左に水菓子、中央に先付、水菓子と先付の間に酢の物。奥の左端に焼き物または揚げ物、右端に刺身、真ん中に煮物、醤油皿は煮物の右下付近。盃とグラスは原則的には左端とされているが、盃は手前の中央に横に置いた箸の真ん中より少々右上かつ漬物の下、グラスは盃の隣としても良い。順を追って空いた皿が下げられ、小鍋や飯物が配膳されることもある。
結論
今回紹介したのはあくまでも基本とされる配膳方法であり、地域や会の趣向などの条件によって異なる場合がある。フォーマルな場で配膳を行う場合は、念のため、その土地や時々に応じた慣例を確認しておくと良いだろう。楽しい食事には、一緒に食べる相手を不快にさせないことも不可欠だ。時には例外が許されることもあるが、正しい配膳方法を覚えておいて損をすることは無いはずだ。日頃から心がけてみてはいかがだろう。